美奈川護のレビュー一覧
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望まぬ配属先であるプラネタリウムの解説員になった新卒のお話
離島で育った渡久地昴は地元に後ろめたい想いがあり、高校卒業後は一度も実家に帰ることもなく就職した
新卒研修を終えて発表された配属先は渋谷のプラネタリウム施設
望んでもいない初めての仕事をする昴は、「人は何のために星を見るのか?」という問いを通じて自らの過去と向き合う事になる
プラネタリウムの職員のキャラが濃い……
面接で昴の出身地に目をつけ、プラネタリウムに引き込んだ、星柄のネクタイをしている館長の賀陽
普段から感情に乏しい様子で、解説のときは能面のような表情で溌剌と流暢に話す、星の魔女と陰で言われている望月彗子
プログラマで -
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評価:☆5
上司を殴って一流商社を辞めた元OL陶子が再就職したところはバイク便運営会社。そこで陶子は長距離の荷物を手持ちで運ぶ「ハンドキャリー便」担当として働き始めるという話。
交通機関も使うが基本的には走りまくりで、1分1秒でも早くお客様に届けるというのがまず面白いw
というか陶子の性格が面白いwwまんまと社長に乗せられてるしw他のキャラも個性的でしたね。
そしてネタかと思いきや割としっかりと仕事してるのはポイント高し。
そして陶子が作中で身につける能力「その荷物が本当にあるべきところに一瞬で届ける」というもの。
がっつりファンタジー要素を入れるのは思い切ったなぁと思いましたが、&qu -
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音楽の話か、面白そう!と思って買ったはいいものの、一年ぐらい放置してしまっていた作品。
読み終わって、思わず「はぁ!」と感嘆の息をもらしてしまいました。後味がとても良い!文章も読みやすいですし、最後の章は本当に、オーケストラの演奏を聴いているようでした。
そして、オーケストラのメンバーが商店街の人たちなので、クラシック特有の堅苦しさやこ洒落た感じが一切ない。音の表現もわかりやすく親しみを感じることが出来ました。
うん、やっぱ商店街っていいですね。この商店街に住む人たちと家族になりたいという響介の気持ちがよくわかります。
続編も読みたいです。 -
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ネタバレ評価:☆5
音大を出たけれど音楽で食べる当てのないヴァイオリニストの青年・響介。叔父の伝手で行き着いた先は竜が破壊の限りを尽くした―と思える程に何もない町、竜ヶ坂の商店街の有志で構成されたアマチュアオーケストラだった。個性的な面子で構成されたそのアマオケを仕切るボスは、車椅子に乗った男勝りの若い女性、七緒。彼女はオケが抱えている無理難題を、半ば強引に響介へ押し付けてきて―!?竜ヶ坂商店街フィルハーモニー、通称『ドラフィル』を舞台に贈る、音楽とそれを愛する人々の物語。 (転載)
商店街の人達がみな温かく、やりとりが微笑ましい。
オーケストラのメンバーが抱えている問題を音楽と絡めて解決するシ -
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「お前にこれ以上、ヴァイオリンを続ける価値はない」
そう父から言われ、コンマスを務める主人公の竜ケ坂オーケストラ(通称ドラフィル)はかき乱れる。
そんな中指揮者である七緒のもとにあるものが送られてきて…。
商店街の個性的な音楽好きが奏でる物語の第2弾。
正直、1巻で完結したと思っていたんで続編がでて本当にうれしいです!
美奈川さんの作品は描写がとても綺麗で物語の中にどんどん引きこまれていきます。
最後の演奏のシーンなんて音がホントに鳴り響いているよう。
音楽好きならより楽しめる内容ですが、そうでなくても十分楽しめます。
できることならば書の中で奏でられる「マイスタージンガー」や「ラ・カンパネ -
Posted by ブクログ
一流企業を退職したOL陶子は後輩の伝手で新たにハンドキャリー便として働くことになるのだが……
メディアワークス文庫らしいライトな読み口なのですが、内容はしっかり爽やかです!
主人公陶子の元気の良さ、威勢の良さはもちろんのこと、その他のキャラのたちっぷりもしっかりしています。キャラの掛け合いも小気味よくてその場面は読んでいて楽しいです。
内容は各章で一つの荷物をめぐる物語が展開されていくので、切れ目も分かりやすく読み切りしやすいのもまた一つの特徴かなと思います。
ラストもしっかりしていて不覚にも少しだけ涙腺が刺激されてしまいました。最初はいきなりSF要素が入ってくるので少し戸惑ったのです