藤崎翔のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
夏だから、ちょっとだけ怖い本を読みたいと思い、手にした。ところが、怖いどころか、笑い転げてしまった。小説を読んで、これほど笑ったことがあっただろうかと思うほど、笑った。
500年前から存在するお梅という人形から見た人間社会という設定が、そもそも面白い。さらに、批判的な視点から描かれる現代社会のあれこれが、実に滑稽である。そして、お梅は自らの使命として、フリーターや引きこもり、犯罪者など、人生がうまくいっていない人たちをさらなる不幸へ陥れようと呪いをかけるのだが、ことごとく失敗する。むしろ、その呪いが幸せへ導く結果となる。
ハートフルなのに押し付けがましくなく、そのうえユーモアに満ちあふれ