あらすじ
俺を幸せにしたいなら、ずっと俺の側にいろ
見た目二十歳の遅咲きの座敷わらし・千早が棲みつくアパートの一室に、新しい住人が越してきた。今度の主は、大学院生の檜山冬樹。これまで人を幸せにした実績のない千早は、今度こそ! と意気込むが、妖怪を信じない冬樹に変質者と間違われ、危うく警察に突き出されそうに。なんとか同居にこぎつけ、冬樹の身の回りの世話をしつつ、彼の幸せをひたすら祈る千早だが…。表情の乏しい顔に感情の乗らない声。けれど感謝の気持ちは驚くほどストレートに伝えてくれる冬樹に、千早は惹かれてしまい――。
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Posted by ブクログ
ファンタジーはあまり読まないのですが、これは当たりだった!!
主人公は座敷わらし(福の神的な存在だからなるには修行が必要)になるための修行に手間取って、既に「童」とは言えない年齢なんです。ついでに座敷わらしとしての能力も若干心許ない(笑)
それでも一生懸命に頑張るところに萌えもえの前半と、恋を覚えて自分の存在意義に悩む切ない後半のギャップがたまらんです。後半は切なくて泣けました。
ラストまでの展開にも座敷わらしという設定を生かしたストーリーが用意されていて、設定をきっちり生かしてあるのも作品として魅力的です^^
濡れ場は少なめですが初々しくて可愛いですよ♪
ファンタジー苦手な方にも是非読んでいただきたいです!
Posted by ブクログ
座敷わらしとして、一生懸命主の幸せを願う千早がとっても可愛かったですっ!こんな大人な座敷わらしという設定も斬新で楽しかった♪後半の祟り神…辺りからずっとうるうるしっぱなし;;冬樹と幸せになれてほんとに良かった〜〜。千早の側にずっと居てくれた青目と赤目とのお別れのところもうる…っ(泣)この二匹もめっちゃ可愛かった!こういうほわほわ温かくなるファンタジー大好きです。
Posted by ブクログ
狐、インキュバスに続く駄目ッ子のファンタジーです。今回は見た目二十歳の、座敷わらし。
千早は1Kのアパートの1室に住み着く座敷わらし。今までの住人を幸せにしようとして、ことごとく失敗してきたので、今度こそはと張り切っているところに越してきたのが、大学院生の冬樹です。
千早が出会いのところで冬樹に変質者扱いされたのは受けました。冬樹はパッと見無表情で、情が薄い男なのかな?と思わせますが、実はとても優しいんです。
そして、そんな冬樹に幸せになってもらおうと、尽くして尽くしまくる千早がとても健気でかわいいのです。でも、ちょっと駄目ッ子なところがあって、失敗もしばしば。裸エプロンに吹いた!天然過ぎる。
冬樹のために一生懸命頑張る千早の姿にきゅんきゅんきて、頑張りすぎて失敗したり落ち込んだりするところではウルッとさせられたり、後半ではほんとに感情を揺さぶられました。
ファンタジーものとしては、最近他にもいい作品がいろいろ出ているので比較してしまいますが、負けず劣らずいい作品。クライマックスでは思わず胸を熱くさせられます。想定内の展開とわかっていても、引き込まれる話。
ダメダメでも冬樹の幸せのためにあれこれ頑張る姿を、口数は少なくともちゃんと分って感謝している冬樹にも好感。
かわいい花嫁修業的な要素にツボりました。
エロが若干物足りなかったのが惜しいです。感情の起伏のない攻が、かわいすぎて辛抱たまらんみたいな状態になるところが見てみたいです。
でも、健気萌えは大量なんですよね…