あらすじ
市役所の職員だった父の育雄が故郷の村長に当選し、中学二年生の湯木奈央は「こよみ村」に移り住む。村には秘密の書「予言暦」なるものがあるという。元アイドルの溝江アンナ、その息子・麒麟、〈村八分〉松浦、父の政敵・十文字など、個性的な村民たちと共に奈央は様々な不思議な体験をする――。村の四季を背景に、ほんのり怖いけれど癒される青春ファンタジー。
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Posted by ブクログ
堀川アサコさん、大好き。
いろんなものの境界の曖昧さがいい。
境界の曖昧さにつながるが
舞台裏が明かされながらも、
謎が残されるのもいい。
なんというか、
生き物の骨太さを感じる。
今回は中学生が主人公だが、
大人が主人公のものの方が
もっと好き。
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陸の孤島と呼ばれる「こよみ村」での出来事のお話。主人公奈央の父が村長選挙に出馬し、見事当選。父親が落選すると思っていた奈央も併せて転校。この村には予言暦と呼ばれるものがあり、それに従って村が運営されているらしい。そんな長閑で不思議な村で巻き起こる騒動は、人為的なものもあるが、どうにも説明のつかないものもあり、それらの謎が回収されたりされなかったり。いろんなジャンルの要素がギュッと詰め合わされた物語で、面白かった。続きがあるようなので、そちらも読んでみたい。
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父が故郷の村長になり、主人公の奈央は閉鎖された陸の孤島のような村に移り住む。
全ての出来事が「予言暦」に書かれていて、それによって成り立っているという村での、さまざまな出来事や事件を追うストーリー。
田舎でののどかな生活が子供の頃の実家を思い出し、懐かしくてほっこりとする。
中学生2年生の主人公の視点からストーリーが進むので、子供っぽいところや、妙に大人びた意見などが混ざった感じも懐かしく感じられて面白い。
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のんびりした村の時間の流れの中で、
柳田国男の遠野物語まで引用した不可思議な話など、
不可解なエピソードがそこかしこに散らばっている。
ドキドキとワクワクとヒヤヒヤが適当な加減で
混ざりあって、いい感じなのですよ。
隠し味程度の恋のエピソードも効いており癒されます。
Posted by ブクログ
父・育雄が故郷の村長に当選し、中学二年生の奈央はこよみ村に移り住む。村には秘密の書「予言暦」があるという。元アイドルの溝江アンナとその息子・麒麟、“村八分”松浦、父の政敵・十文字など個性的な村民と共に奈央は様々な不思議な体験をする。村の四季を背景に、ほんのり怖いけれど癒される青春ファンタジー。
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そこそこ面白かった、という印象。
キャラクターがあまりしっくりこなかったことに加えて、短い期間の話であるのに、連続している感じが薄かった、断片的という感じだった。
舞台設定などは良い設定だなと。
150208
Posted by ブクログ
再読2回目。
ファンタジーでありサスペンスであり、ホラーの要素もちらほらり。途中、ちょっとリアルで怖くなって読むのやめようかと思った…。だけど散りばめられた謎が気になって、最後まで読み進めてしまいましたね。謎がすべて解き明かされるわけではなかったところか、この作品のジャンルをひとつに決めさせない感じがして、それが魅力やと思った。
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堀川さん書き下ろしの作品。
予言歴や催眠術といった非現実的な話と、陸の孤島であるこよみ村の開発促進派・反対派の対立といったとても現実的な話が程よく混ざっていて堀川さん独特の世界でした。
ラストに向けて予言歴の話がもう少し出てくるかと思ったのですが結局ほとんど登場せず、催眠術に偏った話だったのが少し残念です。事件後のこよみ村のことも気になりますがこれは続編がある予定なのかなと期待してしばらく待っていようと思います。
最後が「これぞ青春!」という爽やかな終わり方で読後感がとても良かったです。
Posted by ブクログ
村長になった父親とともに「こよみ村」に移り住んだ中学二年生女子の青春ファンタジー&ちょこっとミステリ。多分にジュブナイル的でちょっと物足りません。この人は現代モノより歴史モノの方が好みです。
Posted by ブクログ
幻想シリーズの、堀川アサコさんの文庫書き下ろし…。
ホラーファンタジーの堀川さんらしぃ作品でしたが…、
代表作の幻想シリーズと比べると、ちと大人しめかな?
幻想シリーズでは、現世と黄泉の国の境目に存在する、
映画館や郵便局といった公共施設を舞台に、文字通り、
プチ・ホラーやファンタジーをメインフレームとした、
幻想的な世界観を持つ奇妙な雰囲気のお話でしたが…、
本作品では、あくまでも、
不思議な言い伝え(予言暦)のある現世のお話であり、
骨格となるエピソードのカギを「催眠術」とした点で、
ホラーファンタジーの面白みが、減じてしまったかな?
キャラクターや設定も悪くはなぃので、
もっと「予言暦」を前面に押し出した、
もしくは、もっと「予言暦」と絡み合ったお話ならば、
期待通りの面白さを、存分に得ることができたかも…。
評価は、期待度高めの分だけ、ちと辛めです…(_ _;)