高島雄哉のレビュー一覧

  • はじまりの青 シンデュアリティ:ルーツ

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    ネタバレ

    『SYNDUALITY』シリーズの世界観を知るのに役立つ一冊。《ブルーシスト》が地上を襲った2099年から地下都市国家「アメイジア」が栄華を極める2222年までを、4世代にわたる女性たち8人の視点で追うことができる。

    ちなみにゲームは2222年前後、アニメは2242年が舞台のお話。ゲームは未読なのでともかく、アニメとは作中の時代が一世代ぶん跨いでるためかジェネレーションギャップの香りをやや感じた。日本で例えるなら戦前とバブル期くらいの雰囲気の差というか。
    とくに「新月の涙」こと《ブルーシスト》は、アニメの主人公であるカナタたち(アメイジア崩壊後生まれの青年)にとっては当然に存在する事象でありほとんど日常に溶け込んでしまっているので、2099年の初発生を目の当たりにした人々が驚き怯え逃げ惑う姿はかなり新鮮に見えた。
    そこから生き延び知恵を継いで、ようやくカナタたちの時代に至ることを思うと人類の強かさを感じてアツい。ただ同時に、そうやって見てきたアメイジアの発展が、この少し後には崩壊してしまうことを考えるとちょっと切ない。

    ストーリー面は各世代2人ずつの計8人の女性が主人公。
    そして『SYNDUALITY』シリーズといえば「すれ違いの物語」。この時代にはまだメイガスが製造されていないので、どう回収するのかな(そもそもされるのかな)と考えていたが、この各世代の2人がそれを表していたのかなと、読み終わって思った。というのは、最初の世代では同じ歳の幼なじみ2人からはじまり、世代を経るごとに歳や身分が離れていき…最後の世代にはまた同じ歳の幼なじみとして登場したことが美しいなと思ったから。まあこじつけ気味なので関係ないかも。メイガス≒OIとするなら彼女たちとルーツさんの出会いこそが「すれ違いの物語」の「はじまり」という意味かも…これはオタクくんの捏造考察。とはいえ一緒なら前を向ける、闘える、成長できるという部分はやっぱりこのシリーズの味だと思った。
    それはそれとして個人的に1番興味を惹かれたのは、エンダーズが「人間を知ろうとした」らしいところ。そのはなしくわしく。
    同じ流れで気になるのはルーツさんのこと。 OIの培ったものがメイガスの開発に何かしらで引き継がれてたらうれしいなと思うけど…。そのあたりはゲームの方で明かされてるかもしれないし、確かめないといけないなあという気持ちになった。

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    2024年06月12日
  • はじまりの青 シンデュアリティ:ルーツ

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    ゲームやアニメのメディアミックスで展開中のプロジェクト〈SYNDUALITY〉の、公式小説である。ゲームもアニメも知らないのだが、物語世界の「始まり」が書かれている。
     
     2099年に突然、地上に青い雨が降り注ぐ。人類は地下に生存領域を求めた。すべてはここから始まる。本書では二人の女性の4世代(いづれも女性)にわたる活躍を描いている。

     小説単体だけでも、そこそこ楽しめた。

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    2024年05月01日
  • Genesis 白昼夢通信

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    創元と関係が深い作者の作品を編んだSFアンソロジー。もっとも気に入った作品は松崎有理さんの「瘦せたくないひとは読まないでください。」だった。肥満の人には人権がないかのように扱われる健康先進国の日本で、デスゲームが行われる。肥満の人が5人選ばれて、食事をしたら殺されるゲームだ。極端なシチュエーションであるが、健康も行きすぎるとデストピアになる警鐘だろうか。エッセイの「アンソロジーの極意」を読んで、アンソロジーの楽しみ方を少し理解できた。

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    2023年05月30日
  • エンタングル:ガール

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    『ゼーガペイン』を元にしたSF。帯にある通りゼーガペイン未履修でも分かる内容で、かつゼーガペイン本作への手引きとしても優秀。文体はかなり写実的で硬質なハードSFの雰囲気には合っているものの、やや写実的すぎるきらいもありここは好みが分かれる所。特に肝である世界の謎の衝撃は大きく、また夏休みの映画作りという青春エモ指数の高いシチュエーションだけに、この淡々とした筆運びにやや物足りなさを感じる部分もある。しかしながらアニメキャラクターの浮ついた印象がいい具合に馴染んでいるともいえるし、逆にライトノベルやアニメ原作の軽薄さが苦手な人にはスッと入りやすく、そういう意味ではバランスの良いノベライズであると言えるだろう。

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    2022年12月13日
  • Genesis 白昼夢通信

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    どうしてみんなうなじにケーブルを接続したがるのか。脳に近いから?攻殻機動隊の見過ぎ?
    地獄を抜い取る、モンステリウム、痩せたくない〜が好き。

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    2022年11月10日
  • エンタングル:ガール

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     SFロボットアニメ<ゼーガペイン>のサイドストーリー。透明な光装甲を持つホロニックローダー、量子サーバー、幻体、VR等々のSF味あふれるガジェットが好きだった。

