無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで200万冊以上配信中!
私たちは宇宙の謎の核心にここまで近づいている!
ビッグバン、素粒子のふるまい、ブラックホール、ダークマター……。アインシュタイン以来、宇宙のあらゆる事象を記述する究極理論、たったひとつの数式を、科学者たちは探求しつづけてきた。そして現在、多くの一流物理学者が、その答えに近づいていると考えている。『サイエンス・インポッシブル』『人類、宇宙に住む』等の著作で科学啓蒙に携わってきた著者が、本書では自らの専門分野にたちかえり、究極理論の「筆頭候補」であるひも理論研究の第一人者として、科学者たちの真理をめぐる論争と情熱、そしてその最前線を明快に語る。魅力的な科学者たちの挑戦の物語を読みながら、現代物理学のキーワードを一望できる一冊。
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
重力と量子論を統一できる可能性のある超ひも理論の、意味や価値、批判や理念、そして哲学との関わりまで、わかりやすく丁寧に、誤魔化されている感じを与えられず、誠実に書かれている。
本当のところを、数式を追って学ぶには、きっと膨大な時間がかかるだろう内容を、この短さにまとめて伝えることのできる筆者の優秀さに驚かされる。
下手な小説より、ずっと刺激的で感動的。
「生の意味は、苦労して理解すべきものだ。ただ与えてもらうのでは、意味をつかむ趣旨そのものにそぐわない。生の意味が難なく手に入るとしたら、本来の意味が失われてしまうだろう。意味をもつものはどれも、苦労と犠牲の結果得られるものであり、勝ち取るに値するものなのだ。」
後半にこの文に出会った時の揺さぶりは、ここまでの内容の質によるのだと思う。
たくさんの人に体験してほしい。
Posted by ブクログ
自然界を支配する四つの力(重力、電磁気力、強い力、弱い力)。これらすべてを統一する理論、”A Theory of Everything”に関する本。
神の方程式に迫る取り組みは、ニュートンの万有引力の法則から始まり、マックスウェルの法則で別の側面を得、アインシュタインの相対性理論で新たな展開を迎え、ブランクやシュレディンガーの量子論を以って著しい発展を遂げる。
四つの力は、大元の一つの力すなわち超力から分岐し、それは11次元の存在としてひも理論で説明できるとする。特に印象的なのは、研究が進むほど対称性の重要性が増し、そこには深淵なる「美」があるということ。
相対性理論以降の章は一般人にとってなかなか難解な話が続くものの、ミチオ氏はかなり分かり易く物理学の歴史とひも理論に達するまでの経緯を丁寧に解説しており、ポピュラーサイエンスとして知的好奇心を刺激する非常に面白い一冊だ。
Posted by ブクログ
万物の理論=神の方程式は「ひも理論」であることを提示する。
ニュートンが運動と重力の法則を打ち立てた結果、産業革命の礎が築かれた。ファラデーとマクスウェルが電気と磁気の力は一つのものだと明らかにすると、電気の革命が幕を開けた。アインシュタインや量子物理学者たちが、現実の本質は確率論的で相対的であることを示すと、今日のハイテク革命の火蓋が切られた。
そして近い将来、四つの基本的な力(重力、電磁気力、強い力、弱い力)の全てを統一する万物の理論=神の方程式への収斂がなされるかもしれない。それが「ひも理論」だ。
実に興味深いのは、万物の理論が打ち立てられたらさぞ科学や文明の発展に寄与するものだろうと思うところ、著者は私たちの日常生活には何ほどの影響もないだろうとしていることだ。ニュートンやアインシュタインもたらした科学的成果の人間者社会への影響とは極めて対照的な見方だ。
そしてこの理論が影響するところは「宇宙はどこから出てきたか」といった哲学的な問題だとしている。生命の創始者としての神はともかく、秩序ある宇宙の創始者を否定することはできない、としている。
秩序ある万物の理論は、どこからきたのか・・?確かに、科学は「万物の理論そのもの」を解明するかもしれないが、「万物の理論が存在する理由そのもの」は、科学的な実証の範囲の外にある気がする・・。
本書は物理学の歴史を振り返りつつ「ひも理論」の概要を一般読者にも分かりやすく解説されつつ、科学の「その先」へも触れた非常に興味深い著作。充実した読後感。
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。