吉野万理子のレビュー一覧
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横浜の絵葉書を壁一面に飾るという風変わりな喫茶店を舞台にした12話収録の連作短編集。1話あたり30ページ弱なので、割と短時間に読み切ることができる。難しい言葉なども使っておらず、平易な言葉が多いので非常に読みやすい。
カフェっぽく、ホッと一息つけるような作品。ただ、何となく展開が読めてしまうのでインパクトは強くない。ちょっとした不穏な空気は流れるのだが、全体的にほのぼのとした感じでゆっくりと時間が流れていく印象を受ける。
言葉の大切さを改めて認識できたような気がする。そして、絵葉書の写真が意味することの大きさに驚いた。こんな意識で絵葉書を選んだことなどなかったので。 -
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ネタバレ美馬(みま)はクラスメイトの江見香(えみか)とフィギュアスケートを習うことになった。スケートをやらせたい江見香のお母さんが、江見香が慣れるまでと美馬の月謝の払ってくれるからと誘ってくれたのだ。
美馬のお母さんはいい顔をしなかったが、3ヶ月と約束してはじめたフィギュア。美馬はその楽しさにのめりこんでいった。もともと陸上をやっていて運動神経はいいのだが、初心者にもかかわらず、体重のかけかたもすぐ飲み込み、上手い人の滑りを見てジャンプにも怖がらずに挑んでみる。
もともと週3回のレッスンだけど、他の日にもリンクに行ってみたら、スポーツクラブのオーナーの息子が練習していて、一緒に練習してくれることにもな -
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ネタバレ2016年。小学6年生の広記(ひろき)は、ベイスターズの野球の観戦に行くのが大好き。横浜スタジアムには、ベイスターズの三浦大輔選手のファンである父、目に障害がある妹、それに仲良しの同級生の健太郎、女子だけど野球大好きで男子と野球チームに入っているトモちんと一緒に行くのが1番の楽しみだ。
ところが健太郎が、受験勉強のため野球観戦`応援引退宣言`をした。親に「応援する人じゃなく、応援される人になれ」と言われたらしい。
健太郎だけではない。女子で野球を続けるにはどうしたらいいのか真剣に考えているトモちんや、目のことがあるから将来も守っていかないとと思っていた妹まで、少しづつ成長して、夢にむかって