首藤瓜於のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
タイトルと言いあらすじと言い、湿っぽい感じなのかなと思ったけど意外とそうでも無い?
主人公の雨森はプライドばかりが肥大していてお荷物状態だから左遷されたという訳では無いようだ。むしろ訳アリなだけで実は腕のある面子が集める目的で動坂署送りにされているの…?なんて思っていたら予想的中。
動坂署メンバーは確かに曲者揃いには違いないのだけど、刑事としてのプライドが掛かった事件の解決に向けて結果一丸となる展開は良い盛り上がり方だった。変に脱線し過ぎずひとつの事件を追及していくスタイルで読後感も割とスッキリ。
後に『ブックキーパー脳男』にて雨森たち動坂署の面々が再登場して活躍しているところも見れるので、脳男シリーズを読んでいる方も是非。
自分は偶然『ブックキーパー脳男』を先に読んでたから、何処かで見たような登場人物だなと思ったらこちらの『刑事の墓場』が脳男シリーズの外伝になっていたとは。
逆輸入してきたのだろうけど回収できて良かった。後で脳男側のお話も読み返そう〜
26/08/28時点 さて雨森はどこで登場してたかなと『ブックキーパー脳男』をかなり軽く読み返したものの、あれ、雨森いない?動坂署とメンバーは確かに居たのだけど…記憶違いがあるかも -
Posted by ブクログ
首藤瓜於ワールドのニューヒロイン。続編が出たことを鑑みるとそんな感想。
ブックキーパー脳男で登場した謎多き女・鵜飼縣とこの世の全ての「情報」を掌握したようにネットワーク世界を渡り歩く男・桜端通。このふたりだから繰り広げられる事件の解決が楽しめる脳男シリーズの外伝。
当初の事件はきっかけに過ぎない世界の広がりが見られる。結論を言えば犯人の動機は闇の中。御大の作品全般にあるあるだったりする。
事件そのものではなく、解決の糸口に導かれるプロセスに重きを置いているのかな、とこの作品を読んで感じた。
続編・モンテスキューノートも文庫化の暁には必ず読みます。今後どんなキャラクターが愛宕市に現れ脳男の世界観に影響を及ぼすのかが楽しみ。 -
Posted by ブクログ
ネタバレいやいやいやいやいや、ずっとずっと良かったよ!
納得の上下巻!って感じw
タイトルの「ブックキーパー」が出てきた時には震えたし、鈴木一郎が鈴木一郎である意味が深くて感動した。
物語としては、縣がメインになることでとても読みやすい一方、どうしても「鈴木一郎」っていう絶対的な存在があるから、脆い危うい不備不足の否めない人間臭さが際立つというか、そこが鷲尾先生とも重なって、何とも言い難い。
茶屋や古代=男が強くて、女が弱いみたいな、古いしきたりみたいな押し付けはちょっと嫌だなーとは思うけども、、、
そして何より、この先まだまだ続きまっせー、縣も出まっせー!な感じは、ますます嫌だなーとは思いましたw
このあと「アガタ」を読むので、そこでどうなってるかだよなー。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ前作に比べて、グッと読みやすくなった気がする。
前作はとにかく、医学的な難しい言葉とか精神世界の話が多くてしんどかった気がするので、そういう意味で、今回のキーパーソンになっているのが、警察側の人間ってのがかなりわかりやすくなったよなーってとこよね。
上下巻で、結構早いタイミングで鈴木一郎も出てきているし、それであってもまだ全貌がわからないミステリを残した状態で下巻に臨めるのがとても良い。
アガタを未読のため、鵜飼縣の人となりが半透明のまま進んでいますが、それでも面白いのは素晴らしです。
正直いえば、ここまで重たいサスペンスは好みではないけれど、最近の購入傾向が首藤先生の影響であることは否めず、慌てて購入した「アガタ」を早く読みたい!と思えているのが楽しくて仕方ないよねー。 -
