青木久惠のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
久々にクリスティーに戻って、
やっぱり勝手知ったるホニャララ〜で馴染みました。冒頭、登場人物が順序よく描かれる様は、まるで舞台上の人物に光を当てるように鮮やかで。これから起こる事件を予感してわくわく。
そこまで強烈では無いけれど、魅力的な人物もちょいちょい出てきます。彼らの恋模様をポアロが時に励ますような意味深なアドバイスも楽しい。
いつも犯人を想像しながら読み進めるのだけど、思いもよらない人物が最後名指しされるので、気持ちよく騙される。ヒントは各所に散らばっているけれども、気づけない。
ちょっと残念なのは国際謀略の要素もあって、話を大きくし過ぎているかな〜感があるところ。 -
Posted by ブクログ
探偵がポアロなのにセント・メアリ・ミード村のヒロイン、大金や”火の心臓”といういわく付きの宝石、そして、豪華寝台列車のブルートレイン内での事件。三角な恋愛模様などなど…魅力的な要素がいっぱいでとても面白かったです。犯人を当てることもできました。
序盤はゆっくりと人間模様の描写に当てられていて、ポアロが登場後は徐々にスリリングでスピーディーな展開になっていき、ラストがとても素晴らしい終わり方です。読後感も良く、余韻に浸れるような、まるで列車の発車から終着駅までの動きのような小説。ただ残念なのは、やはり偶然に頼り過ぎなことと、詰め込み過ぎてあの件はどうなんだろうというモヤモヤ感が残ってしまうのが -
購入済み
ミステリーってこんなに面白いの
初めて本格的なミステリー小説を読んだ。とても面白かった。読んでいる途中、誰が犯人か、何が起きているのか考えていたが全く分からなかった。そして1回目読み終えたあと、真相が分かった状態でもう一度読んだ。そうすると、違った面白さがあった。わくわくが止まらなかった。もし1回しか読んでいないという人がいるのなら、ぜひ2回目を読んでほしいと思う。
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Posted by ブクログ
城塞僧院モン・サン・ミシェルの干潟で老人ギョーム・デュ・ロシェが溺死した。彼は家長としてロシュボンの館に一族を集め、何かを告げる予定だったが、その直前のことだった。その館の地下室で古い人骨が見つかった。事件を担当するジョリ警部は、出席していた講習会で知り合った人類学教授ギデオン・オリヴァーとFBI捜査官ジョン・ロウを伴い現場に向かった。
「スケルトン探偵」ギデオンの活躍を描くシリーズの中の一作。舞台はフランスのブルターニュで、かつてナチス占領時代にはレジスタンス活動が活発だった地域。骨はギョームが復讐のために殺したというナチス親衛隊高官のものなのか。ギデオンは詳しく骨を調べ、真実へ迫ってゆく