鈴倉温のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
高二の夏休みに圭一郎は「付き合って」と同級生の遠野に告白されます。
真面目でカタブツ優等生の圭一郎にとって、派手でモテる遠野からの唐突な告白は、自分を騙してからかってるとしか思えません。
学園モノ。からかってバカにしているのかと思われた遠野は意外にも本気で、気圧された圭一郎は渋々夏休み限定でのお付き合いを許してしまいます。
オクテで、誰ともかかわることが苦手な圭一郎にとって、同性と付き合うなどとはハードルが高すぎで、最初はとってもぎこちないし、素っ気ないしでどうなることやらと気を揉みました。
嬉しい事も素直に顔に出すことができず、遠野に邪険な態度しかとることができない圭一郎。
そんな圭一郎に撃沈するかと思ったら、どんな酷い扱いされてもめげることなく、むしろ楽しそうに距離をつめていく遠野。まるで大型わんこのようで、話し方も甘える感じでかわいくて、思った以上にいいキャラでした。
遠野って、無自覚にゲイだったのかもしれないですよね。
圭一郎は最初遠野の気持ちに応えられず、戸惑って冷たい態度をとったりするんですが、一緒に過ごす時間が増えるに従い遠野のことをだんだん好きになっていきます。
その心情が細やかに描かれていて、思わず先が気になってしまいました。
特にドラマチックな展開があるわけじゃなくて、日々の中チクチクしたりドキドキしたりする気持ちだけでストーリーが進んでいくんですが、不思議と退屈させられません。
しかも、Hシーンとか、エロとか無いんです。なのに飽きさせないとは、センセはまさに素晴らしいストーリーテラーです!
このストーリーはそんなエロなしでも、充分楽しめる筋立てなんですよね。
「秋にもつづく」は、攻サイドからのハナシ。いわば、ノロケ三昧というヤツです。お幸せに~と言いたいところですが、やはり恋は人を成長させるのでした。
あれだけ能天気でおめでたい遠野が、圭一郎のためにいろいろ悩んだり、己を反省したりしています。
こちらもすごく微笑ましく楽しい話です。 -
Posted by ブクログ
狐、インキュバスに続く駄目ッ子のファンタジーです。今回は見た目二十歳の、座敷わらし。
千早は1Kのアパートの1室に住み着く座敷わらし。今までの住人を幸せにしようとして、ことごとく失敗してきたので、今度こそはと張り切っているところに越してきたのが、大学院生の冬樹です。
千早が出会いのところで冬樹に変質者扱いされたのは受けました。冬樹はパッと見無表情で、情が薄い男なのかな?と思わせますが、実はとても優しいんです。
そして、そんな冬樹に幸せになってもらおうと、尽くして尽くしまくる千早がとても健気でかわいいのです。でも、ちょっと駄目ッ子なところがあって、失敗もしばしば。裸エプロンに吹いた!天然過ぎる。
冬樹のために一生懸命頑張る千早の姿にきゅんきゅんきて、頑張りすぎて失敗したり落ち込んだりするところではウルッとさせられたり、後半ではほんとに感情を揺さぶられました。
ファンタジーものとしては、最近他にもいい作品がいろいろ出ているので比較してしまいますが、負けず劣らずいい作品。クライマックスでは思わず胸を熱くさせられます。想定内の展開とわかっていても、引き込まれる話。
ダメダメでも冬樹の幸せのためにあれこれ頑張る姿を、口数は少なくともちゃんと分って感謝している冬樹にも好感。
かわいい花嫁修業的な要素にツボりました。
エロが若干物足りなかったのが惜しいです。感情の起伏のない攻が、かわいすぎて辛抱たまらんみたいな状態になるところが見てみたいです。
でも、健気萌えは大量なんですよね… -
Posted by ブクログ
「背中を抱きたい」スピンオフ
会社員・新倉修司×部下・中谷聖
そんなに奇をてらったお話ではなかったけれど、聖の長い片思いがかわいらしく、現在の行動はいじらしい。
新倉は、「背中を抱きたい」の時より、悪い大人な感じ。
お話のタイプの割りに、Hシーンが濃いかな?そこは嬉しかったりして…。
主語、述語を使わなかったり、倒置法的な文章が雰囲気を作ってる文体なのですが、時々読み迷ってしまう。
文章中に使われている単語が、逆説的?っぽい時も、そんな風に彼が思ってるなら幻滅…、とか感じても、文脈からは、私がこうあってほしいと思ったので合ってるようだったり。