藤岡換太郎のレビュー一覧

  • 川はどうしてできるのか 地形のミステリーツアーへようこそ

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    『川はどうしてできるのか』という書名だが、川ができてからの、時には億年単位の長い変遷の話が面白い本である。
    「一」の字に流れていた川が、断層がずれて「Z」の字のように曲って流れる川。四国の四万十川のように標高の高い山岳地帯を大河が蛇行しているのは、土地が隆起したためであるとか、百万年以上の単位の時間を感じることになる。
    中国大陸では、大陸移動で小大陸が衝突したときの境界が大河になっているというので、日本国内とはスケールが違う。
    天竜川の上流は、犀川とつながっていて、そのころの犀川は南へ流れていた可能性もあるらしいとか。
    藤岡換太郎著、講談社ブルーバックス 2014年

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    2018年08月10日
  • 海はどうしてできたのか 壮大なスケールの地球進化史

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    自分にはびっくりすることばかり。

    例えば、以下のようなこと。
    ・超大陸は3億年周期で何回も形成されていた。
    ・水は、海溝から地球内部へ飲み込まれ、火山活動によって放出されている。
    ・地球内部の放射性元素の崩壊熱によって地球が暖められているが、放射性元素が減っている。その結果、地球は冷えるため、海溝から取り込まれた水は地球内部にとどまり、10億年後には海がなくなるかもしれない。

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    2013年02月27日
  • 山はどうしてできるのか ダイナミックな地球科学入門

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    歯ごたえがある読み物。でも図版や構成、文章など細かく工夫があって読みやすい。地球について知ろうとする人の欲求はすごい。山もまた地球の構造のひとつにすぎないので、山に登る趣味がまったくなくても、物理が全然ダメでも、地球に興味があるなら楽しめる。

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    2012年04月19日
  • 三つの石で地球がわかる 岩石がひもとくこの星のなりたち

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    ケイ素からなり地球を構成する橄欖岩、玄武岩、花崗岩のそれぞれの生成過程や地球の構造と歴史や
    生命の起源の可能性まで説明する。専門用語ではなく、硬いのか柔らかいのか、どのように動いているのか、或いは分からない部分も含め、非常に分かりやすく説明されている。(とはいえ理解できているとは言い難いが)
    最終章に他人の石という他の組成の石についても違いが分かり易い。ちゃんと学びたい一冊。

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    2025年04月18日
  • 天変地異の地球学 巨大地震、異常気象から大量絶滅まで

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    とても面白く、大変勉強になった。
    太陽系が銀河系を公転してるなんて初めて知ったし、地球から、いや宇宙から見たら、人類なんて本当に取るに足らない、刹那な存在なんだろうと心の底から思った。
    生涯で天変地異にあわないほうがレアケースなのかもしれない。だから何をしても仕方ないということではなく、必要以上に恐れずに、どうしてそのような天変地異が起こるのかを正しく理解して、遭遇してしまったときにはできる限り冷静に受け止め、行動できるようになりたい。

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    2024年08月27日
  • 天変地異の地球学 巨大地震、異常気象から大量絶滅まで

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     これは面白かった。地質学の立場から46億年の間に起こった天変地異について書いてあるのだが、その多くが大陸の移動とリンクしている。そしてその大陸を移動させているのは、地球のマントルのホットプルームとコールドプルームの動きなのだ。地球上には東アフリカとポリネシアにホットプルームがあり、日本や中国、インドにはコールドプルームがあって、地球上の大陸は統合して再び超大陸を形成するのかもしれない。
     いずれにしても地球上の天変地異から完全に回避する方法なんてない。地球温暖化についてもかつて何回も温室効果ガスによる極端な地球温暖化によって多くの生物が絶滅してきたのだ。人間が自然という資源をまるで自分たちの

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    2024年08月08日
  • 天変地異の地球学 巨大地震、異常気象から大量絶滅まで

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    気象、海洋、プレートなどの動きはある程度知っていたが、プルームとか銀河系の動き(太陽系の公転)はほぼ初耳だった。地磁気って反転するの?
    人間のスケールじゃ想像も難しい。しかし、回転木馬説は流石に空想成分が強い気もする。

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    2024年03月20日
  • フォッサマグナ 日本列島を分断する巨大地溝の正体

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    途中知識のなさから難解に思うところもあったが、日本列島の形成の歴史がわかりやすくまとめられている。フォッサマグナは奥深い。地学や地理をもっと学生時代に勉強しておけばよかった。

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    2024年03月14日
  • 天変地異の地球学 巨大地震、異常気象から大量絶滅まで

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    藤岡換太郎(1946年~)氏は、東大理学系大学院修士課程修了、東大海洋研究所助手、海洋科学技術センター・グローバルオーシャンディベロップメント観測研究部長、海洋研究開発機構(JAMSTEC)特任上席研究員等を経て、静岡大学防災総合センター客員教授。専門は地球科学。「しんかい6500」に50回以上乗船し、太平洋、大西洋、インド洋の三大洋初潜航を達成。海底地形名小委員会における長年の功績から海上保安庁長官表彰。ブルーバックスで、地球科学に関する一般向け書籍多数執筆。また、著書『フォッサマグナ』は、伝説的書評サイトの「松岡正剛の千夜千冊」(1720夜)で取り上げられている。
    我々の住む日本列島は、地

