島村浩子のレビュー一覧
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やっぱり面白い‼︎ 愉快痛快爽快。前作の「ワニの町へ来たスパイ」をほぼ忘れていて、面白かったという記憶しか残っていなかったが、思い出すように前作の話が散りばめられているので、問題なく読み進められた。この主人公のCIAの凄腕工作員フォーチュン、田舎町シンフルの凄いとしか言いようがないお婆ちゃんコンビのアイダ・ベルとガーディ。3人の軽妙な掛け合いや、保安官助手カーターとのやり取り。読んでいてニヤニヤが止まらない。それでいてミステリーの面白さも十分にある。とにかく出てくる人物皆キャラが立っていて、読み出したら止まらない。まるでミステリ仕立てのコメディ映画。そして読後は元気を貰える。
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日々の労働に疲れ果てていたロイスが気まぐれで頼んだデリバリー。その美味しさにつられて常連となったもののその店が閉店することになり、彼女はパン種を譲ってもらう。そのパン種は実に奇妙で、夜中に歌ったり出来上がったパンに笑顔を刻んだりさせる…
というなんだなんだという序盤から、あれよあれよと不思議な世界が展開していきます。やたら規模の大きな謎の地下マーケットや代々受け継がれるパン種の秘密、そしてロボットアームが卵を割りパンをこねる……コメディのようで実際読んでいて笑える描写や比喩も少なくないのですが、その実、活力を見失っていた女性が自己を取り戻し生きる道を見つけていくお話でもあり、彼女の行動や選択 -
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ネタバレ版元の創元社さんでパンを焼くブームのきっかけになった作品というのをツイッターで見かけ、気になって読んでみました。解説が池澤春菜さんで、パンを焼いてみたくなります。
不思議なスターター(パン酵母)を譲られてサワードウ(天然酵母のどっしりしたパン)を焼くようになってから、かなり不健康なプログラマー生活をやっていたロイスが変わっていく。一風変わったお店が集められたファーマーズマーケットのオープンを前にいろいろ問題が持ち上がってついにスターターの正体が……過去と現在が絡み合って物語が進むのと、ロイスの性別を意識させない感じが好き。
パンに顔のように見える亀裂が出来たり、スターターが歌うような音を出した -
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ネタバレこれは、創元推理文庫という由緒正しい冠にもかかわらず、ただの本好きには面白くないかもしれない。なにしろ半分も用語が分からず放り出す可能性があるから。
この本(本の体裁をしている以上、そう書かざるを得ない)は、インターネットどころかコンピュータ言語やプログラミングを熟知し、それを動かし、Googleがすべての作業を3秒止めるということが想像しがたいほど馬鹿らしくおそろしいことか実感として理解できる、それでいて活字を読むという行動をリスペクトできる人がもっとも楽しめるエンターテイメントだと思う。思う、というのは、自分がプログラミング方面で知識を持っていないからだけれど。3D化した空間に時間のアルゴ -
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ワニ町4巻目。
え、まだ三週間しか経ってないの??
三週間でもうフォーチュンにとってこの町の人々は無くてはならない存在になっている。
読書も、「そりゃあ実際、此処から離れるのは寂しいよなあ」と実感してしまうくらい、
フォーチュンはシンフルに馴染んでしまってる。
身バレしたら離れなくてはいけないことを、
アイダ・ベルとガーティが寂しいと言ってくれたシーンがジーンときました。
事件は親友アリーの家の放火魔を
スワンプスリーが今回もバタバタドキドキと
追っていくお話。
しかし、フォーチュンにとっては
心に火をつけられそうなカーターとの仲に
ドキドキハラハラするお話です。
町一番のセクシーなカータ