     本作はアニメを見ていた人には、すんなりと作中に入っていけると思う。しかし、何の予備知識も持っていない人が読んだら ??? かもしれない。青春小説として読めなくはないが。
     ところで、この話はアニメの直前か間近のループと理解して良いのかな。

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    2022年07月17日
  • エンタングル:ガール

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    『ゼーガペイン』は見ていないがそれなりに楽しめた。
    ループものはいろいろあるのでもう少し工夫があればよかったかな。
    『ゼーガペイン』のスピンオフというのはあるにせよ。

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    2022年05月02日
  • 銀河英雄伝説列伝1

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    30年以上前に愛読した小説が今だアニメ化され、漫画化され広く愛され続けるのは感慨深い。その上に新作トリビュートまで出版されるとは!
    6作のうちでは石持浅海さんの作品がいちばん銀英伝ぽくもあり、かつ作者ならではの持ち味もありよかった。

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    2021年09月16日
  • ALTDEUS: Beyond Chronos Decoding the Erudite

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    ネタバレ

    ――


     はてさて。どう読んだものか。ゲームやったほうがいいのかなぁ。
     アンソロジーというか、ひとつのゲームをモチーフに何人かが短編を寄せているんだけれど、作り上げたひとたちということもあって世界観に大きな齟齬はなくて。
     ただキャラクタ解釈、みたいのにはどうしようもなく差が出るから、それは面白いところでもあるのだけれど、やっぱり本編未プレイからするとちょっとズレが気になるかな、というのが正直なところ。
     巨大ロボが二人乗りの理由付けは気に入りました! まぁ高度になればなるほど複座というのはやっぱり真っ当な流れなのかなぁ。

     とはいえ、真っ更な都市の上にARを被せる、という発想には少し疑問。どちらかというと混沌としたものや猥雑なものの上を、美麗なARが覆っている、という例えばpsycho-passのスラムみたいなイメージのほうが、個人的には腑に落ちる。果たして現在の都市が全壊したそのあとに、また同じものを形だけでも取り戻そうとするだろうか。もっと、よりよいものを作れると思ってる。そのほうが良くなる、とまではいかないけれど。
     あるいは拡張現実なら、常により良くアップデートしていけるのかしら。郷愁? 里心? みたいのはどうしょうもないと思うけど。うーむ。

     やっぱさ、シナリオライターと作家の間にはちょっと差があるのかな。好みの問題なんだと思うけど。
     言葉遣いの好き嫌い。

     ワーディングに少し引っ掛かりを感じるけれど、Blue Bird Lostが展開的にはいちばん好きかな。けれどジュリー像は高島さんのが好き。間で本格的に歪んだと思っておいた。総合☆2.6

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    2021年05月24日
  • 銀河英雄伝説列伝1

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    【収録作品】小川一水「竜神滝(ドラッハ・ヴァッサーフェル)の皇帝陛下」/石持浅海「士官学校生の恋」/小前亮「ティエリー・ボナール最後の戦い」/太田忠司「レナーテは語る」/高島雄哉「星たちの舞台 」/藤井太洋「晴れあがる銀河」

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    2021年03月06日
  • 銀河英雄伝説列伝1

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    これはオリジナルを読んでから読むべきだった。
    これだけでもわかるけど原作での人々の関係を理解した上で読めばより味わい深くなったはず。

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    2021年02月14日
  • 銀河英雄伝説列伝1

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    良い意味で、銀英伝本編のキャラたちの印象は変わらないので、おすすめですね。
    個人的には、艦隊戦の描写が見事だった「ティエリーボナール最後の戦い」! 読んでるうちに、本編を読み返したくなりました(素直な読者)
    そして、もっと読みたかったのが、最後の「晴れあがる銀河」。ラストが、ここからが思い白いんじゃないですかっ、続きは!? 続きー???? と絶叫したんですが、あえなく終わっている。いや、これ、ここで終わりはないんじゃ?(愕然)
    ・・・今後の発刊も期待しています。

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    2020年12月26日
  • 銀河英雄伝説列伝1

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    銀英伝トリビュート。執筆陣が豪華。
    やっぱりヤンの若いころのお話とかがすきだなあ・・・。
    「士官学校生の恋」が気に入った。

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    2020年12月13日
  • Genesis 白昼夢通信

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    SF。短編集。シリーズの2年目。
    前年よりは好みの作品は少ないけど、このシリーズ大好き。
    珊瑚のシリーズ短編、門田充宏「コーラルとロータス」が一番好み。
    水見稜さんの作品を初めて読めたのも収穫。
    石川宗生さんも相変わらず独特の雰囲気で好印象。

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    2020年08月07日
  • Genesis 白昼夢通信

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    東京創元社の書き下ろしSFアンソロジーGenesisの2作目。収録作の中でいちばんかっこいいタイトルをそのまま表題に据えるという方針は潔くて好き。
    これに限らず創元社の自社のSF 短編新人賞出身者に発表の場を積極的に提供しようという姿勢は応援したい。
    収録作の中では石川宗生「モンテスリウム」がわりと好みだったが、全体的にあまりしっくりこなかった。読みやすいアンソロジーではあると思う。

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    2020年01月23日