青木久惠のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
スケルトン探偵ギデオン教授シリーズ4作目。
アーロン・エルキンズ作品はこれが初見。
■全体
受賞作であり、ハヤカワベスト100とEQアンケートにも選ばれている作品とのことだが、そこまで傑作か、と言われると、そこまでではなかったように思う。
つまらないわけでもないため、「非常に」ではなく「普通に」面白かった、という感想。
■スケルトン探偵
ある「物」を分析して真相に近づく、というスタイルは、それこそホームズ時代の超人探偵ソーンダイク博士を思い出す。
埃1つからでも犯人を特定する超人ソーンダイク博士と比べると、ギデオン教授の分析対象はあくまで「骨」からのみであり、超人感もなく、骨以外の部分については一般的な人、という印象を受け、ソーンダイク博士をかなりマイルドにした感じを受ける。
肝心の「骨の分析」について、大変申し訳ないが、退屈に感じてしまった。
というのも、一般人の自分からすれば「この骨は○○の部分であり、○○だから○○」と解説されても「?」となり、「結局結論はこういうことやな」という部分のみが頭に残る形となるため。
見所であるはずの「骨の分析」描写が「専門知識を並べられて何言ってるのかがわからん部分があり、ちょっと退屈」となってしまった。
■本格要素
本格としては、「難易度:易しめ」であると思う。
謎と事件の重要部分にだけ焦点を当てれば、特段複雑ではなく、「誰の骨か」についても、予測できる。
情報も多すぎず、頭の中で整理しつつ読むことができ、文章も読みやすい。
どちらかと言えばスローテンポな印象を受けた作品。 -
購入済み
少し物足りない
面白いことは面白いのですが
思わせ振りな登場人物が多くて
少し消化不良な印象を受けました。
ポワロの活躍にもちょっとキレがないような
快刀乱麻を断つとは言えない感じです。 -
Posted by ブクログ
冒頭でロシュボン館の当主がモン・サン・ミッシェルを望む干潟で溺死する描写から始まり、当主によって招集された近親者に遺言の内容が伝えられる場面、ロシュボン館の地下工事で発掘された白骨の謎、第二次世界大戦中に起きた出来事、スケルトン探偵ギデオンによる白骨の分析とそれに基づく考察、近親者一人の毒殺事件の発生、ギデオンに送られた手紙爆弾、ギデオンら4人のモン・サン・ミッシェル干潟での洪水脱出劇等、ストーリー展開が巧みで、翻訳作品にしては読みやすい作品だ。
白骨が2回に分けて掘り出されたり、主治医ロティ先生の証言を2回に分けるなど、手掛かりの出し方が上手い。
時系列に起きた出来事の順番が事件の鍵であり、犯人の特定にもそのことが活かされているが、ちょっと気付きにくい。
非常にまとまりのある作品だが、それ以上の何かを感じ取ることはできなかった。 -
Posted by ブクログ
スケルトン探偵、ギデオン・オリヴァーシリーズの第8弾。
今度はタヒチが舞台。
コーヒー農園で起こる不審な事件。物置の屋根が落ちたり、ジープが転倒したりと続いたが、今度は娘婿が不審な死を遂げる。
その真相を調べるために、コーヒー農園の持ち主ニックの甥、FBI捜査官ジョンの頼みでギデオンはタヒチへ向かう。
推理の方は本書を読んでもらうこととして、相変わらず舞台となる地域の描き方は絶品。タヒチの空・海・食べ物・人柄などゆったりとした時間が流れていることがよくわかる。
最後の最後でちょっとしたオチが隠されていて、大団円を迎える。ハッピーエンドが約束されている小説を読むのは、なんだか幸せな気分になれる。 -
Posted by ブクログ
昨今では「新本格」だなんだかんだと推理小説の形態が変わってしまった(と感じるのは私だけかな?)。
それはそれなりに面白いし、私はその存在を否定的には考えていない。
そもそも「ミステリ」というジャンルの幅は底知れず、下手すると純文学だってミステリなんだから。
これはあくまでも私の定義ですので、あしからず。
そもそも人間の心が一番のミステリですもん!と考えるのが私の流儀。
でも、あまりにノワール系とか新本格、SF+ミステリなんかを読み続けていて、本書のような良質な本格推理を読むとホっとするのですよん。
前作「古い骨」にてスケルトン探偵・ギデオン・オリヴァー教授を世に出したエルキンズ。
1作目があの大作だっただけに、2作目を読者が期待して読むのは当たり前。
大丈夫ですよ~!期待には十分応えてくれていますから。
本書ではマヤ時代の遺跡発掘を舞台にし、遺跡といえば・・・呪いがつきものでありまして、そこで様々な利権を廻っての争い事や思惑が動き、殺人事件へと発展します。
それをギデオンが小気味がいいほどに解決していきます。面白いところはやはり「呪い」という一見不可思議なものを科学的な答えで解き明かしていくところでしょう。
絶対、全シリーズ読むぞ~!と思っているシリーズの1つです。