首藤瓜於のレビュー一覧
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いやいやいやいやいや、ずっとずっと良かったよ!
納得の上下巻!って感じw
タイトルの「ブックキーパー」が出てきた時には震えたし、鈴木一郎が鈴木一郎である意味が深くて感動した。
物語としては、縣がメインになることでとても読みやすい一方、どうしても「鈴木一郎」っていう絶対的な存在があるから、脆い危うい...続きを読むPosted by ブクログ -
前作に比べて、グッと読みやすくなった気がする。
前作はとにかく、医学的な難しい言葉とか精神世界の話が多くてしんどかった気がするので、そういう意味で、今回のキーパーソンになっているのが、警察側の人間ってのがかなりわかりやすくなったよなーってとこよね。
上下巻で、結構早いタイミングで鈴木一郎も出てきてい...続きを読むPosted by ブクログ -
内容としては警察の捜査の展開をメインに描いていますが、登場人物の性格や背景に着目して読むと、また違った考えが生まれてきます。例えば登場する男に着目して詳しく読んでいくと、人間が生きていくためには心は必要不可欠なのか、といった哲学的な問題すら彷彿とさせ、一種の人間ドラマを見ているような気持ちにもなりま...続きを読む
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「脳男」の続編。7年の間を空けて刊行されたとのことで、私は続けて一気に読めてラッキーでした‼︎
正直、上巻は、要素の多さに、その一つ一つのエピソードの細かさに、「いったいどこへ行くのだろう?」と事件のメインを見失いそうになりましたが、下巻ではパラパラだったそのピースが次々とハマっていき、勢いよく...続きを読むPosted by ブクログ -
上巻のラスト、つまり第二部の第一章である「大幽霊烏賊」の、悪夢か妄想のようなストーリー、その異様な迫力と不気味さに圧倒されました。
病院の一室に閉じ込められていて、主人公の使降
が勝手に「黙狂」と名付けている身動きしない患者や、院長、副院長、看護長の何か隠し事をしているような不穏な雰囲気も気になり...続きを読むPosted by ブクログ -
「指し手の顔 脳男Ⅱ」(首藤瓜於)電子書籍版を読んだ。
こ、これは!
かなりの問題作ではなかろうか。この後、物語はどこへ向かおうとしているんだ?
しかしその向かう先がどのようなものであれ、最後には愛が勝つに違いない。
と思わずには居られないのである。
あー面白かった。Posted by ブクログ -
「人間はね、恐怖に駆られるとなにかに頼りたくなるの。なんでも良いからできるだけ大きな物の陰に隠れたくなるの。でもそれは自分の意志を誰であれ他人に明け渡すということよ。わたしは人間が人間であるのは誰にでも意志の力が備わっているからだと思っている。だから他人に意志を明け渡してしまったらその人はもう人間と...続きを読むPosted by ブクログ
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上巻は、「あ〜日本人の癖に聖書ネタに、それもベタいところに手を出して〜下手なハリウッドもんみたいになるのか〜、やっぱ賞を取った本の続編はダメになっちゃうのね・・・ところで表題の鈴木さんは一体いつ出るのかしら〜」と思いながら読んでたけど、下巻途中からあれよあれよと話がすすみ結果後半一機読みしたので★×...続きを読むPosted by ブクログ
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前作から一年後、精神科の受診歴のある者によって引き起こされる事件が続発するなか、精神科医の鷲谷と刑事の茶屋は、事件の裏に潜む恐ろしい可能性を調査し始め…
前作同様、読み始めると本を置かせないリーダビリティに加え、精神医療やそれに対する偏見、マスコミの報道の問題など、内容も盛り沢山で飽きさせない。
下...続きを読むPosted by ブクログ -
異様な雰囲気を纏ったミステリー小説。古典的な章立てで進むが、不思議と読みやすく筋書きは捉えやすい。精神病院が舞台なのでどこまでが事実でどこまでが妄想なのか不明瞭なところがこの作品のキモ。自分の理解が本当に正しいのか、不安を抱えたまま読み終えることになる。Posted by ブクログ