神無き月十番目の夜

神無き月十番目の夜

693円 (税込)

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歴史小説の巨人が描く、土豪の村の悲劇!

慶長七年(一六〇二)陰暦十月、常陸国北限、小生瀬の地に派遣された大藤嘉衛門は、野戦場の臭気が漂う中、三百名以上の住民が消えるという奇怪な光景を見る。いったいこの地で何が起きたのか? 恭順か、抵抗か―体制支配のうねりに呑み込まれた誇り高き土豪の村の悪夢。長く歴史の表舞台から消されていた事件を掘り起こし、その真実の姿をミステリアスかつ重厚に描いて大絶賛された戦慄の巨編。

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神無き月十番目の夜 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2015年06月30日

    読み始めは結構辛い。

    ガチな文体の歴史小説で物語が
    どう進んでいくのかわからず
    手探りな状態で序章を読み終わるまでが
    ある意味最大の山。

    時系列を遡る形で進む第一章以降は、
    序章で提示された謎の解明がされていく
    という意味でも、文体への慣れという意味でも
    読み進めるスピードが加速していくし、
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    Posted by ブクログ 2014年04月27日

    まず結末が提示され、「どうしてこうなった?」を紐解く、ミステリーにもよくある手法。
    そしてそこらのミステリーをはるかに凌駕する怒涛の展開。
    時代小説を読みなれてない人は最初はとっつきにくいと思いますが、なんとか序章は読みきって下さい。その後止まらなくなります。

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    Posted by ブクログ 2012年12月01日

    久々に面白い歴史小説を読んだなぁ。
    悲劇的な結末に物事が収束していく様子を描いていて、読後感は「救いの無いもののけ姫」のような感じ。物語自体は、徳川家康の治世がまさに始まろうとしている時代の史実にある事件をあつかったものなのであるから、劇的というよりは淡々とした悲しい話である。しかし、人と自然の生活...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2012年03月12日

    その時代に迷い込んだような臨場感。土台が揺るがないからこその重厚さは圧巻。これだけの物語が、初版のまま書店に並んでいた事実が何より勿体ない。

    0

    Posted by ブクログ 2010年06月11日

    冒頭の強烈な血生臭さに圧倒され、手が震えた。
    衝撃的な作品は「歴史小説」に非ず、「記録」であろう。
    言葉が不慣れなのもあるが、これほど一語ずつ噛み締めて読んだ作品はない。
    ああ、本読みでよかった。

    0

    Posted by ブクログ 2010年06月05日

    戦国が終わってまもなく起きた小生瀬の一種のクーデターを描く。村民と土俗的な宗教、そしてそれを抑える権力の構図の中で物語りは悲惨なラストを目指して一気に展開する。面白い小説ではあったが、重くて暗い。

    0

    Posted by ブクログ 2009年10月07日

    飯嶋氏の著作全て読んだが今までの最高傑作だ。有名でない史実を取り上げ緻密に書きあげる力量には感嘆を覚える。淡々とした文章ながら熱きものを感じてしまう。

    0

    Posted by ブクログ 2009年10月04日

    ついさっきまで生活していた痕跡を残して、突然住人達が消えてしまった隠れ里をめぐるお話。
    はじめはバラバラだった謎が
    グイイイイイイっと一つに収束して
    しかも最悪の格好で完成するという鬱ストーリーなのに
    「どうだ!読んだった!」という達成感いっぱいです。
    誇り高い隠れ里の住人たちがカッコイイ!

    0

    Posted by ブクログ 2009年10月04日

    重厚で緻密な、石造りの建物のような小説。丹念に削りぬいて積み上げられ、その隙間には紙一枚も入らない。
    血なまぐさいあらすじに惹かれて読み始めたが、本を閉じると、物悲しく静かな余韻が残る。

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    Posted by ブクログ 2018年09月12日

    時は、慶長七年。
    所は、常陸国小生瀬。
    村人三百五十人余が忽然と姿を消した。
    幕府による年貢増加と百姓による対立。
    ここまで、根深いのかと愕然とした。
    無いものは出せないでは済まされない。
    それを、ただただ、受け入れるしかなかった時代に恐ろしさを感じた。

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