越水利江子のレビュー一覧
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ネタバレ大河ドラマに合わせてなのか、源氏物語に関する読み物がたくさん出された。これもその一つだろうか。光源氏の最愛の妻、紫の上の幼少期にスポットを当てて描いているようであるが、これは源氏物語のいわば「二次小説」的なものではないだろうか。確かに源氏物語の筋は追っているが、幼い頃の紫の上(=ゆかり)が水神の使いである水鬼に出会い、夢を渡って光源氏や周辺の女性達に会っていくストーリー。文自体は流麗で、読みやすいが、源氏物語ではなく普通に「平安時代のお姫様の物語」にした方が良かったような…。これを「源氏物語」として子供達に読ませるのは、少々抵抗がある。
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忍剣花百姫伝最終巻の七巻。
異世界へ飛んだ先で魔王と対峙する捨て丸たち八忍剣。砂漠で覆われ魔の力で滅ぶ寸前の世界は、捨て丸たちの世界が、たどるかもしれない終末の一つ。
世界の崩壊を防ぐために、剣士それぞれが己の運命をかけて最後の戦いへ向かいます。そして、世界の救済を成した捨て丸こと花百姫たち。仲間を、愛する人を、家族を失なった悲しみと恨みに飲み込まれそうになりながらも、かけがえのない人が求めていたものを、手に入れるために戦う彼らの姿は、英雄譚はこうでなくては、と思わせます。
さて、作中で何度も吹き荒れた虎落笛。どんな音がするのかが想像つかないので検索。心を落ち着かせない高温が連続する感じで -
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忍剣花百伝六巻。
ついに復活した魔王。その魔王復活の際のおどろおどろさの絶望感がすばらしい。
魔道井の囮、業火の八竜、そして髑髏を纏った魔王復活。
過去に出会った魔王は肉体を持たなかったが、現在で復活した奴には肉体が備わっているという新事実。そして、魔王は時を超えて存在することができるという。
ということは、魔王の正体は誰なのか、どの血脈に連なるものなのか、ということが俄然気になるところです。
花百姫との因縁は大いにありそう。
このまま最終決戦へと突き進むはずの盛り上がり。まだ見ぬ八忍剣ニノ者は?花百姫と霧矢の恋路は?美女郎の立場は?
伏線回収に期待して七巻読むことにします。回収されるに -
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忍剣花百姫伝五巻。
未来へ飛ばされた花百姫こと捨て丸たち。五十年後の蹈鞴製鉄の多蛇羅城では、魔の者に取り憑かれた城主・鉄眼が、魔王復活を目論んでいるところでした。
魔王復活を防ぐために戦う捨て丸と霧矢。ここで明かされる美女郎の出生の秘密。
過去と未来を行き来して紡いだ因果の糸が結ぶは現代。そこで魔王復活、八忍剣集結しての一大決戦。そのクライマックスまでもう少しか。いまだに登場しない八忍剣ニノ者が揃った時が、開幕なのでしょう。
花百姫に仕込まれた魔王の刃が、どんな結末をもたらすのか。
ハッピーエンドで終わってもらいたい。自身を犠牲にして、魔王を撃ち滅ぼし世界を救う、というよりも。花百姫のキ -
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花百姫伝四巻。
二十年前の過去から現在へ戻る途中、集中を乱し不時着してしまった花百姫こと捨て丸。彼女が舞い降りたのは十年前の八剣城。まさに魔王の軍勢が襲撃する直前のことでした。
そこで出会った過去の八忍剣と、懐かしい父の姿。
運命を変得ることができれば、という願いはすれど、因果は変わらず。八剣城は魔王の軍勢に攻め滅ぼされ、八忍剣は散り散りになってしまいます。
捨て丸がこの瞬間に立ち会ったのは、落城に際して何が起こっていたのかを知るためか。美女郎が裏切り者となってしまった理由もここで明らかに。
落城する八剣城から現在へと戻った捨て丸。過去の因縁を知り、暗黒の未来を垣間見て、魔王の企みを止め -
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積読だった「忍剣花百姫伝」。続きを読み出したのはいいものの、レビュー振り返ると2013年ですか。寝かせるのも大概にするんだ。
登場人物とその関係性を再度把握するのに、一苦労。人物紹介がこんなに有難いと思ったのは、いつのことか。
二巻での決戦の後、八忍剣と神宝を求めて新たな旅路を進む花百姫こと捨て丸。
記憶を無くした天兵。傷の回復を待つ小太郎。重症の美女郎と彼の命を狙う流山。
それぞれが小康状態といったところでしょうか。
時を遡り出会った天魚と水魚郎。二十年前の彼らが現在はどんな姿に成長して、どうやって捨て丸と出会うのか。というか、すでに出会っているのか。水魚郎に重なった影は、そういうことな