九岡望のレビュー一覧
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第4巻を読破。
前回、なんとか〈星鉄〉の半分を入手することができた九曜たち。
その〈星鉄〉を使って、手もとに残っている〈鬼虫〉復活を目論むのだけれど――
唯一、機体と本体が無事な四番式の井筒さんの覚醒を目指すのだけれども、目覚めない。
万字さんは本体が炭化しまくっているからどうしようもなくて――って!
炭化って((゚Д゚ll))
自爆したって話ですが、どんだけ火力がすごいんだ、この人の能力。
なんて思っていたら、どうやら万字さんと縁のありそうな子が登場。
とってもぼんやりした子かと思っていたら、あるスイッチが入っちゃうと苛烈な性格に豹変して。
万字さんと同じ能力を持った〈甲虫 -
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第3巻を読破。
今回もまた、ドキドキハラハラ手に汗にぎる展開でしたー(>_<)
特にラスト方面が本当にもう、ね!
姿を現し始めた新たな敵。
彼らは〈甲虫〉という機体を操って九曜たちとぶつかるのですが――
これまではまだ〈鬼虫〉の方が性能が段違いだったのだけれど、今回からは数字付きの〈甲虫〉が登場しました。
九曜はすでに相棒を失った状態だったから仕方ないとはいえ、巴さんと剣菱さんまでが手こずるような、そんな強敵でした。
旧型と新型。
うん、確かにそうだなあと思いました。
〈鬼虫〉は20年前の兵器で、〈甲虫〉は戦後に造られた兵器だろうし……。
しかも唯一〈鬼虫〉が勝っていた鉄隕 -
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第2巻を読破。
前作ラストで八州を見て回ると旅に出た叶葉と九曜。
やってきたのは復興が進む帝都《東京》。
冷凍睡眠から目覚めてからずっと少数で生活をしていた叶葉は人混みに酔ってしまって。
九曜は相変わらずでしたけれどww
そうだった。
叶葉たち《尽天》の人たちは20年前――終戦前に冷凍睡眠に入った人たちだったな。
目覚めた後も廃墟という、閉鎖された場所で生活していたからな。
通貨が新しくなっていることを知らなかった模様。
しかし、おバカキャラっぽい叶葉の方がすぐに気づいたのは意外。
さりげなく聡い子ですよね、叶葉ってば。
笑
さて、そんな二人の前に現れたのは傲岸不遜な少 -
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第18回電撃小説大賞受賞作を読破。
実は第2巻が出ているのを先に見つけて、なんだか気になったので第1巻を買ってみました。
とりあえず冒頭の「序・甲」のページを読んで、なかなかおもしろそうとは思っていたのですが。
「昭和一〇一年、廃墟の町《尽天》」というあらすじの一文に、ほほう……となりまして。
しかもあらすじで「伍長」とか出てくるから、すでにイメージは昭和の大戦という形で出来上がって。
読み進めていくとPCとか機械兵とか、鬼虫〈きちゅう〉などなど、昭和っぽくない単語がぼろぼろ出てきて、すっかり魅了されてしまいました。
おもしろかったですー(*´▽`)
伍長の家で女中として働いてい -
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前回からどうつなげるのか期待していましたが、いやはや良い2巻でした。
カラー口絵に出ているのでネタバレでもないと思うけど、やっぱり生きていた二番式、三番式が登場。1巻で死ぬシーンが明記されていない鬼虫は再登場の可能性があるのかしらね。
記憶を失った皇女と、護衛の戦闘ロボット菊丸。
九曜と菊丸の敬礼シーンは、何だかジーンとくるものがあって、涙腺ゆるんじまいました。1巻の、九曜が暴走した機械兵にとどめを刺した後に、やっぱり賞賛の言葉と敬礼を返すシーンも大好きだったんですが……いや今回も、この作者は俺本人も自覚していなかった好みというかツボみたいなものを的確に突いてくれましたね。
あと、1巻で -
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ネタバレエスケープスピード(めんどくさいのでこの表記でいきますw)の待望の第2巻。
1巻に関してはこの2巻の後書きで作者、九岡先生が書かれている通り広大な世界観を出来る限り圧縮し、蜂、九曜と蜻蛉、竜胆の2人(機)の虫の覚悟と葛藤、成長。
そして叶葉という少女の成長や尽天という場所のでの人間の生きる力というものに重点を置いていていわばこの世界で言えば序の序であり端の端の話でした。
で、2部であるこの2巻ですが、これも九岡先生が書いてある通りその世界観の風呂敷を広げ九曜と叶葉を巻き込む世界の話になっていきます。
生きていた2人の鬼虫、そして量産型の虫のという新たな「敵」の登場。
まだまだ物語の先は長いと感 -
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第18回電撃大賞大賞受賞作の続編。
前巻は応募作品ということもあってきれいに完結していたので、続編が出て驚いた。続きが読めるのは嬉しいけど(失礼ながら)あの完成度が損なわれたら嫌だな…と複雑な気持ちでしたが、心配無用でした。
やっぱり面白い!今回は区切りをつけて第二部という形ですが、世界観や登場人物たちは前巻のそのままです。硬派な文体も王道な展開も変わらず。前巻でファンになった方にもハードルの低い仕様です。
とはいえもちろん、新登場人物やちょっと成長した主人公達など、新要素も多数あります。
見どころの一つである迫力の戦闘シーンは、前巻では不可能だった乱戦・共戦が見られて言うことなし。あんな -
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第18回電撃大賞受賞作。発売前のあらすじや雰囲気から期待はしていましたが……傑作でした。応募総数5000を超える投稿作品の、頂点にふさわしい完成度だったと思う。
悪く言えば陳腐、良く言えば王道。読んでる間にいくつか過去の受賞作が頭に浮かびました。なんというか、今日まで書かれ継がれてきたライトノベルの要素がふんだんに取り込まれている。
一歩間違えば過去作品の劣化コピーになっちゃうんですが、本作はもちろんそんなことはなくて、後発作品ゆえに洗練され磨き上げられた感じです。
多分この作者もたくさんラノベを読んできたんでしょうけど、自分もいつかこんなのを書きたい!みたいな思いが伝わってきます。
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ネタバレ久々に九岡望先生の文章を浴びた!
極めて硬質な戦闘描写も、登場人物たちが目と鼻の先に居るかのような日常描写も最高ですね。
かつて人類(を主視点とする)の発展に脅かされた自然が人類に牙を剥いた時に博士が下した決断は、第三者であるこの視点からすれば利己的と見える可能性もありつつ、その決断をしたという事実・それによって争いが続いてしまった事実から目を逸らさずに責任を果たした博士は研究者として在るべき姿なのではないかなと思いました。きっとハルがこの決断と責任を背負うことができる"人間"であったからこそ、クストスもアルファも、全力で命令を遂行する・守護するのみならず、彼女を救いたい -
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ネタバレ面白かった、と言えるのだけれど、いざ感想を書こうとすると何から話したらいいのか…となる不思議なお話でした。
砂みたいにサラサラと言葉が崩れていく。単にまとめられないだけだけど……
「砂まみれの世界で人間のふりをしている」というのは某SF作家さんの世界を思い出しますが、こちらは人間ではないことに当人たちが気付いていない。
死んだらサラサラ崩れて風になる、というのは人間じゃなくて砂で作ってるお人形さんだからか…。
真に人間だった人たちはその姿を失い、取り残され遠の眠りについてたけれど一人目が起こされ、その一部が主人公と融合しちゃってて……から始まる仲間探しと、破壊と再生。
砂まみれの世界だから、 -