飯嶋和一のレビュー一覧

  • 黄金旅風

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    主役がころころ変わるので、誰に感情移入したらいいのかよくわからない。一応、メインの主人公は2代目末次平蔵って人なのですが、そいつの活躍が一番少ないので余計に気持ちよさが減っちゃいました。
    あと、歴史小説はもちろん史実に作者の推測や創造が加わって成り立ってるものというのは分かってるのですが、露骨に超能力みたいなのを使えるキャラクターが出てくるのはどうなのでしょう…。

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    2014年04月14日
  • 雷電本紀

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    全1巻。
    個人的にちょっと雷電を調べる必要があって読んでみる。

    それほど相撲に興味が無くても引き込まれる
    迫力ある取り組みの描写はすごかった。

    また、雷電が伝説的強さと優しさを兼ね備えた
    魅力的な人物として描かれているのも好感。

    ただ、個人的には小説としては....な感じだった。
    雷電の話と思って読んでみると、
    ずいぶん長く別の人物の描写にページを割いていて、
    その人物と雷電の友情が軸に物語は進むのだけど、
    時間も人物も行ったり来たりで混乱する。
    著者が小説っぽい書き方を嫌っているようだったけど、
    それにしても話が見えなく、
    イマイチはっきりしない印象だった。

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    2014年01月20日
  • 黄金旅風

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    僕ipodのプレイリストの題名いつも最近読んでよかった本のタイトルに変えてるんですが、黄金旅風だけは格好良すぎて数年変えてません。

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    2013年09月13日
  • 神無き月十番目の夜

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    江戸時代が舞台の歴史小説って普段あまり馴染みないから苦労した・・・。正確な背景知識がないとなかなか難しい。隠田検地のシーンなんかはシリアスで良いね。

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    2013年07月07日
  • 出星前夜

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    島原の乱をテーマに描かれた作品。
    発端となったのは飢餓からくる伝染病で、藩の悪政に対抗してやがてキリシタンが立ち上がり武装蜂起となっていく。
    しかしこの作品の主人公は天草四郎ではなく、争いをなるべく止め、民を助けようとする青年寿安や庄屋の甚右衛門や医者の恵舟である。
    島原・長崎の男気あふれる人物たちの物語は読んでいてすがすがしい。
    ハッピーエンドとはならないが、心意気の強さは伝わる。

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    2013年06月17日
  • 黄金旅風

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    徳川秀忠~家光の鎖国直前の時代。
    長崎の貿易商人の男たちの物語。
    男気あふれる登場人物たちがすばらしく、航海や彫り物や国のために命をかける様子に心打たれる。
    人間模様が描かれる部分は引き込まれるが、対国外の貿易についての説明が長くて少々くじけそうになる。
    素敵な人物があっけなく死んでしまうのがちょっと残念だった。

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    2013年05月14日
  • 雷電本紀

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    伝説の力士を主人公にした物語。江戸時代の人々の生活の息づかいが感じられた。回行院が相撲の聖地だったというのに驚いた。

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    2012年11月22日
  • 黄金旅風

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    ネタバレ

    才介とともに神学校のいんちき牧師に「オイタ」をする若き日の「やんちゃな」平左衛門。そのころと変わらぬ無骨な正義感で人種に関係なく長崎に住むひとの生活を第一と考ええ、グローバルな地政学的観点で行動する外交・政治感覚を持つ長崎奉行としての平左衛門(二代目平蔵)。この主人公を軸に様々な人物が登場し絡み合う。この登場人物の多さを壮大とみるか、苦痛とみるかは意見の分かれるところか。自分にとっては少し苦痛だった。外堀を埋めながら竹中重蔵を追い詰めてゆくものの成就までいかず歯がゆさが残った。

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    2012年10月03日
  • 始祖鳥記

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    備前の表具士 幸吉が凧を作って、空を飛ぶ物語。20代前半で所追いの刑になり、その後船乗り、入れ歯屋を経て最後に空を飛ぶのに成功するという実話。やりたい事があるなら意思を貫けという教訓だった。

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    2012年05月28日
  • 神無き月十番目の夜

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    誇りを守るために死ぬべきか
    苦しい暮らしとなっても生き残るべきか。
    戦を経験したことがある者とない者とでは
    命に対する捉え方が全く異なっている。
    これは現代でも言えること。
    最初は辰吉の愚かさに全く気がつかなかった。

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    2010年08月16日
  • 神無き月十番目の夜

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    私は読後に唸ってました。なんなのだ!あの見事に突き放されたような終わり方は!坂口安吾は、物語が人を突き放すことについて書いているが、まさにこの本はそれにふさわしい。暗い。とことん暗い。そしてすさまじい重量。こんなの二度と読みたくない!でもこれもひとつの読書との出会いであり、あり方なんだろうねぇ。
    正直、かなり良い体験させてもらいました。

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    2009年12月08日
  • 汝ふたたび故郷へ帰れず

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    飯嶋和一の現代小説。
    かなり緻密に描かれ面白い。
    やはりこの作者は有名ではない人物を描く時代小説こそが本領なのだろう。
    身勝手にひとり頷く。

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    2009年10月07日
  • 黄金旅風

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    長崎は内、外、両方から圧迫されていたのですね。その上に長崎奉行のやりたい放題で、町民は逼迫していきます。不穏な空気が高まる中、町民のために奔走するのが主人公です。いろいろな町民のエピソードを丁寧に紡ぎ、奥行きの深い作品です。静かな流れの中に、町民の感情が伝わってきます。今までキリシタン弾圧はピンと来ませんでしたが、これを読んで納得出来ました。

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    2011年09月28日
  • 黄金旅風

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    ネタバレ

     裏表紙によると平左衛門と才介の話だそうですが。
     話の主題が見えない。いろんな小ネタが出てきて、なんだか史実の羅列みたいな印象。
     才介ももっと活躍して欲しかったのに、あっさりと死んじゃうし。

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    2011年07月16日
  • 雷電本紀

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    歴史物を得意とする飯島和一の最初の歴史物。
    江戸時代の関取、雷電は民衆の希望として全力で相撲い続ける。彼の姿に民衆は力づけられていく。
    史実に基づいた、精巧な描写と十分に練られたストーリーは素晴らしい。最初は読みにくいが、読んでいくと止められなくなる。

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    2009年10月04日
  • 神無き月十番目の夜

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    徳川300年の平安の影にこういうこともあったわけだ。
    誰もが良いことだと信じてやっているのに、事態は悪い方へ流れていくのが切ないです。

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    2009年10月04日