青木久惠のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
非常に面白かった。本作が1939年に書かれたとは信じられない。今でこそ絶海の孤島に集められた人々が1人ずつ何者に殺されていくという流れや、童謡になぞらえて殺害されることなどはいわゆるミステリーあるあるに挙げられるかと思うが、それらは本作が基盤になっているのかなと思った。
また、私はどうしても翻訳された作品が読みづらく感じてしまうため、今まで海外作品はあまり読んでこなかったのだが、本作はほとんど読みづらさを感じることはなかった。加えて、登場人物が海外の名前なのでそこも覚えづらく途中で挫折してしまう原因の一つに挙げられると思うが、本作では本のそでの部分に登場人物の名前と職業が書かれているため、誰だか忘れてしまってもすぐに確認できる点も個人的に非常にありがたかった。
この作品の大きな特徴として、読後感が悪くないところにあると思う。ミステリーを読むと、時々心がずっしりと沈んでいくような気分になる時があり、それはそれで頭の中に深く物語が刻まれるので私は好きなのだが、本作はしっかりと衝撃を受けたにも関わらず、爽快感に包まれるところがこの作品の魅力的なところだと感じた。
価格が文庫本2冊買えるんじゃないかと思うぐらい高いこと以外、欠点のない非常に面白い作品でした。 -
Posted by ブクログ
ぐわー!おもしろかった!!
ミステリーを読む時は、誰が犯人なのか予想しながら読むが、全く検討もつかず、気づいたら誰もいなくなってしまっていた。残り3人になっても全くわからなった。強いていえば、ヴェラの過去の話がよく出てくるから、何かその人たち関連なのかな?と思ったぐらい。
だから、最後で犯人の文章読んだ時はええぇ!?ってなった。言われてみれば、殺され方がなんか派手というか、細工がすごいなとは思う。
犯人は予想できなかったけれど、次に誰が殺されるのか、どのように殺されてしまうのかを考えるのはすごく楽しかった✨
こんなに時代が経っても面白い小説があるんだと知れた、他のも読んでみたい!
-
Posted by ブクログ
ネタバレ面白かったです。
さすが名作。
ある程度前情報を持っていたため、犯人がこの中にいる!ってのはわかったが、誰が犯人なのか、どんなトリックだったのかはわからなかった。
(絶対この中の誰かは死んでないんだなーと思いながら見てたけど、まさかのあそこが死んでないとは思わなかったし、死んだことにするためには医者を仲間にしないといけないのに全然死なないから「え、これ無理やない?医者が犯人か?」ってミスリードされてしまった笑)
まぁ、海外の作品は誰が誰かわからなくなるので、正直登場人物は最後まで「えーと、この人はこの人かな?アセアセ」としながら読んでいたところはあったが笑
それはそれでも面白かったと思う。
私は十角館の殺人を先に読んでいたこともあり、なるほどこれはオマージュだねってのがわかったし、ミステリーの原点を読めたって点ではとてもよかったと思う。
-
Posted by ブクログ
「アクロイド殺し」を除きこれまでポアロ長編作品はアーサー・ヘイスティングス大尉の視点で描かれてきたが今作ははじめて三人称で描写されている
アガサは今作ではヘイスティングス大尉を再びクビにしたらしくポアロのセリフで一二度名前が出たきりである
重要なのは今作の登場人物の一人キャサリン・グレーである
彼女はちょっとした遺産を相続したことで舞台となる列車ブルー・トレインに乗りこの列車で殺人事件が起きる
個人的に注目する理由は彼女がセント・メアリ・ミード村の住人ということだ
セント・メアリ・ミード村である。
大事なことなので2回書いた
セント・メアリ・ミード村といえばミス・マープルが住んでいる村だ。
残念ながらミス・マープルは一切登場しないが想像の余地はある
もしかしたらキャサリン・グレーはマープルと面識があるかもしれない。
彼女に何か相談したかもしれない。
など色々と妄想できて非常に面白かった
-
Posted by ブクログ
章毎に視点が変わり、それぞれの登場人物目線でストーリーが進んでいくのが面白くて良かったです。
あるひとつの場面や事件に対して、それぞれの思惑や心情が明かされていく様子にわくわくするし、それでいて誰が真犯人であるのかが良い具合にぼかされて話が進行していく描写の緻密さには思わず感服しまいました。
またそれぞれの目線で見る"名探偵ポアロ"の、不気味なまでの底の知れなさが、読者目線にもより鮮烈に描かれているのが印象的でした。
ポアロ視点が無いのでよりそう感じたのかも知れない。
これまでのポアロシリーズの中でも特に男女の愛憎や恋に焦点が当たっているのも印象的。ミステリーのドキドキはもちろん、キャサリンを中心としたそっちの話にも、内心どうなるのかドキドキしてました。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ青列車の秘密
クリスティの長編ミステリー。ポアロシリーズ。
ブルートレイン車内で発生した宝石「火の心臓」を巡る盗難事件とアメリカ人令嬢の殺人事件の謎。単純な殺人事件の調査だけではなくイギリスで有名な宝石泥棒「侯爵」に繋がる事件。
クリスティ作品において冒険ものは沢山あるが、今作は冒険的な部分と殺人による捜査、推理のパートのバランスがよくスリリングに物語が進行していく。上手く言えないが構成も現代的な印象があり、まずは宝石商と購入した人物のやりとりからスタートする。
他のシリーズに比べてポアロの性格や人間関係がとてもよくわかる作品で、様々な分野の上位の人物に顔がきき、捜査の合間に恐ろしさを見せる等、とても表情豊かだ。最後、宝石商がポアロを悪魔だと形容するが、今回の様に事件の時間が経過していってもポアロは強かに情報を集め、事象を整理し確実に犯人を捕まえる様子は犯罪者から見れば誠に悪魔の様だ。(今回も侯爵を事件のあったブルートレインまで引っ張り出し、罠に嵌め誰も正体すら掴めなかった人物を見事に捕まえている。)
ポアロの内面も垣間見れた様なきがする。泥棒に恋するのは構わないが、殺人者はダメだ。というキャサリンへの言葉は少しだけ哀愁を感じてしまった。そして今作にも恋する女性、お金がなくてギャンブル好きの不良か、真面目で面白みのない金持ちの秘書か、という二択があった訳だが、必然、どちらかが犯人だろうと勘繰ってしまう(クリスティ作品ではお馴染みだ。)いずれにせよ他作と同様に女性達は幸せになる様な結末が予想できる。
余談だがポアロの執事であるジョージにスポットが当たっており、普段以上に彼の知的な部分を知る事ができる。
全体的にとても面白い作品だった。記憶が定かではないが、おそらくこの作品は3番目が4番目位に読んだ作品で当時は余り印象に残らなかったが、改めて読んでとても素晴らしい作品だと印象が変わった作品だ。