首藤瓜於のレビュー一覧
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脳男は悪を殺す。
正義とは何か。悪とは何か。正義は悪を貫く為に有る。では、悪が無ければ正義も成り立たないのか。
正義を誰が勝ち取るか。脳男は全てに根回しを行なっていた。完璧だった。
ならば、正義の中に悪は潜んでいないだろうか。
藩マーシーという老齢の女は、自らの目標の為に、養子の娘を利用する。自らの善悪の天秤に娘を掛けたのだ。
しかし、藩マーシーの考えに反し、娘は暴走する。
誰かの為に誰かが傷付く。もしかすると、その考えは主観に留まり、双方の思惑は食い違いに終わるのかもしれない。
脳男はヒーローではない。
最後に彼は何を敵にまわしてしまったのか。
脳男は悪を殺す。
敵が正義だとしたら……
続編希望。
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おたぎ愛宕あたご 相楽さがら 支店長が憤懣やるかたないといった顔で言った 無頓着というか傍若無人というか 忌憚のないご意見は大歓迎です 最高の芸術を愛でる喜びを沢山の人達と分かち合う為に いくら私が朴念仁でも さるきゅうれ猿給黎 この被験者は無表情の仮面の下にキムのような無垢な感情を秘めているのだろうか。それともアダムのように感情も良心もない「サイレント・キラー」の素質をもった人間なのだろうか 攻撃性とか他人の痛みに対する想像力のなさとか狡猾さとか あなたが身篭っているお子さんは社会病質者の遺伝子を持っています コンクリートで護岸された川岸に面した小さな整備工場の一つに入った 両方の性の完全な外性器を持っている例は稀で 支配し支配される意志や欲望を含めて、人間の全ての感情を自ら経験することこそが試練なのです。 「神とは何かという質問には何通りにも答えることができます。しかし、神が存在するかどうかという質問には行動の為の動機付けが予め論理形式に含意されているので答えようがありません」 「マグダラのマリアを復活の証人としたというのは、神の赦しは万人に開かれていて、どんな重い罪を犯した者でも信仰に縋れば天国に召され、永遠の命を授かることができるという教えを象徴しているの」
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上手く立ち回っていたつもりなのに、何故か「刑事の墓場」と呼ばれる動坂署に異動になった雨森。
何が起きて、誰の意図でこうなったのか見当もつかないが、当てのない希望を捨ててはいない。
そんなとき、動坂署に初めての捜査本部が立った。
ワケあり警察官ばかりが集まった動坂署の刑事たちにも意地がある。
本部の連中に能無し扱いされたあげく動坂署の取り潰しまで噂になれば、やる気を出さないわけにはいかない。
「脳男」の強烈なインパクトを思うと、この物語は緩く派手さの欠片もない。
所轄と本部の対立。
不貞腐れていたはずの雨森の心情の変化。
そして、事件解決までの過程。
もう少し丁寧に描いてほしかったようにも思う。
主人公の雨森があまり好きになれなかったせいもあるだろう。
魅力的なキャラクターを見つけることが出来なかった。
どこかに共感できたり心を動かされるところがないと、満足度は低くなってしまう。
つまらない物語ではないけれど、あと一歩、何かが足りないような気がしてしまった。 -
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期待が高すぎたのかもしれない。
何しろあの「脳男」の次作なのだから。
見事に肩透かしを食わされた感じだ。
まだまだ新米といえる交通課巡査・生稲。
仕事に対するスタンスの違いに悩み、先輩との葛藤を抱えている。
いろいろな場面を経て徐々に成長していく姿を追った物語だった。
淡々としている・・・というのでもなく、何となく全体的に平坦な印象が残ってしまった。
やけにリアルさを感じる場面もあって面白かったのだけれど・・・。
正義感が強い!!というのは悪いことではない。
しかし、他への影響などを考えたとき「正しい」ことだけに執着するのは生稲の若さからだろう。
「正しい」ことがすべて「正しい選択」だとは限らないのが現実だ。
生稲が片山の域にまで達するのには相当な経験が必要なのだろうな。
いや、生稲の性格を考えたらいつまで経っても片山のような離れ業は出来そうにない。
それでも、生稲のような警察官がいたらちょっといいなぁと思う。 -
Posted by ブクログ
一郎には喜怒哀楽といった感情はない。
何が正義で何が悪か・・・選別の基準はどこにいったいあるのだろう。
法に照らし合わせて、とは違う。一郎にだけわかる特別な基準。
多くの人を殺せば悪で、ひとりならば許されるのか。
チャップリンの「殺人狂時代」に、「一人殺せば殺人者となり、百万の人間を殺せば英雄となる」というセリフがある。
人としてどこかをマヒさせなければ、たとえ戦争でも人は殺せないだろう。
自分が殺されるかもしれない恐怖や、大切な誰かを守りたいという強烈な意志がなければ、そうそう簡単に他人の命を奪うようなことは出来ない。
一郎には恐怖心もなければ、守りたいという意志もない。
そもそも、殺人に対して罪悪感があるのは、自分の中にある倫理観に反しているからだと思う。
知識としての倫理に基づいて行動しているのなら(たぶんそうなのだろう)、過去のさまざまな出来事が影響しているに違いない。
精神医学に関する多くの描写が、これでもかと登場する。
心理学などに関心のある人には面白いだろう。単純なミステリーを読むつもりの人にとってはなかなか進まない展開にいらっとするかも。
何となく「脳男」の方が面白かったような・・・。
もちろん、【より】という意味ではあるけれど。
鈴木一郎が登場する場面があまりにも少なすぎるのも、ちょっと残念だった。
真梨子の心情を描写しているラスト1行がいい。