九岡望のレビュー一覧

  • 言鯨【イサナ】16号

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    ネタバレ

     文学的な奥深さとライトノベルのような浸し見易さの2つを兼ね備えています。
    言葉と砂がテーマとなっています。神であるイサナとその謎を解き明かす少年心がくすぐられる1冊でした。

    以下ネタバレ含みます。




     イサナとはなにか、それは人間であり、主人公は人間ではなかったという真実が明かされます。クライマックスでは、主人公たちの敵、イサナ、蟲の王との戦いはバトル漫画のような熱さがありました。
     SF小説はこれまでも何度か読んできましたが、本作はこれまでに無いほど読みやすい1冊となっていました。

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    2021年07月10日
  • 地獄に祈れ。天に堕ちろ。

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    ネタバレ

    タイトルに惹かれたら読んで損をしない、間違いない面白さ。
    地獄につながる眼を持ったシスコン刀使い、元大量殺人者の金髪碧眼シスコンガンスリンガー、己の規則に忠実なペスト医師マスクの殺し屋。設定だけで、その趣味の人にはぞくぞくするでしょ?
    影を負う男二人のバディもの、技名を叫んで殴るタイプの異能バトル、死者が跋扈するハチャメチャな都市。と、中二心を刺激する要素満載。

    前作「ニアデッドNo.7」に続く、B級映画的な匂いの派手なアクションラノベ。
    前作が再殺部隊+バイオハザードなら、今回は凍京necro+血界戦線だろうか。
    傑作「エスケヱプ・スピヰド」の作者だけあって、心躍る圧巻の戦闘描写は言うまで

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    2020年06月27日
  • 地獄に祈れ。天に堕ちろ。

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    死者が(すなわちゾンビが)あふれる幽離都市・東凶で、特殊金属の身体を持つ亡者専門殺し屋・ミソギが出合ったのは、イギリスから来た対ゾンビ専門のエージェント・アナテマに所属するアッシュ姉弟と、コンテナで密輸されたラリった少女。不本意ながらアナテマと共闘することになったミソギは亡者の麻薬・通称Asの出本を探るうちに、生死をひっくり返すようなどでかい災厄が東凶に降りかからんとしているのを知る――

    と、書くとお行儀が良いのは重々承知の上で、

    あふれるゾンビ! 変幻自在の四肢ついでに滅茶苦茶カッケー車を乗り回す主人公属性男子! 金髪碧眼トラウマ持ちでついでに頭も回るエージェント! 犬猿の仲バディに、ふ

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    2019年11月11日
  • エスケヱプ・スピヰド

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    ネタバレ

    アクションとかほとんど読まないけどこれは好きです。

    うん、九曜がかわいいです。そもそもそれで手にとったし。
    日常のシーンでもなかなかニヤニヤしました。

    アクションシーンもどきどきして良かった。状況もけっこうわかりやすいし。

    九曜が蜂とつながってるとことか帰ってきて少年のような微笑を見せたとことかも好き。
    まだまだ好きなとこいっぱいあるんだけど多いなぁ。

    互いに存在理由を探してるとこもいい。

    最後に好きなセリフ。

    「だから君は、これからは小生の為に生きろ」

    映像化したの見たいです…!映画とか。

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    2019年04月20日
  • 言鯨【イサナ】16号

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    採掘船で働く、学者志望の少年・旗魚が、思わぬ形であこがれの学者・浅蜊と出会う序盤から(そもそも遭遇する前から)、畳みかけるように重なる謎と発見、逃走劇と解答が、一気に読み終えるまでの推進力を持っていて良かった。
    スチームパンクな世界観も緻密、蟲や詠石といった生物・物質の描写も優、後半のある意味無敵モードも快いが、何より相変わらずキーとなる文字/声の描き方のセンスが光っている。見開き一ページ分、(ネタバレ)が来たときには、予想はしていたものの来たか、とテンションが爆上がりだった。言葉を巡る思索のSFらしさも良い。
    タイトルは最後の最後まで読んで、そうかと判る感じだった。終盤は類例をみないわけでも

