島村浩子のレビュー一覧
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「ワニ町」シリーズ既刊を一気読み。第二作三作あたりでは、いくらなんでも事件が起こりすぎ慌ただしすぎと思わないでもなかったけど、この第四作は文句なく面白かった。非情な工作員(要するに殺し屋)だったフォーチュンが、南部の田舎町シンフルで、それまでの彼女の人生にはなかったものに出会い、とまどいながら変わっていく様子がすごくキュート。
まあとにかく「お約束」のてんこ盛りで、呆れながらもやっぱり笑える。フォーチュンとお祖母さん二人は必ず不法住居侵入し、必ず失敗して危機一髪で逃げ出し、保安官補カーターに怒られ、突飛な言い訳をする。フォーチュンはしばしば裸に近い格好になってしまい、それをカーターに見られる -
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二年近くご無沙汰していたワニ町シリーズ。それにしても無事続編が翻訳されて嬉しいのなんのって。何しろ、シリーズものの版権は、出版社が版元と三作ずつ契約し、売れ行きを窺って、次の三作の契約判断をするらしい。その判断は、もちろん作品の売れ行きにかかっているらしいのだ。時には、他の出版社が続編からの版権を獲得したりする。四作目から版元が変わるシリーズが見受けられるのはそういう裏事情があるからなのだ。
マイケル・コナリーのハリー・ボッシュも、ラーシュ・ケプレルのヨーナ・リンナも、アンデシュ・ルースルンド&ステファン・トゥンベリのピート・ホフマンも途中で版元が変わったよね。そのように出版社は賭けを打 -
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四作目で、まだ町に来て一ヶ月くらいしか経って無いのに…毎週事件が起きてるようなもの…戦場より危険な町なのでは…
何者かによって情報をリークされて武器商人から命を狙われ、田舎町に身を隠すことになったスパイのレディング(フォーチュン)
ただものではない地元のご婦人二名と町で起こる事件に巻き込まれていきます。
保安官助手カーターとのデート途中(始まってすらいない)町で火災の通報がありデートは中止に、火災はフォーチュンの唯一同年代の友人であるアリーの家、しかも放火によるものだった。
善良な人の家になぜ火がつけられたのか?という事件を追うことになる。
だんだん任務として町に隠れていながらも&quo -
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ネタバレ「ペナンブラ氏の24時間書店」の前日譚で、若きペナンブラが書店員になるまでの物語。
130Pほどしかなく、1Pの文字数も少ないけれど、この短い中でペナンブラがモー(組織)の“書店”に惹かれていく様が心理的な面も含めて描かれ、「ペナンブラ氏の24時間書店」で語られていなかった部分(ペナンブラはなぜ古いコンピューターマニアだったのか)について「なるほどそれで」と推察できる描写まである。
いずれも後付け感がなく、著者はかつて予言めいた映像作品を作ったことでも知られるけどめちゃくちゃ頭がいいのではないかと思う。
「ペナンブラ氏の24時間書店」は、TRPGのパーティーさながら、主人公が様々な業界に属す -
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婆ちゃんが何回も転ぶ話
「ワニの町へ来たスパイ」
シリーズ三作目
CIAの秘密工作員フォーチュンは、ある事件をきっかけに命を狙われることになり、ルイジアナ州の地味な湿地帯の町シンフルに潜伏することになった。
だが、シンフルには様々な危険が…
まず、三作目にして二週間しか経っていないのだが…三作品とも人が死んでいる…トラブルが起こり過ぎている。
今回は友人のアイダ・ベル婆ちゃんに
殺人容疑がかかり、疑いをはらすため
主人公が奔走する。
いつも読みはじめは「あぁ、この感じね」と、ひたすら悪い方向に展開していくことにやや冷めた目で見つつ
たまにニヤニヤする感じでスタートする。
だんだん「な -
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ワニの町に来たスパイ・シリーズ第三弾。国際武器商人の暗殺リストに載ってしまった女スパイ・フォーチュンが、罪深き町シンフルに身を潜めるようになってから二週間しか経過していないが、早くも三つ目の事件。第一作の事件は、潜入先の飼い犬が白骨死体を掘り起こしてしまったことに勃発したものの、その後の二つの事件はフォーチュン潜伏開始以来、まるでフォーチュンを目立たせようとでもいうかのような運命の悪戯により、彼女が来る前何十年も平和であった田舎町が、火薬庫をひっくり返したかのような大騒ぎに見舞われる。
一作一作がしっかり接続しているためにすべてが大きな長編小説のようにも思えるようなこのシリーズ、巻を追う -
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「ワニ町」シリーズ2作目。
女スパイが田舎町に潜伏しての、痛快ユーモア・ミステリ。
CIAの工作員フォーチュンは、命を狙われて、南部の小さな町シンフルに隠れ住むことに。
1作目が解決した翌朝から始まるという、人を食った展開!
コージー・ミステリでは、普通の町に住む普通の人のはずが身近でやたら殺人事件多いというのはよくあるんだけど、ふつう3か月ぐらいは間を開けます(笑)
ミスコン女王を総なめにしていた若い女性パンジーが帰郷。
フォーチュンはたまたま、ミスコンテストで優勝経験ありという経歴にしていたため、ライバル視されてしまう。本当は柄じゃないのにね~。
大げんかになった後、事件が起こり?!