中山七里のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
前作では田舎の幼稚園の新任熱血教員が主人公でした。今作では前作主人公の同僚だった「冷静さ」が売りの神尾舞子が主人公になります。
田舎から都内住宅街へ舞台は移り、そこには近隣住民からの「園児の声が騒音だ」という苦情や待機児童問題など、前の職場とは異なるものの課題が山積しています。
舞子のように「正論で」渡り合うことができるのであればラクな部分もあるのでしょうが、実際にはそうはいかないことが多いからこそ、読んでいて一種の爽快感があるのだと思います。
ただ、園児が殺害されるという事件については、自分の子どもがちょうど同年代ということもあるのでしょうが、受け入れることができませんでした。前作でも「園児の死」が幼稚園のトラブルの一つとして描かれていましたが、アレは20年ほど前の話でした。今作では「リアル」な事件として起こったことで、読んでいて感じる圧迫感が違います。一連の事件の動機や解決に至る道筋については違和感はなく、ミステリ作品としては面白く読める作品だと思います。 -
Posted by ブクログ
中山七里版の半沢直樹。
ミステリ要素は少なく、犯人も比較的早い段階で想像はついた。
まず誰もが驚くのが序盤の急展開だ。渉外部の「シャイロック」こと山賀のキャラクターを、中山七里ファンであれば他シリーズの毒島と重ね合わせながら読んでいたのではないか。ところが何と…。(ネタバレなので書きません)
序盤以降は山賀の薫陶を受けた結城が回収マンとして成長し活躍するのだが、その解決方法が意表をついたもので、銀行員としての割り切り方も一種痛快だ。
全編を通して「不良債権は今の銀行の最上階にいる奴らがひたすら先送りしてきたせいだ」という持論を展開していたのも中山七里らしい。
また、債務者の一人として「嗤う淑女」シリーズで出た新興宗教が登場するなど、キャラクターがシリーズを跨いで出てくるあたりは彼の作品では定番になっており、ファンならニヤリとするとこだろう。 -
Posted by ブクログ
ネタバレマスコミがマスゴミたる所以がよく分かる。報道の内外の闇が恐ろしかった。平気で誤報をして責任はろくに取らず。相手の気持ちは考えずにどんどん傷を抉るようなことばかりして、それでいて報道の自由だ、世間に伝える責任がとか言っていて、タチの悪いことこの上なし。報道だけは仕事にできないななんて思った。
父親が犯人で、母親も一枚噛んでるだろうなまでは予想できたが、(そんなつもりではなかったにせよ)母親が黒幕だったのは辛いな〜。ろくな男と結婚できないと大変なことにになるな…
主人公の朝倉さんは、あの歳の女性としてリアルで、共感できる部分もあるのは良かったが、中山作品の登場人物としては少々おつむ弱めな感じが否めなかったな〜。