黒川祥子のレビュー一覧

  • 誕生日を知らない女の子 虐待――その後の子どもたち

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    泣いた。その努力と愛情に。現実の厳しさに。
    皆が幸せになることは、簡単じゃない、とてつもなく難しい。支援者たちがそれぞれの立場で一生懸命頑張ったとしても、子供たち全員を幸せにできる訳じゃない。虐待がなくなるたわけじゃない。それでも目の前の子供一人ひとりを幸せにしようと生きてくれる人ちに心からの敬意を送りたい。
    社会的養護という言葉を知らなかったことが恥ずかしい。税金はそういうことにも使われているのか。募金とか寄付とか里親とかできなくても、私たち一人一人にできることをやる社会を作りたい。

    今まで虐待関係の本を読んで、社会の構造とかはなんとなくわかったつもりでいたけど、本書では当事者たちがどんな

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    2016年02月01日
  • 誕生日を知らない女の子 虐待――その後の子どもたち

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    フィクションであったと信じたいくらいキツいが、現実を受け止めなければならないこともあると実感させてくれた。
    相手は選ぶが人に薦めてもいいレベルの内容。

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    2015年11月18日
  • 子宮頸がんワクチン、副反応と闘う少女とその母たち

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    「ー」

    子宮頸がんワクチンの副反応と闘う少女たとその母たちについて書かれた本。タイトルが示している通り、まさに闘いだ。子宮頸がんワクチンが異例のスピードで取り入れられた話。その会社とつながりが感じられる各機関。誰も彼女らを認めようとしなかった話。読んでいて憤りを感じると同時に、悲しくなる。この本を読むまで、子宮頸がんワクチンの副反応について知らなかった。

    何が原因なのか。どうすれば治るのか。
    早く治療法が見つかってほしい。

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    2015年08月23日
  • 子宮頸がんワクチン、副反応と闘う少女とその母たち

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    心が粟立つような怒りを覚える内容。自分の無知さ、無関心さにも。「クレイジーライクアメリカ」にも書かれていた、外資系製薬会社の腹黒さ。情報操作。それに乗っかる人人。私たちは、もっと知ろうとしなければならない。被害者が、他者の先入観で何十にも傷つくのが、酷たらしかった。少女達の毅然さとそれを支える家族、医師が眩しい。応援しています。
    作者の文章も好き。

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    2015年07月25日
  • 誕生日を知らない女の子 虐待――その後の子どもたち

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    ネタバレ

    虐待の本は何度も読んできたけど、これはファミリーホームが多く出てくるのでまた新しい世界を知ることができた。いつか私もこういう仕事に関わりたいものだ。結婚してなくても里親になれると聞いたこともあるけど。自分の子も育てたことないのに、人の子を育てられるのかとちょっと思う。被虐待児は発達障害的な症状が出るというのは、あの子たちもそのせいなのか、と思っちゃう。問題多発のあの子も、虐待を受けたせいだと思えば許せるのか。とにかく、あの子も死なず、誰も殺さず、生きていればいいと思う。しかし、あの里親さんに渡すのを嫌がった養護施設は許せない。こんな低レベルなところが今も存在してるなんて。10年くらい前とはいえ

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    2014年12月11日
  • 誕生日を知らない女の子 虐待――その後の子どもたち

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    ネタバレ

     おそらく「虐待」とか「子供の貧困」か何かで検索をして引っかかった本。出版も去年の11月ということで、読んでみた。

     虐待を受けて「根っこ」(287頁)をうまくはることができなかった子供たちは、本文から分かる行動だけを見ていると、まさに「動物」である。常に怒声や痛みの恐怖に怯え、感情をシャットアウトして自分を守るのである(=「解離」かな?)。

     そのような環境で育ってきた子供たちは、体はどうやって洗うのか、お箸はどう持てばいいのか、といった「日常生活」をどのように送ればいいかを全く知らない。そのようなことから一つ一つできるようにさせていくことが里親の仕事(の一つ)になる。

     さらに重大な

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    2015年05月13日
  • 誕生日を知らない女の子 虐待――その後の子どもたち

