九岡望のレビュー一覧
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ネタバレタイトルに惹かれたら読んで損をしない、間違いない面白さ。
地獄につながる眼を持ったシスコン刀使い、元大量殺人者の金髪碧眼シスコンガンスリンガー、己の規則に忠実なペスト医師マスクの殺し屋。設定だけで、その趣味の人にはぞくぞくするでしょ?
影を負う男二人のバディもの、技名を叫んで殴るタイプの異能バトル、死者が跋扈するハチャメチャな都市。と、中二心を刺激する要素満載。
前作「ニアデッドNo.7」に続く、B級映画的な匂いの派手なアクションラノベ。
前作が再殺部隊+バイオハザードなら、今回は凍京necro+血界戦線だろうか。
傑作「エスケヱプ・スピヰド」の作者だけあって、心躍る圧巻の戦闘描写は言うまで -
Posted by ブクログ
死者が(すなわちゾンビが)あふれる幽離都市・東凶で、特殊金属の身体を持つ亡者専門殺し屋・ミソギが出合ったのは、イギリスから来た対ゾンビ専門のエージェント・アナテマに所属するアッシュ姉弟と、コンテナで密輸されたラリった少女。不本意ながらアナテマと共闘することになったミソギは亡者の麻薬・通称Asの出本を探るうちに、生死をひっくり返すようなどでかい災厄が東凶に降りかからんとしているのを知る――
と、書くとお行儀が良いのは重々承知の上で、
あふれるゾンビ! 変幻自在の四肢ついでに滅茶苦茶カッケー車を乗り回す主人公属性男子! 金髪碧眼トラウマ持ちでついでに頭も回るエージェント! 犬猿の仲バディに、ふ -
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Posted by ブクログ
採掘船で働く、学者志望の少年・旗魚が、思わぬ形であこがれの学者・浅蜊と出会う序盤から(そもそも遭遇する前から)、畳みかけるように重なる謎と発見、逃走劇と解答が、一気に読み終えるまでの推進力を持っていて良かった。
スチームパンクな世界観も緻密、蟲や詠石といった生物・物質の描写も優、後半のある意味無敵モードも快いが、何より相変わらずキーとなる文字/声の描き方のセンスが光っている。見開き一ページ分、(ネタバレ)が来たときには、予想はしていたものの来たか、とテンションが爆上がりだった。言葉を巡る思索のSFらしさも良い。
タイトルは最後の最後まで読んで、そうかと判る感じだった。終盤は類例をみないわけでも -
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Posted by ブクログ
鴨が偏愛するコミック・アーティスト、弐瓶勉氏の代表作「BLAME!」を元ネタに、現代日本を代表するSF作家が腕を振るった二次創作アンソロジー。
「BLAME!」を読んだことのある方ならお分かりの通り、あの作品は世界設定が全てです。その世界の中で、どれだけ物語を展開できるかが腕の見せ所なわけで、プロのSF作家としても面白いお題だったんじゃないかと思いますねー。収録された5作品は、どれも全く異なるテイストの作品でありながら、ちゃんと「BLAME!」の世界の中で展開しており、なおかつ幅広いイメージを読者の眼前に提示します。「BLAME!」の世界観の揺るぎなさ(換言すると、細かいところは各自の想像に委 -
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