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    2024年03月02日
  • 見えない絶景 深海底巨大地形

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    海底2万里、日本沈没の小説をより面白く読む為に読んだ。
    わからないところが多々あるけれど、ロマンがあって面白い。

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    2023年05月19日
  • 海はどうしてできたのか 壮大なスケールの地球進化史

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    初めて月の起源として「ジャイアント・インパクト説」というのがあり、それが科学的に一番もっともらしいということを知った。
    まだまだ知らないことがたくさんある。この本を読んでよかった。

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    2022年05月19日
  • 三つの石で地球がわかる 岩石がひもとくこの星のなりたち

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    ド文系だったので、理科全般が驚くほどダメで、中学で習うような基礎的な内容すらわかっていない人間なのだが、この本は奇跡的に全部読めた
    すごいと思う
    途中の元素記号の話あたりはさすがに理解しきれなかったけれど、なんとなく概要はわかった気がするし、中学生向けのところからちゃんと読んでみようという気持ちになった

    そもそも石のことを知りたくて読み始めたのだが、ますます石すごいじゃん、好き!と思った

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    2022年03月29日
  • 川はどうしてできるのか 地形のミステリーツアーへようこそ

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    中央構造線にぶつかった川はその後すべて構造線沿いに流れることを余儀なくされる。
     紀伊半島の紀ノ川、四国の吉野川はかつて陸地だった紀伊水道で合流し、南海トラフ側に流れ込んでいた…そしてこれには淀川も合流していた…

    壮大やなあ…

     そんな川にまつわる知識の詰まった一冊。

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    2022年01月03日
  • フォッサマグナ 日本列島を分断する巨大地溝の正体

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    「日本沈没」を読んだ勢いでこちらを。用語が専門的でところどころ難しかったですが、概要は理解することができました。それにしても日本列島の地学的に複雑なこと。もしかしたら何かのはずみで本当に日本沈没もあるんじゃないかと考えてしまいました。

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    2021年12月06日
  • 三つの石で地球がわかる 岩石がひもとくこの星のなりたち

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    どうしてどこに行っても花崗岩がたくさんあるんだろう、と思っていました。図鑑を見ると、見る頻度の低い石も高い石も同じように並列に記載されています。が、実際に沢山存在する、出会う頻度の高い石についてわかりやすく書かれており、今まで図鑑を眺めていても迷路の隙間を歩かされているような気分だったのが、やっと全体像を掴めたような気がしました。
    カレーの例えがちょっとよくわからないので星一つマイナスです。

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    2021年09月26日
  • フォッサマグナ 日本列島を分断する巨大地溝の正体

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    高校の『地学基礎』適度の知識と、日本の地理についての知識がある程度あると、読み進めやすいと思う。
    後半に進むにつれ、地理感や地質区分が整理できていないと、難しく感じてしまうかもしれない。
    内容全体としては、非常に面白かった。
    一読ではしっかり理解出来なかった。また改めて読み直したい一冊。

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    2021年09月03日
  • 三つの石で地球がわかる 岩石がひもとくこの星のなりたち

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    「石に興味を持った人がはじめて読む本」として最適な本。一読しやすいし、複数回読めば理解が深まるし、興味のある方面に活かす手掛かりになると思えた。

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    2021年06月22日
  • フォッサマグナ 日本列島を分断する巨大地溝の正体

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    いまだ未知なもの。それの来歴を推測して行く楽しさ。
    中央構造体についても触れられており、日本列島がどのような性格をもつのかを学ぶ楽しさがあった。

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    2021年06月04日
  • フォッサマグナ 日本列島を分断する巨大地溝の正体

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    フォッサマグナ?
    ええ、知っていましたよ。
    もちろん、名前だけを。
    フォッサマグマとか、ホッサマグナと思っていた人と、何ら変わりないレヴェルですよ。

    ということで、私も何も知らない状態だったのだ。
    が、これが研究者にとってもわからないことが多いということに、まず驚く。

    天竜川辺りから北を望むと、大きな凹地から、突然急峻な山々が壁のように立ち上がる。
    これがナウマンに発見され、のちのフォッサマグナと名付けられた特異な地形。

    西端は割とはっきりしている一方、東端がどこだか決められない状態なのだそうだ。
    断層線のようなものだと勝手にイメージしていたので、糸魚川静岡線から、東は伊豆半島の東あたり

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    2020年08月16日
  • フォッサマグナ 日本列島を分断する巨大地溝の正体

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    斬新な仮説だが読み応えがあって面白い。フォッサマグナの形成に関するレビューにもなっている。頭の中が整理されて良い。北部と南部で形成プロセスが異なるのは合点がいく。伊豆小笠原弧の衝突と日本海の形成が同時に起こったのはホットプルームによるオーラコジンの生成に起因し、海溝三重点がそれを飲み込む形であるというのは、ホンマか嘘かはさておき、スッキリする説明でsる。

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    2020年08月15日