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優生学とは、ひとことでいえば、優れた血統をのこし、劣った血統をなくすことで、人類全体の質を向上させようとする思想です。それは、ナチスドイツだけのものではないし、過去のものでもありません。かつては世界の多くの国でおこなわれ、いまも根強くその考えはのこっているのです。(本書「訳者によるまえがき」より)
前世紀、世界各地で政治をまきこむ運動となった優生学。その短くも変化にとむ歴史をひもとき、優生思想の呪縛がいまだに私たちをとらえてはなさない実態を明らかにする。
自分をとりまく「世界」がどんな難題をかかえているか。それはなぜ起こり、どうしたら解決できるのか。
知るだけで自分も世界も変わる。オックスフォード大学出版局「ベリー・ショート・イントロダクション」シリーズ第2弾。
Posted by ブクログ 2024年02月04日
「自分たちと異なる存在」を、「劣ったもの」として捉え排除しようとする、という意思がまず原初にあり、それを「宗教的にではなく」「科学的に」正しいこととして訴える、ということのために、遺伝の仕組みを捻じ曲げて使ったのが、近現代社会における優生学、ということなのだなと改めて思った。
そもそも、遺伝の仕組み...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年08月09日
タイトルに笑った。
さすがに無理だろう。参考文献だけで10ページある。原書では大人向けなのに文化も歴史も違う翻訳版でなぜ「14歳」としたのか。
終盤まで延々と100年前の欧米の事例を列挙していて、価値判断は読者に委ねられている。時系列も前後して注意深く追わないと誤解してしまう。
世界的な地理歴史、政...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年02月23日
【読みはじめた理由】
「優生思想は危険」という思想が今の社会の道理的に合っている、と思ってなんとなく反対していたが、その根拠をうまく説明できなかったため。
また、社会的に弱い立場にある人は行政や周りの手助けによって守られるべきという道徳的観点は持ち合わせているものの、「産まれてきた子どもが苦労しない...続きを読む
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