小嶋陽太郎のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
私の好きな小説家として小嶋陽太郎を挙げておきながら、デビュー作を読んでいないというのはさすがにまずいかと手に取った本作。
やはり小説家として書いている最近の作品と、「とにかく書いてみた」という感じの本作とでは大分方向性や作品のレベルが違う。
まず、序盤の純文学かと勘違いするような言葉の羅列に戸惑った。
中盤以降はエンタメ寄りの文章に落ち着いていくが、これは序盤だけ印象付けるための策だったのか、それとも力尽きたのか。
味があって構わないのだが、他の作品にはほとんど見かけないところからすると、自分の作品には合わないと判断したのだろうか。
そして、主軸となるテーマ・主張が最近の作品に比べるとぼん -
Posted by ブクログ
行きたくない、そんなときが誰にでも。
立ち止まっていることに対して、マイナスのイメージがあるのはなぜだろう。「行きたくない」けれど、別にここにいたいとか、ここが好きとかではない。明確にことばにできないけれど、「行きたくない」ときがある。逃避と言われても、目をそらしていたいことがある。各短編の登場人物それぞれに、「行きたくない」理由がある。結末は、前向きに立ち止まるようなものが多い。進んではいないけれど、進んでいるような。決して、読後が暗い作品ではない。
渡辺優「ピンポンツリースポンジ」将来、もっとロボットが発展したら、なんとなく理由はないけれど行きたくないと言い出すロボットが出て来るかもし