8050問題 中高年ひきこもり、7つの家族の再生物語

8050問題 中高年ひきこもり、7つの家族の再生物語

1,650円 (税込)

8pt

3.7

「8050問題」とは、80代の親が50代のひきこもりの子を抱えている家庭、そしてそこから派生する問題を指す。1990年代後半から顕在化してきた若者のひきこもり問題が、解決せぬまま長期化。親が高齢者になるとともに当事者が中高年に達し、今、深刻な社会問題として浮上してきている。本書では「8050問題」の根源には「家族の機能不全」があると捉え、当事者や家族、支援者に密着取材。その現状や心理をリアルに描写する。彼らはどこでつまずき、何によって光を見出したのか。その格闘の姿を伝える、希望と救いのノンフィクション。<山田ルイ53世さん(漫才師「髭男爵」、6年間ひきこもり)激賞!>本書で描かれるのは、7つの家族の物語。皆一様に、「普通」から滑落した人々だ。そこからの再生、「ルネッサンス」の物語でもあるが、その歩みはあまりに弱々しく、輝かしいものではない。しかし、長い間「社会と関係ない人間」だった筆者には、痛いほどわかる。踏み出した一歩の偉大さも、それが半ば奇跡だということも。彼らを知れば、「8050問題」はすべての家族に起こりえるリアルな「将来」の1つであり、にもかかわらず差し伸べられる手の少なさに愕然とする。かつて「当事者」だったことを盾にとり、不謹慎な物言いをお許しいただこう。本書は「面白い読み物」。絶妙な距離感で取材対象と接し続けた著者が、丁寧かつ情熱的に書き上げた一冊……「ひきこもって」一息に読み終えることをお勧めする。(本書オビに掲載の言葉)

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8050問題 中高年ひきこもり、7つの家族の再生物語 のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ 2022年03月05日

    2019年3月に内閣府が発表した調査結果では、15〜39歳の引きこもりが54万1,000人、40〜64歳が61万3,000人いるという。65歳以上の調査報告はないが、間違いなく何万人といるのだろう。愛着なく、又は異常な愛着の元で育てられた人間の末路である。
    この100万人を越える人たちを一人でも救う...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年03月04日

    80歳台の親と引きこもりの50歳台のこども。地域から孤立し、社会から忘れられた隠花植物のような生活。
    貧困の中で共に老い、やがては精神的に朽ちてゆく。
    その中で、奪われた人生を取り戻し、「自分自身」を回復するために孤独で壮絶な闘いを闘うこどもたちがいる。すべて、とは言えないまでも、引きこもりの根っこ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2021年01月18日

    本書に登場する7つの事例をもって、8050問題の全てを包括しているわけでは無い、100の事例があれば全て違った問題を抱えている、というスタンスは評価できる。
    しかしながら、7つの事例に関しても表層をなぞっているだけという印象はまぬがれない。それだけ家族の問題というのは奥深く、他者の介入を許さないとい...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2019年12月07日

    ここ数年、よく聞くようになった8050問題。しかし、報道では歪んだ情報として挙がることも多く、問題の本質が分かりにくいけど、これを読んで少しでも理解できたような気がする。きちんとした情報として、もっと知られるべきと思う反面、世に広まれば広まるほど当事者たちは益々社会に姿を現しにくくなるのかなとも思い...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2020年03月28日

    7つの家族の再生の物語との副題.読み終わって,必ず再生したかどうかはこれからの課題だろうとは思った.彼らは今の現状を家族の関係性に置いているが,それを改善したからと言って根本的な解決にはならないだろう.とにかく当事者にとっては気の毒だ.

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    Posted by ブクログ 2020年02月23日

    8050問題──80代の親が50代の引きこもりの子を抱えている状態、そこから派生する問題を指す。引きこもりになる原因はいろいろとあるが、本書は特に“家族”に焦点を当てて考察している。自分が育ってきた環境や子供に対する接し方などを振り返って考えさせられた。先日読んだ『東京貧困女子。』でもやはり“家族”...続きを読む

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