藤岡換太郎のレビュー一覧
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フォッサマグナとは、日本列島の真ん中にある構造のこと。6000m以上の深さの地溝がありその上は堆積物が積み重なっている。世界でも珍しい構造で、それがなぜできたかを、前提から少しずつ説明して、最後に持論を展開する。
内容は非常に興味深くおもしろいが、肝のところはかなり難しい。
この本で示された試論は、北でオラーコジンができて日本海が拡大、南でフィリピン海プレートができて伊豆小笠原弧が衝突、それが同時期におきたから。
両者が同時期におきたのはスーパープルームによる。
オラーコジンは、餅を焼いてふくらませたときに3つに裂けるようなこと。そのうち2つは発達する。 -
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マントルを構成する橄欖岩、海洋プレートを構成する玄武岩、大陸プレートを構成する花崗岩の3つに焦点を当て、地球の成り立ちやそれぞれの岩石の関係などについて分かりやすく解説される。この分かりやすさが本書のポイントで、専門性を多少犠牲にしても、一般向けに理解しやすいように書かれている。それでいて、造岩鉱物の組成とかシリカの配列・原子ベースで見たシリカどうしの結合形態など、かなり突っ込んだ物理・化学的な話にも読者を誘導していて、全くの一般向けというよりは、「ブルーバックスの読者」向けの内容になっていて、知的な刺激も多い。
著者の本はブルーバックスで色々と読んでいるが、本書も中々面白かった。 -
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水の惑星と言われる地球。その水の大部分は海にあるが、本書では、その海の地球史的な変遷と、プレートテクトニクスを基本とする海洋地形の形成について大きなスケールで描かれている。原初の海に発生したシアノバクテリアが当時の生物にとっては有害な廃棄物であった酸素を生産し、その活動によって現在のような窒素と酸素を中心とする大気を形成したなど、偶然のようなできごとを著者は共進化と呼んで、現在の地球へと至る道筋を示してみせる。また、後半では、10億年後におとずれるという海の消滅という仮説を描いてみせる。海洋の水がプレート境界の海溝からマントルに吸い込まれてしまうというちょっと信じられないような話だが、46億年
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プレートテクトニクスの平易な説明を含むマクロな観点と、山を構成する岩石というミクロな観点を程よく取り混ぜて、山ができる仕組みが解説されている。
それにしても、今では常識となっているマントル対流や大陸移動説が確立してきたのが、ほんの半世紀前だということには驚かされる。逆に言えば、これらは歴史的に見れば最先端の知見ということになる。同じ科学の世界でも、量子物理学などは最先端は専門家以外にはとても分かりにくいが、地球物理学は、それらに比べるとはるかに理解しやすい。それだけ、地球物理学の研究が遅れているとか、観察・実験が難しいということかもしれないが、いずれにせよ、素人でも十分楽しめる分野であることは -
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プレートテクトニクスに行き着く前の理論には,水成論,火成論,一斉説があり,そのご,地球収縮説や地向斜造山運動論などと呼ばれるものがあったなんて,初耳。
現代の〈行き着いた理論〉だけではなく,歴史をさかのぼりながら,山を登るようにして,「山はどうしてできるのか」を説明してくれる辺りの編集は,なかなかです。読んでいて楽しいです。
9合目には「日本の山のなりたち」がまとめられているし,10合目には,もう一度,本書のまとめがあります。
最後に,君が代にある「さざれ石」をわざわざ出してきた意味は,わからなくもないけど,「だから日本の歌にふさわしい」というのは,本書にとっては蛇足でしかない。 -
Posted by ブクログ
「山はどうしてできるのか」・・・言われてみれば何でだろう? まぁ、今や中学生くらいでも知っている「プレートテクトニクス」によって、プレート同士がぶつかり合った結果ではあるんですが、この本では、それをもう少し深く掘り下げて、というか地球の深いところで起こっている「プルームテクトニクス」って説で説明してます(この言葉も最近はチラホラ聞きますが)。 他に、プレートテクトニクス以前にどんな説が唱えられていたか?なんてのも書かれていて、前半は結構面白かった。
後半は山の形成過程や日本に当てはめた具体例についての話ですが、少々羅列気味で読むスピードも失速。 拙者が地理苦手なのもあるかもしれないけど、地名