toi8のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ表層的なファンタジーを装いながら、その実、「勇者とは何か」「正義とはいかなるものか」といった根源的な問いを静かに投げかけてくる、極めて重層的な群像劇です。“勇者殺し”という衝撃的な事件を軸に、登場人物たちそれぞれの過去、信念、矛盾が丁寧に描かれ、読む者の感情を巧みに揺さぶります。リュドニア王家をめぐる姫と王子の複雑な関係性、そして“もう一人の勇者”の存在が物語に深い陰影を与えており、緊張感に満ちた構成が際立ちます。軽妙な会話と緻密な戦闘描写が絶妙なバランスで挿入され、読後には単なる事件の真相以上に、人が何を信じ、どう生きるのかというテーマが静かに残響します。静謐かつ劇的な一冊でした。
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Posted by ブクログ
ネタバレ前回出てきた預言者のくだりがあまり好きではなかったので、彼女が主人公だったらと思うとあまり乗り気になれなかった本作。結果、確かに彼女の出番は多いが、また前作とは別パーティーの話であり、面白かった。
レナードという金に目がない腕利きの冒険者に、槍術使いに魔法使い、僧侶のパーティ。最初は、レナードの粗暴さと金への執着に少し驚いたが、まあその方が人間らしいなと思いながら読んでいた。だって、勇者は人のために我先に自分を犠牲にするのが当たり前っていう風潮、よく考えたらおかしいものね。金に汚い勇者がいたっておかしくない。むしろ、命を張って、人を守るんだからその対価を求めるのは当たり前。
でも、どう見たっ -
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Posted by ブクログ
逃げてしまった過去を持つ者たちが、再び前に進もうとする物語。一作目で語られなかった部分が補完され、ミッシングリンクのようになっている。
「後悔先に立たず」という諺があるが、私はこれを「あとで後悔しないように、ちゃんとやりなさい」という意味だと思っていた。準備をしっかりしなさいとか、全力を出し切りなさいとか、逃げないで立ち向かいなさいとか。でも歳を重ねるにつれて、それは違うんじゃないかと思うようになった。
世界を繰り返すことができない僕たちは、何が最善だったのかを結局知りようがない。何をやったところで、後悔が残るときはどうしたって残る。それなら、後悔が「これでよかった」に変わるように、これ -
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匿名
購入済み実は最強魔女(っ子?)が表でも
なんか不遇を不遇とも思わず
自分なりに好き勝手やってたら
実は最強天才魔女になってた
強メンタル令嬢(?)の
好き勝手している時の変装姿が
感情が死にかけてた冷血ヒーローの初恋の相手だった。
少し読んで
なんか昔の王道魔女っ子ものみたいな感じかなぁと思ってたら
とんでもない恋愛ヘタレでした。
自分への愛の告白を、別人として打ち明けられてしまう。
ラブコメ的には、これも王道。
見えないところでむっちゃ人死んでるはずだけど、そっち方面は大した描写はなく
全体的にライト級。
天才魔術師なのに、思考が小2。
変に小賢しく立ち回ろうとするが
対人スキルが激低かつ小2。
しかし天才評価(事実魔術の -
購入済み
読みやすかった
とても読みやすくて一気に読むことが出来ました。
登場人物がそれぞれとても魅力的でとても良かったです。
個人的にはタイトルがセンス良いなーと思いました。