ミチオ・カクのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
いわゆるマルチバースについてのポピュラー・サイエンス本の「パラレル・ワールド」がとても面白くて、大ファンになったミチオ・カクの新作。
「パラレルワールド」後の本は、科学技術関係とか、超ひも理論という自分の専門領域以外についての啓発的な科学ライターみたいな本が多かった気がするけど、これはまた専門領域のど真ん中にもどっての入門書ですね。
「超ひも理論」の最近の議論もざっくりと整理してあって便利ですが、この本のメインは、「統一理論」の歴史。ニュートン〜マックスウェル〜アインシュタイン〜量子力学〜ヒモ理論という一つの理論ですべてを記述しようという試みの歴史。
なんで、いろいろな現象を説明する複数 -
Posted by ブクログ
ネタバレひも理論について
マックスウェルによる電磁波の記述から始まり、光子・電子の統一がくりこみ理論で乗り越えられたこと、さらにコンピュータによる大量の計算力でヤン=ミルズ場のくりこみを成し遂げて強い核力が統一され、現在の標準模型に至るまでの歴史が語られる。その過程で、物理学における美しさ(対称性)の重要性が強調され、標準模型は美しくないと主張される。
著者の専門でもあるひも理論は、現在の科学で達成できるレベルのエネルギーでは実証実験をすることができないが、十分に美しく、宇宙を矛盾なく記述することができる。究極の方程式には解が無数にあり、無数の宇宙が存在すると考えられるがほとんどの宇宙では物理定数が -
Posted by ブクログ
ミチオ・カク(加來道雄/1947年~)は、カリフォルニア州生まれの日系3世の理論物理学者。ハーバード大学卒、カリフォルニア大学バークレー校で博士号取得。ニューヨーク市立大学シティカレッジ物理学部教授。専門は素粒子論、特に超弦理論で、弦の場の理論の創始者のひとり。数々のTV科学番組に出演するほか、一般向けの科学書を多数執筆しており、『パラレルワールド』はサミュエル・ジョンソン賞候補、『フューチャー・オブ・マインド』はニューヨーク・タイムズ紙ベストセラー1位に輝くなど、ベストセラーも多い。
本書は、2021年出版の『THE GOD EQUATION:THE QUEST FOR A THEORY O -
Posted by ブクログ
・2012年に出版された2100年の未来予測。中長期で2030年、2070年、2100年までの間で我々の身近に起こり得るテクノロジー予測。
・本書のなかでは通勤がなくなる自宅でのリモートワークはまだ実現されていないとなっているが、
2021年現在ではコロナによりテレワークが普及。
・2030年までに普及されるものとして、インターネットに接続されたコンタクトレンズや自動運転、壁面スクリーンなど。
特にスマホなどの携帯用機器が全てコンタクトレンズに集約され、生活が拡張現実とともになる。
・外国人同士の言語の障壁は、万能翻訳機とインターネットコンタクトレンズやインターネット眼鏡によって次第になくなる -
Posted by ブクログ
火星に移住するとかワープを駆使して地球に似た星に移住する、なんてSFは巷にあふれかえっている。
宇宙に行くだけでも大変なのに違う星に住むなんて!
とは思うけれど、宇宙に住むためには今現在の科学で何が課題でそれに対してどのような解決策があるのか多角的に論じている。
例えば、地球に似た星に向けて(宇宙戦艦ヤマト的な?)宇宙船で出発するとすると、ワームホールみたいな仮想的なトンネルは置いておいて、宇宙船での生活はどのようになるのだろうか。食べ物はどうやって調達するのか。どうやって水や酸素を製造するのか。宇宙船の燃料は何か。などなど。これらの問題に対して現在のありえる解決策を理由とともに解説してい -
Posted by ブクログ
タイトル通りなんですが、人類がいかにして地球を出て、他の惑星に到達し、そこでどのように生き残るのか、という話をわかりやすくまとめた本。ロケット工学、テラフォーミング、人体改造、天文学、AI、量子論、超ひも理論といった20世紀の技術工学から最先端の理論物理学まで、かなり広域な科学と技術の話を数式やややこしいデータをいっさい使わずにだれにでもわかるように1冊につめこんでいます。
ぼくの好きなマンガの1つに「銃夢 Last Order」(さいきんハリウッドでヒットした「アリータ:バトルエンジェル」の原作)がありまして。その作品世界は1999年に地球に巨大隕石が衝突し、いったん人類が滅亡しかけます。 -
Posted by ブクログ
"テクノロジーの進歩がどこまで来ているのか?そして、どこへ向かうのか?
