越水利江子のレビュー一覧
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いろんな作家の作品が一冊になっている本の良いところは作家との出会いがあること、悪い点は短編ごとに気分が途切れてしまうことでしょうか。
どれも良作なので興味のあるタイトルから読むのもいいかも。血とか髪の毛とか白い影とか、そういう分かりやすいホラーは一切ないので、タイトル通りのぞくぞくがわかるかどうかは読解力と繊細さ次第かも。笑
本の小ささと文章量に物おじしないのなら小学4年生ぐらいから読めるんじゃないかな。
イラスト:表紙とタイトルロゴで損をしているなあと感じる。確かに内容とリンクしたものになっているが、内容をまだ知らない人間からするとごちゃごちゃして見にくいだけだし、内容が分かってから見ても -
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最近、忍たま乱太郎や八犬伝の映画を観たからか、ふと小学生の時に読んだ「忍剣花百姫伝」を思い出しました。当時は児童向けの「Dream スマッシュ!」版を読んでいたのですが、一般向けのこちらの文庫があると知り、内容をほとんど忘れていたので初めて読む気持ちで本作を読みました。
さくさく読めてあっという間に全7巻読み終わりました。後半になるにつれ壮大な物語になり、SF要素もあって面白かったです。ただ、大人になり読書歴も長くなった今読むと、随所で深掘りがもう少し欲しい……と感じてしまいました。かといって子供向けの甘いストーリーというわけではなく、つらさ厳しさがあり、特に結末なんかは唸らされました。 -
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ネタバレ昭和16年に小学校3年だった大阪生まれの主人公が、戦前・戦中・戦後、どのように生活したか また、当時日本はどのような状況だったかを具体的に実話を元に描いた物語だった。
今まで色々な、太平洋戦争を元にした物語を読んできたが、1番悲惨な環境だなと思った。
赤ちゃんの時に亡くなった子供を含めて10人。そのうちの5人と両親の家族だった主人公。
京都在住のサバサバ系長女。婚約者が戦死。母と主人公、三男の生活の手助けやお金の工面をしてくれた。のちに結婚し、主人公の娘を養女とした。
結婚後、吹田市に移住した長男。嫁のせいで人間性が変わる。母と主人公、三男、愛犬が居候してきた時は、嫁のいいなりだった。
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ネタバレ絵本では省略される5人の貴公子の話や帝の話が載っています。「竹取物語」のお話全体が分かりやすいです。
貴公子からの求婚を断りたいけれど、翁や嫗のこともあり、無下にできないかぐや姫の心情がわかります。
一方で、帝には心が傾いている印象がありました。もしも、月の天人が迎えに来なかったら……?という想像もできます。
「虫めづる姫君」も面白かったです。
ちょうちょになる前の毛虫や蛙などを愛でて、物事の本質を見極めようとする姫君の言動は現代に生きる我々が読んでも、心打たれるところがあるのでじゃないでしょうか。
字が大きく、ルビが振っています。イラストも多く、特に巻頭にイラストによるナビのページがフ -
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地霊町が舞台の物語を複数の作家が書いています。
その町にある緑谷小学校の運動場の片隅にあるナギの木と、
その周囲を毎日清掃して清めている神主のそうじん。
そのペットの黒子に毎回色々な子供達が関わり、恐怖体験をしたり、霊の為に涙を流したり、過去に思いを馳せたり。
各作家の癖が強くないのか、この人数で各話を書いている事を殆ど意識しないで読めました。
特にそうじんと黒子に関してはブレる事がないので良い感じです。
その分、関わってくる子供達の個性が出てます。
全体的に怖さは抑えめ。 でも、ちょっとゾクゾクする感覚。 なかなか良い感じです。
ただ、探偵団とつける程の謎解きがあったようには、感じなか -
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ネタバレ忍剣花百姫伝はすでに出ているDream スマッシュ版で最終巻まで読んでます。が、スカイエマさんの表紙を見たら買わずにいられません。
そして今さらのように気づいたのですが、第1巻は未読でした…orz
中世の日本を舞台にした剣と魔法と愛の物語である花百姫の世界に、初めて足を踏み入れる新鮮さはありませんが、すでに最終話まで知っている身としては、いろんなところでほくそ笑んだり、「すでにここで伏線が!」と唸ったり、込み入った人物関係の整理ができたりして、楽しく読み進めることができました。捨て丸時代の花百姫の話は、その後ほとんど出てこないだけに、貴重です。
基本シリアス路線なんですが、たまーにコメディ