小嶋陽太郎のレビュー一覧

  • 友情だねって感動してよ

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    表題でもある「友情だねって感動してよ」が良い。
    会話のテンポが良くて、連作短編だから深く入り込みすぎず楽しめるところが好き。

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    2025年10月14日
  • こちら文学少女になります

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    面白かった。設定と表紙で手に取って正解。文学には詳しい、漫画は「読んだことがない」主人公:山田友梨が、希望した文芸部に入社できずなぜか気鋭の漫画編集部・ヤングビートの新人漫画編集者となってしまうところから始まる。キャラの濃い編集部の先輩に囲まれながら、風変わりな漫画家に翻弄され自分の心にしまい込んだ「トラウマ」にも触れていく。軽いタッチでスイスイと読めるがヤングビートの設定が青年誌であることから、友梨に対するセクハラに耐えられない人も出てくるだろう。割り切って読めればかなりおすすめ。特に漫画が好きな人には。漫画化しても面白いのではないかとも思った。

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    2025年09月27日
  • ぼくのとなりにきみ

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    わりとよくある設定で、父に期待されて、でも期待に応えられず置いてきぼりになったように感じている中学生男子が主人公。妹は自分と違って期待に応えているから余計に引っ込み思案になっている。
    しかし、前向きな男友達と、マイペースな女友達と冒険する過程で色んなことがほぐれていく。
    合唱コンクールをがんばるのもよくある設定だが、登場人物が魅力的で、心底悪い人もおらず、読後感のよい作品。

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    2023年10月03日
  • 悲しい話は終わりにしよう

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    ネタバレ

    久々に読んだら小嶋陽太郎のイメージをガラっと覆す小説でびっくり。もっと軽妙で前を向いたポップな小説を書く人のイメージだったのだが、この本は軽妙さやポップさは(ないとは言わないが)影を潜めている。

    主人公と親友とそこに現れた一人の女の子。そういう三角な関係が2つ。大学生の市川君と中学生の佐野君の視点で交互に章立てされて話が進む。どちらもまっすぐな友情物ではなく、かなりの登場人物それぞれの背景からして曲者で、一角を成す女の子との関係もそうとうに曲者。

    話が進むにつれて張られた伏線になんとなく気付いてくる。その伏線は決して目新しいものではないのだが、それでも回収されるときの衝撃は鈍くドンっと響く

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    2023年08月05日
  • 友情だねって感動してよ

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    この著者の言葉のセンス、表現のしかたが好きです。
    肩をつかまれ体勢をくずして滑って車道に飛び出し向かいからちょうどいいタイミングでやってきた原付にはね飛ばされる、という流れるように華麗な不運コンボにはわれながら笑った。とか
    触らぬ神に調子に乗って触ってしまう人間がいるとすれば… とか。

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    2022年03月20日
  • 悲しい話は終わりにしよう

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    中学生の男女3人、信州大生の男女3人、交互に話がすすんでいく。
    穏やかに、でも何でだかざわざわと、不安で落ち着かない感じがすごくうまい。
    途中、どっちの話だか分からなくなりつつ、行きつ戻りつ読んだ。
    最後は苦しかったけど、少し前に進めた。
    傷ついたことのない人はいないと思うけど、私のがさつな感性ではこんなにひりひり感ある人には寄り添えないだろうな。
    うまく書けないけど…本としてはかなり刺さった。

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    2021年02月21日
  • 悲しい話は終わりにしよう

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    小嶋陽太郎が描く人の抱える痛みが、踏切の遮断機の音のように急かされて押し寄せてくる。
    『火星の話』で見せていた片鱗が大化けした。
    環境に恵まれて毎日元気に暮らしている幸せな人にはこの小説はただの暗い話にしか見えないかもしれない。
    でも、人の悪意に敏感で、ぐちゃぐちゃと深く考え込んで、勝手に痛みを抱えてこんでしまうような人には、とてもよくわかる物語だと思う。

    主人公がまさにそういう青年で、主人公視点の地の文は鬱屈している。
    広崎と吉岡との出会いのシーンはとてもわくわくしたのだが、主人公は過去の経験からなかなか彼らと距離を詰めることができない。
    でも、痛みを抱えているのは主人公だけではない。

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    2020年10月07日
  • 行きたくない

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    読んでみたかった加藤シゲアキ先生初読み
    『ポケット』は不可思議な女子に振り回される男子
    勝手に恋愛してくれよ と叫びたくなるわ
    お気に入りの阿川せんり先生
    『あなたの好きな/わたしの嫌いなセカイ』
    は まさに面倒くさい女子がぐいぐいくる嫌さが
    伝わってきて 誰が読んでも
    「行きたくない~」と思えるものでした

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    2020年09月28日
  • 行きたくない

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    ネタバレ

     どうしても行きたくないときだって、ある。を綴った6人の作家さんの物語。

     内容紹介:誰に何を言われようと行きたくない場所もあれば、なんとなく気持ちがのらない朝だってある。 ふとしたきっかけでサボってしまうかもしれないし、人生を変えるような決意で回れ右をすることもあるかもしれない。 ひとはいつでも「行きたくない」気持ちを抱えている。 僕たちのそんな所在なさをそっと掬い上げる、刹那のきらめきを切り取った物語。

     こちらの著書を購入したきっかけは、作家の一人の住野よるさんの作品が載っててそれで読んでみたいと思って購入したんですが、読んで見るとどの話も良かったです。特に心に残ったのが

     阿川

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    2019年09月23日
  • ぼくのとなりにきみ

