美奈川護のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
久しぶりに祖父が経営する花火工場を訪れた
昇一。過去の事故により花火からも祖父からも
遠ざかっていた昇一だが、祖父の下で修業中の
女性花火職人・風間絢の頼みで半ば無理やり花火
製造の手伝いをすることになり…
僕は花火が”ドーン”と空に広がる様子も好き
ですが、一発目の花火がヒュルルルーと空に打ち
あがっていく音も好きです。
ヒュルルーという音を聞いている時、その音以外
の時間がゆっくりと流れるように感じられ、それが
ドーンと空に花火が広がる瞬間、その時間が動き
始めたかのように感じるからだと思います。
そしてこの小説ですが、この小説もそうした
花火のような小説のように思いました。
事故後の昇一と伊織の間の時間、そして過去に
あるつらい出来事を抱えた絢の時間。どちらも
実際の時間は流れても、心の中の時間は止まって
いてしまったのではないかと思います。しかし
その時間を動かすのが花火に懸けるそれぞれの
思いなのです。それぞれが新しい一歩を踏み出した
瞬間はまさに長い打ち上げが終わり、空に花火を
打ち上げた瞬間と言ってもいいのではないかと
思いました。
美奈川さんの作品を読むのは『特急便ガール』
以来の二作目。『特急便ガール』が明るく元気、
でもしんみりさせるところはしんみりさせる、
エンタメ度の高くキャラも版元の影響もあって
元気さが印象的だった作品だったのに対し、
この『ギンカムロ』は全体的にしっとりとした
落ち着いた小説で、登場人物たちも個性が強い
わき役はいるものの、昇一や伊織、絢など
地に足突いた登場人物たちをシリアスに描いて
いてそのふり幅の広さに少し驚きました。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ一ヶ月放置したのを漸く
今回は出会いと、愛と、別れと―呪いの話?
前半の短編は結構ほのぼのさと切なさといつものちょっとした笑いを含んでたのに、後半にいけばいく程呪いの話に、七緒の家族の過去の話と・・・まぁ重たくてどうしようかと思った
その一方で響介と七緒の決断、勝負はカッコよかったと思う
あとがきによるとこれで最終回らしいけど
なんか・・・いろいろと決着がついたようだけど、妙にすっきりしないこの後味は何だろうか・・・
いろいろと重すぎたからかな?
(てか作者、やっぱり女性の方だったか 文体からそうかと思ってたけど、なんで護なんて男性を連想させる名前なんだ・・・)
三冊通して、やっぱり演奏シーンは曲を知らないと、曲の描写もただの描写でしかなくて、伝わってくるようで伝わってこんのが曲を扱う作品を読んでる時の困ったとこだよね・・・今回もまた後でようつべで曲検索をかけます
出来れば読んでる時に曲も聴きたいけど、結局指揮者の、楽団の表現と、作者の表現が一致しなければ、邪魔でしかないから出来ないのも困ったとこだ
知らなかった曲に出会えるのはいい機会なんだけどね
それにしても、相変わらずまた楽器を手にしたくなるね
ファゴットは無理でも、何か新しい楽器を始めたい
それかピアノでもいい そう思えてくる
それくらいには演奏シーンには動かされてる