黒川祥子のレビュー一覧
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ネタバレ「子どもは愛情さえあればスクスク育つものだと思っていました」という里親さんの言葉にドキリとしました。そうでない場合もあるのだということを私も初めて認識しました。最近のことでは“ゆあちゃん”の事件がそうですが、虐待による子どもの死は悲しいことに無くなりません。虐待が疑われる場合は児童相談所が施設に保護して、それで良かった助かった、と終わらないところが難しいところです。
この本を読む前は、虐待するぐらい子どもを育てるのが苦痛なら預けてしまえばその子にとっても幸せなのに、と思っていましたが、施設に保護されてそれで終わりではないのですよね。
虐待され続けた子にとっては様々な影響が残り、“普通の子”のよ -
- カート
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試し読み
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この本を読んでなお自分の娘に子宮頸がんワクチンを接種させようと考える親はおそらくいないだろう。
『子宮頸がんワクチン事件』を読んだ後は作者の冷静なトーンの影響もありまだ私自身安易に判断できないと考えていた。
しかし本書を読んだら公平な視点とかどうでもよくなって、もう誰一人このワクチンのせいで悲しい思いをして欲しくないという気持ちでいっぱいになった。
現段階では政府も製薬会社も多くの医師たちもHPVワクチンによる重篤な副作用を認めてはいないし、結論が出るにはまだまだ時間がかかるだろう。
仮に少女達の症状が痛みが原因であるとしても、もしくは精神的なものだとしても、今は打つべきではない。
理由は実 -
購入済み
勉強になった
こういう世界があることを初めて知った。
子供は何一つ悪くない。
子供を手放すという選択をする親もある意味悪くない。
無理して虐待する事だけはさけなければならない。
子供は社会にとって、尊い、美しいものだと思う。
親が親の役目を果たせない状況は確かに存在する。 -
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ネタバレまた虐待のケース報告かなぁ・・と思いつつ
「2013年開高健ノンフィクション賞受賞」
これに引き付けられて買ってしまった。
今まであまり取り上げられなかった
被虐待児の保護された「その後」
そこに焦点が当てられていて、
問題の深さに改めて考えさせられた。
保護されたらハッピーエンド、
そんな簡単なことではない とは分かっていたけれど
虐待された子どもの心の傷は想像以上だった
優しい里親さんなど関係者も多い日本でこの状態
とすると、インドなど最貧国の捨てられた子どもたちは
どうやったら傷を癒すことができるのだろうか・・
絶望的になる -
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著者はノンフィクション作家なのでその名に覚えがあり、ああ何か読んだことがあるなあと思っただけだったのだが、過去に読んだ『誕生日を知らない女の子』の著者で、本書はその続編というべきか、『誕生日を〜』の中に登場した人物へのその後の取材をもとに書かれたものだった。
壮絶な被虐待者である沙織さんは、最初の体験から30年以上経った今もその後遺症に苦しむ人物でもあるのだが、その後授かった娘との共依存の関係にも苦しんでいた。はた目からはやりきれない思いしか湧いてこないのだが、どうにかこうにか、二人がその共依存関係から抜け出しつつあるらしい様子なのはせめてもの救いか。なのに娘の方が、やっと母の呪縛から解き放 -
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生まれてすぐお寺に預けられ
小学校卒業までここで暮らした滝川沙織さん。
実家に引き取られ実の父親、継母、兄との生活が始まる。
後に継母が家を出たことで地獄が始まる。
P76〈死んだように生きる、生き地獄〉
辛い人生を乗り切るには別人格になるしかない。
2013年刊行の『誕生日を知らない女の子 虐待ーその後の子どもたち』に
登場する沙織さんも53歳になった。
2人の子どもを持つお母さん。
別人格となった沙織さんの元で育った娘、夢ちゃん。
彼女が聡明で、お母さんとの距離も弁えている。
若さゆえの危うさもあるのだけれど、夢ちゃんに救われた気持ちもある。
どうか、沙織さん、夢ちゃん、海くんが幸せであ -
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【感想】
心が痛い。ページを1枚ずつめくるごとに、やり場のない悲しみが押し寄せてくる。虐待者から逃れたあとも、まだ悲劇が終わらないとは。残りの人生でこんなにも過酷な時間を過ごさなければならないとは。
本書は、里親や施設のスタッフ、被虐待者本人から聞き取りを行い、「虐待の後遺症」について論じていく本である。
「虐待の後遺症」とは、虐待者から逃れた後も、暴力によるPTSDやうつといった症状に苛まれ、再び問題行動を起こしてしまうことである。私たちの感性からすると、虐待者から保護された子どもは、施設や里親の手によって暴力のない平和な生活を営むことができる、と考えるのではないだろうか。しかし、心の傷が -
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ネタバレドラマを観て気になって読んだ。本当にこんな学校があるのかと読みながらずっと信じられなかった。教師たちが本当に素晴らしい。
生徒の立場も、教師の振る舞い方も勉強になった。
①どうして非行に走るのか、どうして不良になるのか
→困った生徒は困っている生徒。
自分が大切にされた経験がなければ、自分も他人も大事な存在だと思うのは難しい。自分を受け入れてくれる存在がいない。
②朝起こしてもらえないから遅刻する、というワードが印象的
→普通の家庭なら、遅刻しそうになったら起こす。
③生徒を個別で見る、対話
④生徒が変わる瞬間に立ち会う
⑤インバイト
⑥どんな学校に飛ばされるか本当にわからない -
Posted by ブクログ
福島第一原発の事故で放出されたセシウムなどの放射性物質は、その折に吹いていた南東からの風に乗り、北西方向へ運ばれて風下の地域に降り注ぎました。
福島県南相馬市や、飯館町などは計画的避難区域となり、自治体単位で避難を余儀なくされるケースが続出しました。ところが、その地域に隣接する伊達市では計画的避難区域は設定されず、除染によってその地での生活を継続するという判断がなされました。一見、建設的な判断を下したような印象を受けますが、その実態は本書を読むと180度覆ります。
放射線の強度が強い場所が面的ではなく、点として偏在するからということで住民の自宅毎に放射線を測定して「特定避難勧奨地点(以後、”地