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    虐待された子どもたちが児童相談所に保護された後のエピソードが5つ書かれている。

    保護されてからの子供達の生活はあまり馴染みがないことだったので、現実を知り、驚いた。

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    2025年08月25日
  • 8050問題 中高年ひきこもり、7つの家族の再生物語

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     林真理子さんの「小説8050」を読んで、じゃ実際はどうなのか…と、この作品を手にしました。「8050問題」とは、80代の親が50代のひきこもりの子を抱えている家庭から派生する問題のことです。
     
     それぞれの家庭には、父や母の抑圧、家庭内暴力、無関心、共依存、教育及び心理的虐待、過干渉などの問題があり、その上、外部に対して閉じてしまう傾向にあった…。親が働けている時とはまた異なり、病気や介護の問題、年金の問題も…読んでいてひたすら苦しかったです。

     でも支援者は、「安心してひきこもれる社会」が大事だと説きます。支援のゴールは「自分が生きたいようにいきること」…ひきこもりの状況を無理に矯正す

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    2024年07月24日
  • 8050問題 中高年ひきこもり、七つの家族の再生物語

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    論じるのではなくて、当事者を客観的な観察で書かれておりよく理解できた。
    親の与える影響の大きさ。
    こどもを自分の支配下におくことのないよう自省した。

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    2024年07月10日
  • 誕生日を知らない女の子 虐待――その後の子どもたち

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    ノンフィクションだけあって、全てハッピーエンドで終わることはなく、虐待の先にある現実を知れる本。

    虐待があり保護者が逮捕されたというニュースを見ると、その子にとって良かったなと思っていたが、それで全て解決されるわけではなく、その後の後遺症による認知の歪みによって、生きることの困難さがあることを知った。

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    2023年08月30日
  • 8050問題 中高年ひきこもり、七つの家族の再生物語

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    ノンフィクション作家、黒川祥子さんの、8050問題についての本です。

     8050(ハチマルゴマル)問題とは、ひきこもりの50代を80代の親が世話するという社会問題のこと。
     その背景には、保健所の減少があり、ひきこもりの根本原因があり、家族問題があり……と、ひきこもりは「本人」だけが問題で起こることではない、ということがとてもよく分かります。

     少し前であれば、ひきこもりは「本人に問題がある」と言われていました。なかには「精神的に未熟だから」「本人が怠惰だから」という意見もありましたが、この本を読むと、本当の実態が良く見えてきます。
     親の依存が激しくて自分を出すことが一切許されなかった人

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    2023年04月11日
  • 8050問題 中高年ひきこもり、七つの家族の再生物語

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    ネタバレ

    ノンフィクションですので、現実の家族のお話なのでしょう。

    日本中で実際には知られてはいないだけで、もっとたくさんの苦しい惨めで悲惨な家族たちが存在してしまっているのでしょう。

    どうしても自分と他人を比べてしまいます。
    高齢化しているひきこもり当事者たちは、すべてにおいて「今さら」という気持ちが非常に強い。もうどうしようもない、と思っている。

    P.178「自分が一番ひどいとか、こんなダメな奴はいないとか思っている人もいるかと思います。僕も何回もそう思いました。でも、そんなことないんです」
    あなたに似た人はたくさんいる。あなた一人だけではなく、同じように、「自分はできないだらけの中にいる」と

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    2022年12月02日
  • 誕生日を知らない女の子 虐待――その後の子どもたち

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    児童虐待とは子どもがどんな状態に置かれているかを、頭では分かったような気になっていましたが、全然分かっていませんでした。大人になって見聞きし、想像してみたところで、実際に子どもたちがどんな思いをしているのかには遠く及ばない。それほど根深いところで傷付いているということを、この本を読んで知りました。虐待の連鎖の恐ろしさも、改めて戦慄を覚えました。政治や社会がしなければならないことがあるはず。何の資格もない私や、一般市民が出来ることもあるはず。考え続けます。

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    2022年09月23日
  • 8050問題 中高年ひきこもり、7つの家族の再生物語

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    2019年3月に内閣府が発表した調査結果では、15〜39歳の引きこもりが54万1,000人、40〜64歳が61万3,000人いるという。65歳以上の調査報告はないが、間違いなく何万人といるのだろう。愛着なく、又は異常な愛着の元で育てられた人間の末路である。
    この100万人を越える人たちを一人でも救うすべはあるのだろうか?

