和田誠のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
和田誠が手掛けた装丁の話が豊富に入っていて、それぞれの本について、どんなことを考えてデザインしたかを読んでいると、改めて見直したくなる。
ジャケ買いという言葉があるように、本にとってジャケットを含めたトータルデザインはハズせない。
栞の色が絶妙だったり、紙の質感がイメージ通りだったりするだけで、高くてもハードカバー買いますうー!置いときますうー!となる。
作家にとっては複雑な言葉だった。ごめん。
オビの色はこちらでコーディネートするが、内容は編集者の思いの見せどころ、という言葉も面白い。
そんな和田さんが、本のデザインを語り尽くしたところで、最後に、バーコード問題について怒りを湛え始める。
そこで、ハッとさせられるのだ。
この問題を語らずして、装丁がどうのとか言ってるんじゃないよ、と。
反省した。
というか、これだけ技術の進歩が激しい現代にあって、バーコードがあのサイズでないといけない理由って……。
筆者以外の話をして申し訳ないのだけど、私が初めて買った全集というのが、安部公房だった。
正直、それまで特に好きな作家でもなかったのだけれど、銀色のプレートが貼られた全集が手元にやってきた時、あああ、お金出して買って良かったあぁーと心踊った(笑)
文庫のジャケットも同様に、近藤一弥さんがデザインされている。
読んでいない本のタイトルを聞くと、私はジャケットで思い出す。
ああ、こういう絵柄のとか、こういう色のとか。
和田さんの仕事の姿勢を読んでいると、作家さんにとってはありがたい人なんだろうなと思う。 -
Posted by ブクログ
ネタバレJAZZ初級者にはありがたい、絵と文章で楽しめる1冊(というか、読んだのは文庫でなく単行本1,2と分かれているほうで)。
面白いのは、三者三用の感覚を楽しめること。イラストを描く和田誠と、それに文章を寄せる村上春樹、一人のJAZZ Manに対するイメージ、思いが微妙に違っていたりする。勿論、D.エリントンやサッチモなど誰もが思い描くイメージどおりのイラストと文章というプレイヤーもいるが、マイルスを和田が暖色のトーンでシンプルに描いているの対し、村上は”マイルズの演奏は深く痛烈”と、”黒々とした陰鬱なジャケット”とアルバム『Four & MORE』に言及したり。
そこに読者である自分が、時には和田のイラストと自分の印象が重なるなとか、村上春樹はそんな風にこのミュージシャンの音を聴いていたのか!?と、自分はどっち寄りなんだろうと楽しみながら読める。
概して和田誠のほうが世間一般のというか、自分のイメージと合うことが多い。というか、やはり村上春樹のほうが読みが深いというか、独特なんだろうな。
とはいえ、ホレス・シルバーを、和田はいつもずいぶん洒落て優男風に描くものだ。先に読んだ『ボクはもっぱらレコード』(吉田直・著)の中の対談でアルバム『Serenade To a Soul Sister』に採用されたイラストが紹介されているが、そこのホレスも目を伏せた柔らかな笑顔のペン画。そして本書(vol.2)の表紙にもなっている絵は似たトーンの優男ちっくに微笑みピアノの前に座る姿が描かれている。
本人の姿を私は知らない。ファンキージャズの始祖というキャッチフレーズと、「Song For My Father」に代表されるようなヴォサノバチックな音楽から想像される、もう少し賑やかな印象を持つ。和田のイラストのイメージとのギャップが大きかったりする。
和田がVol.1でソニーロリンズを取り上げてないのも、そしてVol.2でも、文庫本にさらに3人が追加されたとしても、ジョン・コルトレーンを描いてないのも、なんだか面白いもんだな~。
音を聴きながら、絵を見ながら、文章を読みながら、2人のJAZZファンの大先輩が見たミュージシャン像と自分のイメージとのギャップを愉しみながら読める良書。 -
Posted by ブクログ
週に一度は耳にしていたジャズが、ある日突然体に染みこんでどこかに落ちていった。きっと、予測不可能でゆらぎとグルーヴを楽しむ大人の音楽、ジャズを楽しむ準備ができたってことなんでしょう。ということで、本腰をいれてジャズに取り組むことにしました。
村上さんはやっぱり年代のせいか、古いものが好きですね。キース・ジャレットやブラッド・メルドーをよく聴く私にとっては、ウェス・モンゴメリー、オスカー・ピーターソンなんかはは新鮮でした。
村上さんに共感できるかというと、微妙。。やっぱり育った時代が違うのが決定的でしょう。ジャズ黄金期にあって、どんな人がどんなふうにいいのかということを入門的に知るにはいい本だと思います。
和田さんのイラストはどれも好きでした。