あらすじ
日本でおよそ20人、全世界でも40人前後しかいない深海潜水調査船のパイロット。日々、深海を旅する彼らは、そこで何を見、何を考え、何を体験しているのか?
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Posted by ブクログ
海の底に捨てられた買い物袋が分解されずに漂っている様子には、考えさせられる。
米・仏に負けない誇りと技術を持つJAMSTECの"しんかい"チームの皆様にプロ意識を感じた。
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[ 内容 ]
日本の深海探査技術は世界のトップレベルになったと言われるが、その陰で毎日のように未知の深海に黙々と潜り続けるパイロットたちがいることはほとんど知られていない。
そんな深海探査船のパイロットたちにスポットを当てる。
[ 目次 ]
第1部 深海には面白いエピソードがいっぱい(どうやって海底を調べたらいいの?-潜水調査技術が確立するまでの苦労話、裏話 海底探検へのライセンス申請はこちら-潜水調査船パイロットが一人前になるまで 潜水調査船の上手な動かしかた教えます-マニュアルには書かれていないテクニック ほか)
第2部 パイロットが語る「しんかい六五〇〇」の世界(日本と世界の深海潜水調査船の歴史 「しんかい六五〇〇」の仕組み 太陽の光と海 ほか)
第3部 「しんかい二〇〇〇」がもたらした十大発見(「しんかい二〇〇〇」の科学への貢献 なぜ有人の潜水調査船が必要なのか)
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
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☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
Posted by ブクログ
世界最高峰の深海探査船「しんかい2000」と「しんかい6500」のパイロットが書いた本。実際の探査船がどのようになっているのか、操船方法や潜水の実態のみならず、深海探査の抱える問題なども書かれていて、今後の深海探査の行方まで考えさせられる本。
3人の著者による合同本ですが、藤崎氏はジャーナリストで外側からのアプローチ、田代氏と藤岡氏はベテランパイロットで現場からのアプローチで書かれている。どれも読み応えがあって興味は尽きない。現在手に入りにくいのが難点。
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深海は,宇宙とは別に未知とロマンが詰まった未開拓領域と考えられる.しかし,常に大きく脚光を浴びる宇宙関連と比べると,深海への挑戦・冒険については,それほど広く関心をもたれて知られているわけではなさそうだ.本書では,そういった状況に風穴を開けてくれることを期待したくなるような,数多くの興味深い話が語られている.深海調査船の元パイロットや深海調査で活躍した科学者らの実体験談にはすごい臨場感がある.日本海溝の底で「スーパーのビニール袋」がたくさん見つかったという話には,人間活動が影響を及ぼしている範囲の広漠さに,慄然とさせられた.また,わが国の深海研究・開発史も楽しめる.ぜひ,広く読まれて欲しい一冊なので5点.
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深海探索について素人が読んでもわかりやすく、写真もありとても興味深かった。危険を伴う作業のため、無人探索の方が良いのではないかと素人ながらに思っていたが、一概にそうではないことが記されている。
Posted by ブクログ
高圧、低温、暗闇の未知なる深海に挑む「パイロット」と潜水船に迫る。なんとも冒険心、知的好奇心、ロマンをくすぐられる一冊である。
予算削減のあおりを受けている…というのはなんとも残念。
Posted by ブクログ
深海の世界なら日本は世界をリードできるも、予算削減のあおりを受けていることを知った。ただ、有人である必要があるのかについては結局主張が弱いと感じ、それもやむなしなのかなという印象。知ったこと。トイレ大は習慣や緊張感からする人はいない、重大な事故は一度もなく底引き網に引っかかったことくらい、世界中のほとんどの深海は調査済、深海にはスーパーのビニール袋、ズガイガニの交尾・・・
Posted by ブクログ
深海潜水調査船の体験録と科学的考察。それに未来まで考えている。
体験談の所だけが読みたくて購入したのだが、結局一気に読んでしまった。
それだけ、興味をひきつけながら語られる。
生々しく語られているので、乗りたくはないが、乗った気分にさせてくれる本。
Posted by ブクログ
筆者の書くように、同じパイロットでも旅客機や宇宙飛行士の認知度と、深海調査船のパイロットの認知度には大きな隔たりがある。
もちろん、その分母の違いもあるのだろうが、もっと大きな違いは、メディア受けするコンテンツかどうかということに尽きる気がする。
大空は見上げれば、その彼方まで思いをはせることができるが、深海は海面を見ても、その深淵を思い描くことは難しいだろう。
そんなコンテンツに挑んだのが本書だ。
全3部構成からなり、藤崎というライターが深海という概要にスポットを当て、後にパイロットの説明が2部続く。
文章は平易でつまらない。正直、パイロットの文章は面白くないから、飛ばし読みした。
でも、なんか「読んでおきたい」という気持ちになるのである。
それは、自分が深海というコンテンツに、一般メディア以上の興味を持っているからに他ならない。
ただそれだけのことなのだが、逆に、ただそれだけのことで、読書ができるというのは、新たな発見であった。