Posted by ブクログ
首藤瓜於『ブックキーバー 脳男 下』講談社文庫。
『脳男』の13年ぶりの続編。
何というストーリーだ。上巻でばら撒かれた数々の謎ばかりか、『脳男』シリーズの全ての謎が、この下巻で全て一つにまとまり、驚愕の結末に帰結するのだ。これは見事と言うしかない。
一連の拷問殺人事件の犯人、愛宕市の財閥の氷室家と愛宕市で代々続く謎に満ちた権力を持つ能判官家の秘密、そして『脳男』こと鈴木一郎の全てが一つに繋がり、鈴木一郎の真の目的も明らかになる。これだけ捻くれた謎に包まれたストーリーで、最後に腑に落ちることは珍しい。
鵜飼縣警視は茶屋警部と共に一連の拷問殺人事件を捜査すると、何層にも積み重なった事件の謎と鞍掛署の腐敗の構造、恐るべき犯人の姿が見えて来る。
そして、ついにタイトルの『ブックキーパー』の正体が明らかになる。亡くなった愛宕市に代々続く旧家の能判官家に過去から脈々と受継がれて来た文書を管理する人物が『ブックキーパー』であり、頭師倫太郎という名の老人だった。
何故か頭師倫太郎の傍らには鈴木一郎の影が……
鈴木一郎が一連の拷問殺人事件の犯人の行動を阻止するかのような行動を取るのは何故なのか……
定価924円
★★★★★ -
Posted by ブクログ
首藤瓜於『ブックキーバー 脳男 上』講談社文庫。
『脳男』の13年ぶりの続編。『脳男』の文庫が刊行されたのは20年前、『指し手の顔 脳男 2』の文庫が刊行されたのが13年前というから、時代の流れを感じる。
相変わらず、何層にも積み重なっていく謎と不気味な事件の数々がこれでもかとばかりに描かれる。全く先の見えない展開が続き、タイトルの『ブックキーパー』とは一体何かと興味は尽きない。上巻の終盤ではいよいよ、恐るべき知能と驚異的な身体能力を持ちながら一切の人間らしい感情を持たない男、『脳男』こと鈴木一郎が本格的に姿を見せる。
警視庁で、異常犯罪のみをデータベース化する作業を任されていた桜端道は、僅か1ヶ月の間に年齢も住所もバラバラの3人の男女が拷問の末、殺害された事件に着眼する。1人は手の指を切り落とされ、もう1人は足の爪を剥がされた後、足の指を叩き潰され、最後の1人は性器を薬品で焼かれていたのだ。彼らの共通点はネットショッピングを利用していたことで、そのサイトのサーバーは中部地方の愛宕市に設置されていた。
一方、愛宕市の財閥、氷室家の当主である氷室賢一郎が屈強な2人の男と共に足の指を切り落とされた後に殺害される事件が起きる。桜端の掴んだ拷問殺人事件との関係を捜査するためにサイバー犯罪の若き第一人者である鵜飼縣警視は愛宕市に向かう。
一連の拷問殺人事件を捜査するうちに、その愛宕市では腐敗体質が疑われる管轄の鞍掛署が3年前に交通死亡事故の加害者を逃亡させ、死亡者の単独事故に隠蔽した疑惑が浮かび上がる。その加害者というのは愛宕市に代々続く旧家の能判官家の息子の能判官古代ではないかと思われたのだが……
定価979円
★★★★★ -
Posted by ブクログ
「脳男」の続編。7年の間を空けて刊行されたとのことで、私は続けて一気に読めてラッキーでした‼︎
正直、上巻は、要素の多さに、その一つ一つのエピソードの細かさに、「いったいどこへ行くのだろう?」と事件のメインを見失いそうになりましたが、下巻ではパラパラだったそのピースが次々とハマっていき、勢いよく読みました。面白かった‼︎
(しかし…前作に続いて…なんでこの題名なのかなぁ?いや、ラストでなんとなく分かるけど、違う題名でも良いような気がする…個人的感想です)
それにしても、読後に強く考えさせられるのは、、、『精神』や『心』という目には見えないもの、どこからが異常で病気なのか?そして、それが犯罪と関わった時、その人をどう扱うのか? ということ。
また、私自身は、神社仏閣や教会を見たりするのは大好きだけど…。
信仰とか救い、神の存在、それってなんなんだろう?
