藤岡換太郎のレビュー一覧
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フォッサマグナ?
ええ、知っていましたよ。
もちろん、名前だけを。
フォッサマグマとか、ホッサマグナと思っていた人と、何ら変わりないレヴェルですよ。
ということで、私も何も知らない状態だったのだ。
が、これが研究者にとってもわからないことが多いということに、まず驚く。
天竜川辺りから北を望むと、大きな凹地から、突然急峻な山々が壁のように立ち上がる。
これがナウマンに発見され、のちのフォッサマグナと名付けられた特異な地形。
西端は割とはっきりしている一方、東端がどこだか決められない状態なのだそうだ。
断層線のようなものだと勝手にイメージしていたので、糸魚川静岡線から、東は伊豆半島の東あたりまでの広大な領域、富士山もその中にすっぽり収まるという。
そして、関東山地の南北で、地質がかなり違うとも。
謎だらけのフォッサマグナ。
筆者は、「蛮勇を振るって」、どうやって形成されたかの仮説を出している。
キーワードはホットプルームとオラーコジン。
まだユーラシア大陸についていた原本州。
のちに日本海になるところに、プルームがY字に浮き上がり、それがふたつに分かれていた原本州の間を埋めた、ということらしい。
スケールが大きすぎて、ため息が出た。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ登山の途中に見える様々な岩石が気になって、初心者向けの岩石書籍を探していて見つけた本。細かい説明を省き、平易な文体で分かりやすく書かれており、非常に分かりやすい。
「本書は石に興味をもった人が初めて読む本、もしくはこれを読むことで石に興味をもっていただく本というつもりで書いていますので、厳密さよりも大づかみなイメージを大事にしたいのです」
「石の名前は、いくつも覚える必要はありません。基本的には、たった三つ、覚えるだけでいいのです」
と全編を通してハードルを下げる努力をしている。特に種々の火成岩の形成過程をカレー鍋に例えているのが秀逸。
また「岩石そのものの説明」よりも「地球形成のダイナミズム」を軸にしているので、ロマンあふれる記述が多く、最後までワクワクしながら読める。
「三つの石によって、地球にはほかの惑星にはない特徴ができあがりました。まず層構造が生まれ、プレートがつくられ、プレートテクトニクスが起きて、水が大循環して地球の内部へと運ばれるようになりました。水は声明をつくる一方で、地下深くに運ばれることによって島弧をつくり、島弧が衝突・集積することで大陸が誕生しました。私たち人間を含めた、多くの地球生命が住める場所ができたのです。」
最後に、登山がらみでいうと、富士山の謎の記述がとても面白い。
「世界でも類がないほどの美しい形をした山、富士山」
「富士山だけがなぜ、玄武岩でできているのかは、いまだによくわかっていない」
「3枚のプレートが接する『三重会合点』ともいわれる地点があるのですが、なんと、その真上にできた山が富士山」
などしばらく追ってみたくなるテーマもあって、さらに岩石への興味が続きそうだ。 -
Posted by ブクログ
フォッサマグナ地域の東西では、約1~3億年前の古い岩石が分布しているのに対し、内部は約2000万年前以降の新しい岩石でできている。ボーリングによる掘削調査では、基盤岩に達したことはなく、深さは6000mと推定されている。
糸魚川-静岡構造線は逆断層になっており、新第三紀層の後期以降で見られる。
北部フォッサマグナに分布する地層は、砂岩や泥岩などの堆積岩が多く、約1600万年前から海底に堆積した地層。石油や天然ガスを産出することで有名な秋田-新潟油田褶曲帯にも、同様の地層が分布している。
南部フォッサマグナは、上下2つの地層群から成り立っている。下位の地層群のほとんどは、中新世中期の海底噴出の火山岩類と遠洋性の泥岩から成り、これらが堆積した当時は本州から遠く離れた海底であったと考えられる。上位には、中新世後期から鮮新世の地層があり、山地周縁の低地に分布する。陸地からの砂や礫が大量に含まれており、本州に近くなったと思われる。鮮新世の末までに海は退き、陸地になった。
中央構造線は、1億4500万~1億4000万年前に、イザナギプレートがユーラシアプレートに対してほぼ平行に北上したために、横ずれ断層が起こったことによりできた。
5200万年前に、太平洋プレートの運動の向きが北北西から西北西に変わり、伊豆・小笠原海溝への沈み込みを開始した。その後、3400万年前までに海底火山列が誕生し、伊豆・小笠原弧ができた。2500万~1500万年前に、四国海盆の拡大、フィリピン海の形成、フィリピン海プレートの北上、伊豆・小笠原弧の本州への衝突が起きた。伊豆・小笠原弧の衝突により、まず巨摩山地が形成され、1200万~1000万年前に御坂山地、500万年前に丹沢山地、100万年前に伊豆半島が形成された。
海溝から沈み込んだプレートがプルームの材料となる。プレートは、深さ670kmで停滞した後、重くなるとさらに沈み込んでいく。深さ2900kmに達して外核と接すると、高温となり、上昇流となる(プルームテクトニクス)。プルームはマントルの対流を引き起こし、マントルの上にあるプレートが移動する原動力になる。
著者は、日本海やフィリピン海を拡大させたマグマは、プルームの上昇によってもたらされたと考える。そして、北部フォッサマグナにあたる場所が日本海の拡大によって深海に陥没した時、ほぼ同時に伊豆・小笠原弧が衝突して陥没を埋め、大地を隆起させて南部フォッサマグナをつくったと考える。 -
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川が山を越える。
山とか海を得意としている著者ではあるが、この本では川をテーマにしている。
読んでみると当たり前のことではあるが、山と川は密接なかかわりがある。
その結果「川が山を越える。」ということも発生するとのこと。納得した。 -
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壮大な物語を分かり易く
地球の成立、海の出来上がりから将来の海が消えてゆくまでの壮大な物語を分かり易く書いてある。
特に海の消滅を書いた最終章は読みごたえがあった。