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    2022年03月05日
  • 8050問題 中高年ひきこもり、7つの家族の再生物語

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    80歳台の親と引きこもりの50歳台のこども。地域から孤立し、社会から忘れられた隠花植物のような生活。
    貧困の中で共に老い、やがては精神的に朽ちてゆく。
    その中で、奪われた人生を取り戻し、「自分自身」を回復するために孤独で壮絶な闘いを闘うこどもたちがいる。すべて、とは言えないまでも、引きこもりの根っこにあるのは歪んだ家族関係だ。言わば親子という底無し沼。「家庭内の問題」であるがゆえに、社会から隠し、あるいは隠され、支援の手は届きにくい。もしくは当事者である家族から拒否される。あまりにも深刻で悲惨な実態に私は何ができるのだろう。引きこもりからは遠い人生を過ごしてきた自らを省みるとき、深い虚無感に襲

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    2022年03月04日
  • 県立! 再チャレンジ高校 生徒が人生をやり直せる学校

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    教育に携わりたいと考える全ての人に読んで欲しい。

    ・生徒にリアリティのある授業
    →労働法、生徒のほとんどがアルバイトをしている

    ・支援教育の始まりは対話

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    2022年03月01日
  • シングルマザー、その後

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    ネタバレ

    パラパラと目次をめくる段階で、すでに胸が痛くなる。
    著者の黒川祥子さん自身もシングルマザーである。その実体験を『はじめに』で
    『虚空にたった一人、苦しさで胸をかきむしりながら、のたうち回る。』と、語っている。

    ・シングルマザーのリアルな経験談とコロナ禍の現在の実情
    ・「女性の貧困元年」とは? 
    ・「日本型福祉社会」
    ・80年代の"幻想"のツケとは
    ・先進国で最低、日本の女子教育
    ・フランスと韓国の場合
    ・なぜ日本のシングルマザーは貧困なのか
    ・どうすれば貧困の連作を止めることができるのか
    等々、

    こんなに厳しい現状だったのか・・・本当に・・・知らなかった、知りたくなかっ

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    2022年01月18日
  • 県立! 再チャレンジ高校 生徒が人生をやり直せる学校

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    24時間テレビのドラマの原作。生徒に寄り添い見捨てない教育がここにある。一人残らず救うことは現実的に厳しいがそれを目指し献身的に生徒に向き合う教師たちがここにいる。良本!

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    2021年12月14日
  • 誕生日を知らない女の子 虐待――その後の子どもたち

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    虐待された子の問題行動が、なぜそのような行動をするのか、最初理解できなかったけど、読み進めるにつれて、理解できました。

    フリーズしてしまう子や、自分を守る為に人格をも変えざるおえなくなる程までに追い詰められてしまうことなど、とても苦しい気持ちになりました。

    現実には、この本に出てくる子供たちがたくさんいると思ったら、今幸せに人生を歩んでいてくれていることを願わずにはいられませんでした。

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    2021年05月10日
  • 8050問題 中高年ひきこもり、7つの家族の再生物語

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    本書に登場する7つの事例をもって、8050問題の全てを包括しているわけでは無い、100の事例があれば全て違った問題を抱えている、というスタンスは評価できる。
    しかしながら、7つの事例に関しても表層をなぞっているだけという印象はまぬがれない。それだけ家族の問題というのは奥深く、他者の介入を許さないということもできる。
    この手の本では「居場所」づくりなることが盛んに言われる。確かにそれで救われる人も少なくないのだろうが、「徹頭徹尾人とは関わりたくない」人へのアプローチをどうするべきなのか、就労をゴールとするこれまでの支援に意を唱えたのは良いが、やはり他者との交わりを最終ゴールに据えている点ではこれ

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    2021年01月18日