ミチオ・カクのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
宇宙論、理論物理学を一般人にやさしく、いろんな映画や小説を例に出しながら説明している。宇宙は我々の住んでいる宇宙だけでなく、他にもいろんな宇宙があって、シャボン玉ができては消え出来ては消えるように、ビッグバンから宇宙の終りまでそれぞれ独立したタイミングで存在しているというマルチバースの理論は本当に興味深い。宇宙の終りが来る前に、次元を越えて別の宇宙、すなわちパラレルワールドに逃げようという発想も、どこまで突飛で理論的根拠に基づいたものなのかは我々一般人にはわからないが、すごく面白いし、そんなことが可能であって欲しいと思う。現代はタイプI文明(惑星レベルの国家になる)に達する過渡期にあり、何千年
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Posted by ブクログ
材料工学、医療、宇宙のモデル化など、量子コンピュータが技術を一気に加速させる分野を、最新の研究成果を紹介しつつ、幅広く、かつ、深く解説している。
また、電池と石油のエネルギー効率の違い:1kgの電池に溜め込めるエネルギーは200W/hなのに対し、1kgのガソリンに溜め込めるエネルギーは12,000W/h、など知らなかった事実を歴史的ストーリ:エジソンとフォードがどちらのエネルギー源が未来を作るか賭けた、を交えて紹介している。
気になったのは、古典コンピュータが苦労する全ての問題を量子コンピュータで解けるという印象を与える書き方だ。例えば、SNSを分析して、「息ができない」とか「匂いがしない -
Posted by ブクログ
ひも理論の創始者のひとりであるミチオ・カク氏。理論物理学者である彼の幅広く豊かでクリエイティブな知識に驚かされる、ただただワクワク感が止まらない一冊。「SFのような」どころか、現実はSFを超越した時代に入っているようさえ感じる。
「地球を離れる」「星々への旅」「宇宙の生命」と三部に分け、ロケット工学・惑星のテラフォーミング・恒星などの天文学・スターシップの実現・人体拡張や知的外生命体などなど、幅広い論点を検証する。このステップを着実に踏めば地球外への移住が出来そうな気がしてくる(数世紀先であろうが)。
特に「火星」といった特定の惑星ではなく「宇宙」に住むという邦題が言い得て妙。第Ⅲ部のカク氏の