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    2019年03月31日
  • 言鯨【イサナ】16号

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    現実、と云う枠に想像力をこれでもかと注ぎ込んで溢れ出したものが本当のSFなら、溢れてくるそれはどうしようもなく、ことば、になってしまうよなぁ。

    日本のSF、と云う感じ。物語への執着、と云うか希求と云うか、そういったものを強く感じる作品はとても力強いですね。

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    2019年08月13日
  • エスケヱプ・スピヰド

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    まったく電撃文庫の規格にのっとった出来ばえ
    充分良く出来ているがテンプレートでも
    例えば『アクセルワールド』のように
    あざとさを越えて感心させられるほどの出来ではないのは
    舞台設定にもキャラクタ描写にも感じられて
    なるほど同じつくりだからこそ力の違いが出るものだと思う

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    2018年11月12日
  • エスケヱプ・スピヰド 弐

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    ライトノベルの例にもれず1巻できれいにまとまっているのを
    そのまま背景引き継いで2巻始めて苦労するの巻
    舞台設定の魅力と
    キャラクタが全体に好感持てるものの
    バトルものとしては幅や描写に特徴弱いが
    堅実な展開で先への期待は持たせてくれる感

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    2018年10月26日
  • エスケヱプ・スピヰド 参

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    安易にエログロ萌えで釣らない直球なバトルものを貫いているのは
    たいへん結構だが
    1巻で完結しとかなかった無理を覆うほどの構成力はない
    2巻はまだ頑張っていたが
    だんだんヒロインズの居場所がなくなってきたもよう
    今後に期待

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    2018年10月25日
  • BLAME! THE ANTHOLOGY

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    鴨が偏愛するコミック・アーティスト、弐瓶勉氏の代表作「BLAME!」を元ネタに、現代日本を代表するSF作家が腕を振るった二次創作アンソロジー。
    「BLAME!」を読んだことのある方ならお分かりの通り、あの作品は世界設定が全てです。その世界の中で、どれだけ物語を展開できるかが腕の見せ所なわけで、プロのSF作家としても面白いお題だったんじゃないかと思いますねー。収録された5作品は、どれも全く異なるテイストの作品でありながら、ちゃんと「BLAME!」の世界の中で展開しており、なおかつ幅広いイメージを読者の眼前に提示します。「BLAME!」の世界観の揺るぎなさ(換言すると、細かいところは各自の想像に委

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    2017年06月20日
  • BLAME! THE ANTHOLOGY

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    原作を知らないのに作家陣に興味があって購入。
    原作未読でも十分楽しめる作品もあったが、漫画も読んでみたい!

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    2017年05月13日
  • サムライ・オーヴァドライブ ―桜花の殺陣―

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    妖刀狩りを行うSEASの刃走・月叢方助が警護することになったのは、名刀「善鬼国綱」を擁する季風家の少女・鳴。超一流の剣技とは裏腹に、至って気弱な彼女と方助の前に一人の妖刀使いが現れた――

    相変わらず戦闘描写に優れる。鳴の剣術描写もさることながら、方助の戦闘描写が良い。王道のボーイ・ミーツ・ガールに、見せ所もしっかり用意しつつ、癖のある幼馴染みで脇を固めながらの心配りはさすがなれども、やや日常パートの描写は控えて軽い印象。

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    2016年01月11日
  • エスケヱプ・スピヰド

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    ネタバレ

    面白かった~!!
    戦後の世界で冷凍睡眠から目覚めた人たちと
    生き残った兵器の少年のはなし

    だんだん人間味を帯びていく九曜もかわいい
    叶葉ちゃんかわゆす

    死んじゃった兵器仲間たちもちらっとしか出てこないのがまたいい

    なんか超すきだった~!面白かった
    ふたりのやりとりがよすぎた

    一巻完で好感度うなぎのぼり(だってきれいに終わってるし潔いじゃん?)
    と思ったのに今登録するときに
    七巻くらいまで出てるのがわかっちゃった…

    続きも面白いのかな?
    一巻が最高ってパターンかな
    気になる

    ライトノベルのランキングに入ってた
    読んでよかった

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    2015年11月11日
  • エスケヱプ・スピヰド