などなどの、シンプルな問いが頭の中をぐるぐるしてます。
おそらく答えは出ない。
いずれにせよ、やっぱり犯罪の動機には、復讐心というのは、大きなものであり、もちろん罪は罪としても…己の勝手な哲学のために、人を加担させるのは罪深いなぁと思ったのでした。
前作同様の中心人物は、
怪物と思われている鈴木一郎、
精神科医の鷲谷真梨子、
県警の警部、茶屋。
被害者も多く、凄惨な殺され方や、精神病の扱いなど、息が詰まる苦しい展開の中、分かりやすく身体がデカく、常に真っ直ぐ前を見て言いたいことを言う、茶屋警部の存在は、このシリーズのなかでは、むしろ救いなのだわ…と思いながら読み終えました。 -
Posted by ブクログ
上巻のラスト、つまり第二部の第一章である「大幽霊烏賊」の、悪夢か妄想のようなストーリー、その異様な迫力と不気味さに圧倒されました。
病院の一室に閉じ込められていて、主人公の使降
が勝手に「黙狂」と名付けている身動きしない患者や、院長、副院長、看護長の何か隠し事をしているような不穏な雰囲気も気になります。
ただ、下巻が始まると、また精神病院の日常の描写が続きます。
少し不思議だったり訝しいことは起こるものの、「事件らしい事件はいつ起こるのやろう」と、違った意味でハラハラしながらページを繰りました。
こう書くと、退屈な部分が続いて読みにくいのかと誤解を受けそうですが、実際にはほんの僅かずつながら、謎が明かされてきて、そして後半には大きく物語が動きます。
僕もそうだったのですが、サブタイトルの「名探偵 面鏡真澄」から、「精神病院の中で、今起こる、起こった惨劇の謎を解く医療ミステリー」と思い込んで読むと、肩透かしをくらいます。
それでも、読み終えた後には、存分にどんでん返しと「騙された感」と満足感を味わえる良質のミステリーです。
最後に、個人的意見として、「本書は、首藤瓜於版『ドグラ・マグラ』である!」というコピーは気にせずに読んだ方がいいと思います。 -
Posted by ブクログ
上巻は、「あ〜日本人の癖に聖書ネタに、それもベタいところに手を出して〜下手なハリウッドもんみたいになるのか〜、やっぱ賞を取った本の続編はダメになっちゃうのね・・・ところで表題の鈴木さんは一体いつ出るのかしら〜」と思いながら読んでたけど、下巻途中からあれよあれよと話がすすみ結果後半一機読みしたので★×5にしてみた。
場面が飛び飛びで登場人物も横文字の人が増えてるから、名前頭に叩き込みながら読まないと(個人的に横文字覚えるの苦手なので・・・)あとでアレッてなるかも。
2012年10月現在、1冊目「脳男」が生田斗馬主演で2013年の映画公開が決まってますけど、1冊目なら「生田斗馬、あ〜悪くないかも〜」って感じでしたが、この2冊目は生田斗馬はちょっと難しいかなな。そして今ついでに茶屋が誰か見たけど・・・それはちゃうっっ!! -
Posted by ブクログ
首藤瓜於『アガタ』講談社文庫。
久し振りに読む首藤瓜於の作品。何しろ首藤瓜於は、かなりの寡作作家であるので、前に読んだ作品は2年前に刊行された『ブックキーパー 脳男』であった。
本作は、奇抜なファッションを身に包む女性警視の鵜飼縣の名前をタイトルに冠した警察小説である。同時期に鳴り物入りで講談社文庫から刊行された夕木春央の『十戒』より本作の方が10倍は面白い。
殺人事件のまさかの真相とさらなる巨悪の存在には驚かされた。しかし、その辺りをもう少しじっくり描いてくれても良かったようにも思う。
美大に通う19歳になる女子学生の佐伯百合が、自宅アパートで背中を17か所余りめった刺しにされて殺害される。犯行現場には指紋も足跡も無く、防犯カメラの映像も残っていなかった。
警視庁の捜査一課に異動したばかりの東京大学卒業のノンキャリアである青木一は捜査本部に呼ばれ、地元の街での噂話を集めるよう命ぜられる。青木は街の噂を辿り、地元有力者の息子の石黒浩也が佐伯百合にストーカー行為をしていたという噂を耳にし、無断で石黒浩也本人に接触するが、石黒浩也の両親からクレームがあったと管理官から大目玉を食らう。
一方、与件記録統計分析班の鵜飼縣警視は警視庁本部庁舎の片隅で、あらゆる犯罪情報を収集分析し、汎用性の高い検索システムを構築していた。ある日、与件記録統計分析係スタッフの桜端道が投資詐欺事件の情報を突き回すうちに謎の闇サイトに辿り着く。そのサイトには殺人現場の生々しい写真が掲載されており、美大生殺害事件の現場写真も掲載されていた。
縣は密かに美大生殺害事件の捜査の進捗を探るうちに石黒浩也と青木一刑事に行き当たる。縣は、石黒浩也と極秘のチャットルームで闇サイトに掲載された殺人現場の写真の秘密を聞き出し、青木刑事に真犯人逮捕につながる1つのサジェスチョンを与える。
本体価格880円
★★★★