堀川アサコのレビュー一覧
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たいした神通力もない、遠海神社の神様ジンジンがろくでもないが何だか愛らしい人間達を救ったり見守ったり。人から見えなくなったり、たまーに雷を呼んだり、生きていないので水中でもへっちゃらではあるが、移動は徒歩か公共交通機関、通り抜けもできないし、他の神に頼まれて時給制でアルバイトをするというなんとも人間らしく気取らない神様で、とてもキャラクターがよい。
相変わらず堀川さんはエグい話を平然と突っ込んで来るので読んでいてぎょっとしてしまう。そしていつも通り淡々と終わるので何だかもったいないというか。堀川さんの本を脚本にして肉付けするともっとそれっぽくなると思うのだが、そうするとらしさがなくなってしまう -
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「幻想郵便局」の続編。タイトルから、のほほんとした感じかなと思ったけど、全然違くて、狗山比売の所為かなとか……。「幻想郵便局」を読んでからしばらく時間が空いていたので、思い出すのにちょと時間がかかった。
罪を洗い流すというなんとも胡散臭いところから話は始まるわけなのだけど、<罪>ってなんだろう、<ゆるし>ってなんだろうって思った。仕事柄、悪いことをしたら「ごめんなさい」と言いましょうと言う機会は多いのだけど、じゃあ謝ったらオールオッケーなのかってなる。逆に、<罪>を犯した人はその<罪>をずっと背負って、負い目を感じながら、後ろ指を指されながら、ひっそりと生きなければならないのかなともなる。 -
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ネタバレおそらく再読です。
フリーター神さま、読んだことがありました。
他2編は、記憶にないのですが…
「竜宮電車」は、失業者した主人公が病で亡くなった叔母の後を継いで、喫茶店のマスターになります。
同僚の小動物系の女の子が、いい動きをしてました。
「図書室の鬼」は、中学校の図書室にまつわるおまじない。女子中学生は、願いが叶ったのか、教師の願いは叶ったけれども、哀しすぎる結末で。おまじないを最後の一冊がなくて実行できなかった男子中学生の願いは叶わず。
どちらがいいのか…
「フリーター神さま」で、ジンジンさんが見た景色には、ドラマ人間模様があり、前2つの作品に出てくる人も大集合でした。
軽いの -
Posted by ブクログ
通常の人には見えない物をうっかり見てしまう主人公。
この日、それとともに父親の浮気も見てしまった。
婿養子でうだつが上がらない父親が浮気。
ものすごくよくある設定ですが、そこからが不思議だらけ。
一号館と二号館で、使っているのは片方だけ、とか
いまだにフィルムだとか、奥さんは…とか。
しかし主人公も、結構な不思議回路です。
そんな事を言えば遠巻きにされる、というのは
考えれば分かるものを。
平凡にしてるのが一番です。
だからこそ、というべきか、妙なクラスメイトに
引っ付かれたあげく、立場逆転、な事を言われて
つけこまれてしまうのです。
まぁこのクラスメイトもすごいと思いますが。
ステキ思 -