小嶋陽太郎のレビュー一覧
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「行きたくない」がテーマのアンソロジー。
いやあ。
行きたくない、分かる分かる。
住野よると奥田亜希子が目に入って購入したけど、星四つか五つか迷うくらい、どれも印象に残るお話だった。
以下、ネタバレ含む注意。
「ポケット/加藤シゲアキ」
友達が不登校になって、周りからは浮いた存在になってしまう。
そんな彼に、優しく声をかける俺、という優越感が形になる後半が面白い。
実は自分には出来ないこと、知らない世界を開いていた友達に、自分自身の狭量さを感じさせられる主人公。その描写に、青春を感じる。
「ピンポンツリースポンジ/渡辺優」
ロボットが「したくない」と言うのはオカシイ、という着眼点が -
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自分を火星人だと言い張る佐伯さんと、彼女は火星人だと信じる国吉くん、火星人なんかじゃないと言い張る高見さん、佐伯って誰と言い放つ水野くん、そして担任の山口先生と、数学の谷先生。みんなとても魅力的です。
何もやりたいことがなく、佐伯さんの付き人になると決めたら張り切る国吉くんは、いずれやってくる「佐伯さんが火星にもどる日」のために準備を怠りません。でもそれは、何者かになりたくて、でもなれないと思ったからではないでしょうか。校舎を出て砂利道を歩くとき、どんなに気をつけても音が出てしまうのに、佐伯さんは特に気をつけてる風でもないのに音を立てずに歩くから、特別な佐伯さんの特別になりたかったのかもしれ -
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女子高生2人、男子高生2人、男子大学生1人、OL1人をそれぞれ主人公とした6話を集めたオムニバス形式の小説。いずれの小説も神楽坂の象公園や現代的な神社が舞台の1つとなり、また、なんらかの三角関係が描かれている。
「いま、そこに確かに存在する若者たちの情動と煌めきが詰まった、生傷だらけの群像劇」というキャッチコピーが、まさにぴったりの内容で、あまり人に知られたくない自分の一面をえぐられるような感覚になる描写もままあった。
正体不明の不思議な能力を持つ謎の男がたびたび登場したり、象の像がしゃべったりしたが、そのようなファンタジー要素はない方がよかったと思う。 -
Posted by ブクログ
ネタバレいいものはいい、悪いものは悪い、と大御所にでもはっきり言ってしまう新人編集者の山田や、一見チャラい大沢。表面的には眉間にシワを寄せたくなるようなクセのあるキャラクターがわんさか登場する、とある出版社が舞台の話ですが、仕事に信念、情熱を持っている人ってとても惹かれる。
不覚にも編集者、章の柳沼先生とのやりとりのところで変化した山田に自分の姿を重ねてしまい、それまでさくさくと読んでいたのに、あーこういう思いを仕事でたくさんしてきたんやったなぁ、と、不覚にも涙。
ここからはレビューでも何でもない個人的な話。ワークとライフのバランスを取ろうとすればするほどバランスってナニ?となってくる。継続ではな