を科学者が考察し、あらゆる分野を網羅した本。NHKスペシャルという番組があったらしいが、その番組のハイライト集とでも言えばいいのかもしれない。
2015年4月に出版された本書から3年たった2018年に本書を読むと、当時は未来的な事柄が、現在では当たり前の一歩手前まで来ている事例もある。
ドローンや空を飛ぶ乗り物、VRゴーグルやVRの活用、人口知能技術の一般化などは、ほぼ日常になりつつあるかな。
宇宙開発は、まだ遠い未来のような感覚のものが多い。
我々は、今後こうしたテクノロジーと共存していくことになるが、うまく -
Posted by ブクログ
"この本はおもしろかった。
私はSF映画が大好きだ。SF映画の世界では、すでに実現している様々な装置が現実の科学で実現できるものなのか否かをニューヨーク市立大学理論物理学教授である著者ミチオ・カクさんが検証してくれる。スタートレックの世界では当たり前に使っている宇宙船エンタープライズ号を守るために作動する「シールド」。
スターウォーズの世界に出てくる惑星をも破壊するデス・スターは作ることができるのか?
スターシップは?タイム・トラベルは?
など、科学に興味のある人にも、知識の乏しい私のようなものにも楽しめた。後半の宇宙のひも理論、11次元の話には正直ついていけなかったところもあったが -
Posted by ブクログ
「ひも理論」の研究者のミチオ・カクさんの新著。
著者のひも理論の解説書の「パラレル・ワールド」は、ほんとうにスゴい本で、私が自然科学系の本を読み始めるきっかけになったもの。この世界が存在すること、それが本当に不思議、驚異にみちたものであることを知的エンターテイメントとして成立させているんです。未読の方はぜひ。
さて、この本は、著者専門のひも理論、物理学ではなくて、脳科学の最先端を紹介したもの。著者にとっては専門領域ではないので、いろいろな人をインタビューしたりして書かれている。サイエンス・ジャーナリズムという感じの本かな?
あまり難しい話しにはいかず、脳科学が今どういう状態になっているの -
Posted by ブクログ
NHKスペシャル「NEXT WORLD 私たちの未来」の取材成果の中から46のキーワードを抽出して整理・編集した本である。未来学者のレイ・カーツワイルはその著書『シンギュラリティは近い』の中で、未来を変える技術としてGNR - 遺伝子工学(Gene)、ナノ技術(Nano)、ロボット・AI技術(Robot)の3つの分野を挙げた。本書でもこれらの分野に重なるテーマが多い。本書では3つのカテゴリー「命と身体」、「生活とフロンティア」、「人工知能と未来予測」に分けられている。整理されたそれぞれのテーマをここで書き出すことで何かこの本の特色と意義がわかるような気がするので書き写してみる。
1. 命と身 -
Posted by ブクログ
あくまでいち科学者の未来像なので仕方ないが、ほとんどの2100年像は、現代の技術の発展、延長したもの。ゲームチェンジ、革新的イノベーションは想像されていない。しかしそれでもいい。たとえば「不老不死が実現」などというと荒唐無稽だが、再生医療がホームメディカル化する、であれば、なんとなくありそうな気がする。DNAセンサーや磁気自動車などは、むしろあればわくわくする。宇宙旅行の未来を考察していてひとつ鳥肌がたったこと。人間が地球外惑星に住めないのは、空気とか重力の問題以前に、時速6500kmのスピードで飛んでくる宇宙物質から身を守る手だてがないため。ならば地下なら住めるのか?まてよ?地下?地下といえ