面白い!こんなに考察させられるストーリーだとは思ってもみなかった。
これタイムリープというよりはタイムパラドックスというべきな展開でしょう。
作中に伏線がいくつも張られていて見過ごしそうになるけどね。
菊次郎と鴻の時を超えた心中物語が世界線A。
菊次郎は鴻を家に養子として迎えて貰ってずっと側
...続きを読むにいるつもりだった。
しかしその思いは届くこと無く鴻は飛んでいってしまう。名前がオオハクチョウの意だけに。
おそらく鴻が菊次郎の遺骨を持って元の世界線に戻り、一緒に散るという菊次郎の望む世界線に辿り着くまで
このタイムリープは何度も繰り返されたと思われる。
そして司郎と菊の一緒にいる現代の世界戦B。これはもうパラドックスだよね。
菊次郞は鴻と一緒にいられれば不幸な家族を作る必要がなくなるわけで、司郎も存在しなかったかもしれないからね。
ラストは鴻の司郎に対する力強い想いが発露してドラマチックだったね。
古いSF映画の金字塔で観たシーン「君に逢う為に僕は時を超えてきた」を思いだしたわ。
鴻と一緒に生きたいと強く想っていた司郎は時の彷徨い人となった鴻を世界線Bに引き寄せて、
物語の終わりは始まりのページへと戻るけどその世界線は最初とは違う、司郎が過去から来た鴻を憶えている世界。
「鴻さん」て呼んだだけで多くを語らないで終わりにしているところがいい。