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     荒廃した都市で「鬼虫」と呼ばれる戦闘兵器を駆る改造人間の少年が、生き残った人々を救うべく、最強の鬼虫と戦う話。

     人の感情を理解できない機械頭の主人公・九曜と、彼を人として扱い、人間として接しようとする少女・叶葉のちぐはぐなやりとりが読んでいて楽しかった。また、虫型の機械が繰り広げる戦闘シーンは描写に勢いがあり、緊張感をもって読むことができた。話のコンセプトがはっきりとしていて、ラストシーンの読後感とともによくまとまっていると思う。
     第一巻だけで話としては完結しているが、続刊も読もうかなと思わせてくれる。

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    2015年09月05日
  • エスケヱプ・スピヰド 参

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    今回はバトル多め。
    タキオンを少し使えるようになったり、と九曜も少しずつ成長してる。
    蜂が奪われてしまったけど、蜂に乗って戦うことはもうないんだろうか。

    敵にも鬼虫と同じく、特別攻撃術が使えるキャラが出てきて、続きが気になる!

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    2015年08月27日
  • エスケヱプ・スピヰド

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    昭和な雰囲気、虫型兵器、レールガンときて、某ゲームが連想されてしまったけど、ストーリーそのものは全然違う感じ。
    電撃らしい作品だと思うし、帯の高橋弥七郎さんのコメントがこの巻の内容を簡潔に表わしていたように思う。
    なかなか面白かった。

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    2015年08月09日
  • エスケヱプ・スピヰド/異譚集

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    書き下ろしを2つ追加した短編集。
    学園ものはメンバー名が本名だったのは構わないのですが……。
    伍長・隊長のように何故か分からないけれどもそのニックネームが使われているという設定を、九曜など使いなれた名称でも使ってほしかった。

    気になっていた本編の続編も書き下ろし。
    とっても楽しそうで、見ているこちらも幸せ気分です。
    次は何処を旅するのでしょうか。

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    2015年06月19日
  • エスケヱプ・スピヰド 弐

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    1巻がなかなかおもしろかったので、続編も読んでみました。
    相変わらず戦闘シーンの迫力はすばらしく、そこはいいのですが、萌え系の話にはやや閉口。
    この巻で徐々にシリーズを貫く悪役がその片鱗を現しつつある感じで、今後の展開が気になります。
    気楽に読める本でもあり、また続きも読むことになりそうです。

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    2015年01月28日
  • エスケヱプ・スピヰド 伍

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    前回の戦闘で取り戻した「蜂」の修復が急ピッチで進む中、首脳部から鬼虫を交えての会議の席を持ちたいという提案が浮上した。帝都中枢に及ぶ黒塚部隊をあぶり出すため、巴は単身会議に臨む。

    竜胆の回想から始まるこの巻で、止まっていた時間が一気に流れ出すのが印象的。戦略・戦闘描写も共に熱く、九曜と朧との戦闘、また日足の顛末などが見所か。次巻が待ち遠しい。

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    2013年11月09日
  • エスケヱプ・スピヰド 四

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    個人的には1巻をピークに段々と盛り下がってきたため4巻は読むのやめようかとも思っていたんだけど、評判の良さから手にとってみたら…1巻並みにすごく良かった。
    死んだとされた鬼虫を次々と出すのはどうかと思わなくはないんだけど、やはり彼らが出てくると物語に厚みが出るね。
    昔の仲間が今は敵味方に分かれて、というのは好きなシチュエーションだし、昔話も交えながら鬼虫の話を広げていってほしい。
    …ただそうなると鴇子がますます存在感なくなるけどw

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    2013年07月07日