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    これは、もう素晴らしい作品です!!!!!!!!!!!
    とにかく、面白い。
    変わり者の3人が、暗号解読に挑む中、ようような事件が起こる。
    また、サクが近田さんの事を突然好きになってしまう、恋愛小説でもある。
    僕が一番面白いと思った、シーンは最後暗号が解けた時に、予想とは全然違うもので、それは角田先生が昔、音楽の佐藤先生宛てに書いたラブレターであって、それを見つけ角田先生に見せたおかげで、角田先生は、佐藤先生にサプライズをして、2人は結婚するかとになった、このように変わり者の3人が暗号解読をするというということが、角田先生と佐藤先生と結婚に結びつくところがおもしいろいなと思った。

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    2019年07月11日
  • ぼくらはその日まで

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    ネタバレ

    「ぼくのとなりにきみ」の続編、長谷川調査隊シリーズの第2弾である。

    前作より、好きな展開。こういう小説を読みたかったし、こういう中学時代を送りたかったし、こういう連中と友達になりたかったし、こんな夏休みを過ごしたかった。

    大人がジュブナイルと読むと「この子ら健気だな、可愛いな」と大人目線で鑑賞するのが普通なんだか、こんな風に思えるジュブナイルって素晴らしいじゃないか。

    新キャラ、永瀬さんも桐子さんも素敵な女性で、俺なら絶対彼女らの方が好み。そして4歳の時のハセがもうとにかく絶対、圧倒的にエエ奴!正義の味方ってのはこういうヤツのことなんやで。絶対

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    2019年04月23日
  • こちら文学少女になります

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    ネタバレ

    小嶋陽太郎らしいというか、さすが楽しませてくれるエンタメお仕事小説。
    可愛くはないがブスではない(自称)、巨乳(自他ともに認める)の大卒新人文学少女が、よりによってコミック誌の編集に配属される。

    そっからはもう、ジェットコースター。大御所漫画家に留めを刺すわ、覆面作家の謎を暴くは、チラエロコミック作家に惚れられるわ…。

    ちょっとした謎解きもあったり、意外なドンデン返しもあったり、退屈させない展開で、これぞエンタメ。肩肘張らずに楽しめる快作。

    しかし、コミック界出版社ってとこは、ある意味変態だったりパワハラだったりの温床やな、小説だから笑ってられるが、電通や朝日新聞のブラックぶり観てると現

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    2018年07月27日
  • 悲しい話は終わりにしよう

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    読み始めて最初に思ったのが、文章に特徴があって読んでいると音楽を聴いているような不思議な感覚がくせになり一気に引き込まれました。景色や人物の描写も素晴らしく、長野の風景が常に頭に浮かびながら読みました。
    話の方もとても面白かったです。物語全体を通して漂っている独特の雰囲気が心地よかった。現時点で今年のNo.1小説です!!
    小嶋陽太郎さんの小説ははじめて読んだのですが、他の小説も読みたくなりました♪

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    2018年04月16日
  • 悲しい話は終わりにしよう

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    天才的な小説だった。
    心理描写や設定、何もかもが素晴らしい。
    最近の作品によくある、「大どんでん返し」「最後に裏切られる」などのありきたりな言葉では表現できない。
    登場人物たちが心を痛めるのと同じく、読者も心を痛める。

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    2017年12月24日
  • 行きたくない

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    住野よるさんが参加されてたので購入。

    行きたくないをテーマに6人の作家さんがそれぞれのストーリーを載せてて、色んなジャンルで楽しかった。

    住野よるさんの作品はすーっと世界に入っていてあっという間に読んでいた。
    安定から全く知らない場所へ行くっていうのってかなりの勇気いりますよね。
    わたしもきっと安定を取るかもです。

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    2025年08月10日
  • 放課後ひとり同盟

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    読んでいてわっ、こういうことだったんだ…!ってなる切り口が斬新で面白い。
    感情が明確に書かれているわけではないのに、登場人物たちの思いが汲み取れる描写があってステキだなあと思った

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    2024年09月16日
  • 行きたくない

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    最初の2つは自分の好みではなかった。
    (面白いと感じる人はいると思う。自分の好みじゃないってだけ。)
    その後の4つはどれも面白かった。
    特に渡辺優先生のピンポンツリースポンジが好き。

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    2023年05月29日
  • 友情だねって感動してよ

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    この感じ結構好きなかな。

    甲殻類の言語
    カニとエビとカイの話。
    何を考えているかなんて、分かんないから。思い込みってあるしさ。そんな全能感なんて。
    まぁ、カニとエビが仲良くやれるといいのかな。

    ディストラクション・ガール
    松岡、可愛いじゃんかよ。
    西野の方に惹かれるのも分かるけどね。

    或る、ミコバイトの話
    ミスリードだとは分かるけど、そっちに行くのね。
    あーいいなぁ。

    象の像
    こういう一人語り好きだなぁ。
    僕も頭の中でやるもの。
    そして、この後輩なかなかやるね。

    恋をしたのだと思います
    合わせてしまう、自分が無い感覚。凄くわかる。それが楽だったりさ。でも、本当の楽って、そういう事じゃ

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    2023年05月11日
  • カンフー&チキン

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    テンポが良く、最後まであっという間に読めてしまいました。
    夜明けスコーピオンを倒すにはどうしたら良いか、松林君達と一緒に考えながら読み進められて楽しかったです。
    伊倉君を通して結ばれ始める人と人との絆に胸が熱くなりました。

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    2023年04月15日
  • カンフー&チキン

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    ネタバレ

    中学生トリオが仲間を集めて不良集団やら悪徳政治家と対決、というやや破天荒なエンタメ色が強めでした。確かに私も何のかのぼくらの七日間戦争とか好きだったし、大人に対する反逆の物語ってある程度受けるんでしょうね。父の抑圧に対抗する物語でもあった。

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    2023年04月05日