藤岡換太郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
久しぶりにネットではなく,本屋さんで出会った本。そして久しぶりに手に取ったBLUE BACKSです。
「そういえば,フォッサマグナについてはしっかり調べたことがなかったなあ」「この本は読みやすそうだな」と思い購入。予想どおり,とても興味深く,ミステリアスで,謎解きのような本でした。
フォッサマグナがどのように出来たのかについて,まだ定説がないことにビックリ。それでも,藤岡さんは,他のさまざまな事実を総合しながら,自分の仮説を提出してくれています。
糸魚川静岡構造線の境目には私も行ったことがあります。地層の様子が明らかに違っていてなかなか興奮する場所でした。近くの駐車場には枕状溶岩の露頭も見れます。もう一度,行ってみたくなったな。
本書は,フォッサマグナといいながらも,結局は,日本列島はどのようにして出来たのかがちゃんと書かれていて,そういう意味でも,日本列島の誕生を知る入門書となっています。
いやー,地学っておもしろいわ。 -
Posted by ブクログ
フォッサマグナを発見したのは、ナウマン象で有名な、あのナウマンさん。明治初期に政府がドイツから東京帝国大学に招いた地質学者で、現在の産総研地質調査総合センターを設立した人。まだ若くて気質が激しく難しい人だったらしい。この人がいなければ、日本の地質学はもっとずっと遅れていたのだろう。まだちょんまげ結ってる人もいた異文化の日本に、よくぞ来てくれたもんだ。フォッサマグナとはラテン語で、大きな地溝、の意味。フォッサマグナの西縁は糸魚川から静岡にかけてのラインだが、東縁は諸説あり、まだはっきりしていない。
地球はマントルの深い部分にある熱くて溶ける寸前のプルームがゆっくりと移動し、地表にマグマとなって噴き出したり、冷えて沈み込んだりしながらプレートを動かす。それにより大陸同士がぶつかって超大陸をつくり、また分裂することを繰り返しながら、1億年くらい前に現在の五大陸が形成された。そのころ日本列島はユーラシア大陸の一部だったが、さらなる地殻の変動によって切り離され、千五百万年くらい前に、今の日本列島の原型ができたらしい。その過程で、東北日本とと西南日本を分けていた海が埋まり、フォッサマグナとなった。だから、フォッサマグナはその両サイドとは地質が違い、海底の形跡が見られる。
日本列島は、形は安定はしているものの、今なお少しずつ動いている。ユーラシア、北米、太平洋、フィリピン海という四つのプレートがせめぎ合っているのが、Google earthで見てもよくわかる。私たちはひょっこりひょうたん島の住民みたいなもんだな。思いは千々に飛んでいく。
著者は「しんかい」に51回乗船し、太平洋、大西洋、インド洋の三大洋人類初潜航調査を達成。難しいことを易しく説明した本で、地球科学の面白さ、奥深さを知らしめてくれる本だ。 -
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15 Ma (Mega annum = 100万年前 :地質年代の表記法)に生まれた深さ6000m以上の世界唯一の地形
巨大地溝『フォッサマグナ』
フォッサマグナとは何なのか?どのようにできたのか?いまできる精一杯の考察、答えを記した一冊
私は全くのど素人ですが、そんな私にも読み易く、とても面白かったです^^*
すごくわくわく浪漫を感じた(笑)
地球のほとんどの大陸が合体してできた「超大陸パンゲア」
とてつもなく巨大なスーパープルームによって引き裂かれ
プレートテクトニクスによって動き回る大陸
次に超大陸になるのは2億年後だそうです(笑)
o(^-^)o ワクワクッする
←行ってみたいっ!!←
糸魚川ジオパーク
男鹿半島・大潟ジオパーク -
Posted by ブクログ
フォッサマグナとは、日本列島の真ん中にある構造のこと。6000m以上の深さの地溝がありその上は堆積物が積み重なっている。世界でも珍しい構造で、それがなぜできたかを、前提から少しずつ説明して、最後に持論を展開する。
内容は非常に興味深くおもしろいが、肝のところはかなり難しい。
この本で示された試論は、北でオラーコジンができて日本海が拡大、南でフィリピン海プレートができて伊豆小笠原弧が衝突、それが同時期におきたから。
両者が同時期におきたのはスーパープルームによる。
オラーコジンは、餅を焼いてふくらませたときに3つに裂けるようなこと。そのうち2つは発達する。 -
Posted by ブクログ
マントルを構成する橄欖岩、海洋プレートを構成する玄武岩、大陸プレートを構成する花崗岩の3つに焦点を当て、地球の成り立ちやそれぞれの岩石の関係などについて分かりやすく解説される。この分かりやすさが本書のポイントで、専門性を多少犠牲にしても、一般向けに理解しやすいように書かれている。それでいて、造岩鉱物の組成とかシリカの配列・原子ベースで見たシリカどうしの結合形態など、かなり突っ込んだ物理・化学的な話にも読者を誘導していて、全くの一般向けというよりは、「ブルーバックスの読者」向けの内容になっていて、知的な刺激も多い。
著者の本はブルーバックスで色々と読んでいるが、本書も中々面白かった。 -
Posted by ブクログ
水の惑星と言われる地球。その水の大部分は海にあるが、本書では、その海の地球史的な変遷と、プレートテクトニクスを基本とする海洋地形の形成について大きなスケールで描かれている。原初の海に発生したシアノバクテリアが当時の生物にとっては有害な廃棄物であった酸素を生産し、その活動によって現在のような窒素と酸素を中心とする大気を形成したなど、偶然のようなできごとを著者は共進化と呼んで、現在の地球へと至る道筋を示してみせる。また、後半では、10億年後におとずれるという海の消滅という仮説を描いてみせる。海洋の水がプレート境界の海溝からマントルに吸い込まれてしまうというちょっと信じられないような話だが、46億年と言われる地球の歴史で地球内部からの熱供給源である放射性元素がいずれ枯渇し、地球は冷えていくという。考えてみたこともなった説明に興奮した。
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Posted by ブクログ
プレートテクトニクスの平易な説明を含むマクロな観点と、山を構成する岩石というミクロな観点を程よく取り混ぜて、山ができる仕組みが解説されている。
それにしても、今では常識となっているマントル対流や大陸移動説が確立してきたのが、ほんの半世紀前だということには驚かされる。逆に言えば、これらは歴史的に見れば最先端の知見ということになる。同じ科学の世界でも、量子物理学などは最先端は専門家以外にはとても分かりにくいが、地球物理学は、それらに比べるとはるかに理解しやすい。それだけ、地球物理学の研究が遅れているとか、観察・実験が難しいということかもしれないが、いずれにせよ、素人でも十分楽しめる分野であることは間違いない。