近江泉美のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ目次
・至福のクリームパン
・カカオ香るビターな濃厚チョココロネ
・熱視線、北海道の味ちくわパン
・どっしりにっこりあんパン
舞台が札幌だというので買ってしまったけど、もしかしたら子ども向けの作品だったのかも。
最初の話で、主人公が自分の正体を一生懸命隠しているけれど、隠そうとすればするほどまるわかりというか…。
一般常識を疑い、柔軟な思考を促すための工学部教授なのだろうけれど、パンが好きすぎて副業にパン屋を…というのが無理やりすぎる。
謎解きとパンも、特に絡ませる必要はない。
最初の話で、話題として実在のパン屋の名前が出てきたので、もっと実際のパン屋の話が出てくるのかと思ったらそれだけ -
Posted by ブクログ
ネタバレ軽く読める感じではあるけれど、大事なこと、伝えたいこと、考えさせること、もしっかり詰め込まれている印象。
本業は大学の教授。その教授が副業で営むパン屋「エウレカ」
出会う確率が低く、都市伝説的なパン屋のようなのに、味は「ふつう」笑
パンへの愛が強いのに、工学的に語り始めるパンへの情熱は、こちらには難しくていまいち伝わらない。
服装や雰囲気から、真面目で頑なな印象しか受けないけれど、さすが教授というか、観察力、知識量はすごい。
おばあちゃんがパン屋で、パンの味に敏感、パン屋巡りが趣味の、服装がイマイチな(笑)警察官の福丸くんは、教授とは対照的。
気さくで、真っ直ぐ、人が好き。
この2人の会 -
Posted by ブクログ
シリーズ2作目は「走れメロス」「国際版 少年少女世界童話集」「グリム童話集」が図書屋敷と迷宮で大変なことに。今回もたくさん本の知識に触れ、ハラハラしたり舞踏会を楽しんだりとアンと色んな冒険をした気分。太宰が金銭面や人間関係にルーズ過ぎるのは知っていたけど、みんなに愛されていたと言える想像力がすてきだと感じる。例えどんな理由があっても本を傷付けるのは許せない、だけどセージの強さと優しさを備えた言葉にはすんなりと納得できてしまう。卑しい考えも罵る言葉も全部自分が聞いているのだから、自分が気持ちいい人間でいたい。そして大切な人に誇れる自分でありたい。
-
Posted by ブクログ
ネタバレ前作は置いて行かれた部分もあったが、今作ではだいぶ想像力が追いついてきた。
私なりの図書迷宮が創れたと思う。
ミステリー要素が加わり、かなり楽しく読めた。
本を傷つけられる事件を中心に、心を痛めたり、恐怖を感じたり、奮い立ったりしながら、アンは少しずつ成長していく。
目隠しして流して生きるのではなく、実践することで自信もついていったようだ。
思いを言葉にするのは、本当に難しい。
特に子どもには、勇気もいるだろう。
大人にとってはもどかしくも感じるが、一歩一歩成長していくしかないのだと思う。
走れメロスの解釈は、まさに目から鱗で、素晴らしかった。
確かに美談が鼻につき、掘り下げることができて