九岡望のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ九岡望を知った切っ掛けであり、小説家を目指した切っ掛けであり、この10年以上で数十回と読み返した私のバイブル。
細かく書く訳でも無いのに脳裏に情景を叩きつける描写力。
くっきりと一本芯の通った人物。
コミカル、シリアス。展開の使い分けとシーンの切り替えが本当に上手い。
そして何より、山場の盛り上がり方がえげつない。
ズドンと心臓を叩くような圧力で読み手を物語の世界に引き摺り込み、気付いた頃には口の中をカラカラにして文字を追いかけている。
物語全体の完成度が極めて高い「エスケヱプ・スピヰド」シリーズですが、この第一巻はその中でもトップ3に入るアツさです。 -
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ネタバレ 購入済み
映像が頭に浮かぶ!
今回は、蜈蚣が復帰します。蜈蚣の戦闘はド派手でスカッとします。現実で蜈蚣に出会うと「ギャァア~」なのですが、この小説を読んでいると蜈蚣がめちゃくちゃカッコよく見えちゃいます。復帰まで焦らされますが、その分最後の戦闘では大満足でした。対する敵側の蛍もめちゃくちゃカッコいいです。心理描写も迫力があり、凄く盛り上がりました。九曜が蜂と再会できるのも、この巻の大きなポイントです。
九岡先生の小説は、戦闘シーンが本当に上手いです!激しい戦闘でも、何が起こっているか分かりやすく、カッコいい!すぐに頭の中で映像化されて、ノリノリになれます。一瞬の間に登場人物達がめまぐるしく頭を働かせている様子なども上手く -
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Posted by ブクログ
ネタバレ地獄の亡者(シスコン)と聖職者的エージェント(シスコン)のコンビもの。亡者がうろつく無法地帯「東凶」でおこるホラーアクション。地獄とつながった武器や、救済兵器なる物騒な武器など、中2心をくすぐる設定がかっこいい。亡者ミソギの強さやお人好しさ、エージェントアッシュの抱えたトラウマの解放、ラストの展開はアクション映画一本見たような爽快感。
イラストのアッシュ(姉に固執する美青年)、にひかれて読んだのだけど、彼の弟ぶりと、対等な相方のミソギのコンビはまさにバディものの楽しさがあった。
戦闘シーンはたまにクランチ文体が入り、もろライトノベル的なケレン味あふれる感じがたまらなく楽しかった。 -
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Posted by ブクログ
戦争が終わる。
島田宗吾との剣菱との戦闘が、黒塚夕馬と竜胆の戦闘が、百舌重蔵と巴月との戦闘が、そして朧と九曜の戦闘がついに終了する。戦争が終わる。終わってしまった後を生き続ける彼らもまた動き出す。
本編完結、ってことは、短編集が出るんですね? と帯の文句を深読みしてしばらく待つことにする。
一冊で本当に全て終わるのか。答えはイエス。百舌親子のことも鴇子・鵠子のこともも全て回収、鬼虫と甲虫との戦闘は綺麗に相似を対にして、伍長の過去も、叶葉も綺麗に攫ってきちんと終わる。流石「終わらせること」をテーマにした話だけある。
様々な人物が交錯するため視点切り替えも頻繁に発生するのがやや読みづらいといえば -
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