あらすじ
再び季節はめぐり、次の竜ヶ坂祭りに向けて練習を続ける 『ドラフィル』 のメンバーたち。しかしそのさなか、響介のもとにある奇妙な依頼が舞い込んだ。依頼者の名は、七緒の育ての親であり、彼女を見捨てたはずだった女性―― 一ノ瀬真澄。その内容は真澄の姉であり、世界的ヴァイオリニストの羽田野仁美が所有するヴァイオリンの鑑定であった。所持した者に不幸を呼ぶという呪いのヴァイオリン《チェリーニ》に酷似した、その楽器の正体とは? そしてドラフィルの演奏会の行方は―― !?
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Posted by ブクログ
ドラフィル!全3巻、最近読んだ音楽小説の中で、いちばん良かった。
重くて暗くて、突き刺さるものがたくさんあった。
ラノベらしいところもあるんだけど、とても好きでした。
オーケストラが聴きたくなる。
Posted by ブクログ
評価:☆4.5
商店街の個性的なメンバーで贈る「音楽とそれを愛する人々の物語」、シリーズ最終巻。
第一、第二章は今まで通り、竜ヶ坂商店街の人々の物語。第一の駒沢と先生の、音楽が起こした必然にはウルっときた・・・こういう話には弱い(ノд`)
そして第三・第4章では七緒と羽多野仁美の関係にも一つの決着が。
徐々に謎が明らかになっていく作りは相変わらず上手い。
母の想い、その真相を知って恐怖すら感じていた七緒ですが、世界を変えうる唯一の音楽をもってして響介達ドラフィルメンバーをまとめ上げて自らの生き方・信念を示す演奏シーンは圧巻でした!
響介もまた、音楽人としての自分なりの在り方を見つけることが出来た綺麗な締めだったかと。
エピローグの舞台が使えなくて炎天下で野外演奏というドラフィルらしい締め方も温かくて良かった。
全体的に非常に綺麗に纏まっていて読みやすいシリーズでした。
Posted by ブクログ
季節は巡り、次の竜ヶ坂祭りに向けて練習するメンバーたち
そんな中、七緒の育て親であり、彼女を見捨てたはずの女性一ノ瀬真澄から奇妙な依頼、呪われたヴァイオリンチェリーニの鑑定が舞い込んだ。
商店街の個性的な音楽好きが奏でる物語の最終章
最後のオーケストラシーンはホントに素晴らしいですね!
音という文章で表せないものを上手く表していると思います。
いつも読んだ後に思うんだけど、ここで奏でられる楽曲をしってから読むと深みが全然変わるんだろうなと思うんですけど、今回も忘れて読み始めてしまいました(笑)
今回は1章ずつ単独で繋がりがなかったのがちょっと残念だけど、いい作品でした!
Posted by ブクログ
七緒とその家族の決着ーがつくこん巻でドラフィルは完結のようですね。
1,2巻で回収しきれなかった伏線がキレイになり、納得の終幕です。
クラシックと照らし合わせた物語、十二分に楽しませてもらいました。
Posted by ブクログ
伏線回収。楽器にまつわる騒動も楽しめた。完結してしまったのは、ちょっと残念。登場人物が個性豊かなので、短編でもいいから、メンバーのその後の話を読みたい。
Posted by ブクログ
ストーリー的には、楽しめたのですが、作者あとがきによるとこれが最終巻?!
んー確かに七緒と羽田野仁美との関係には一応の決着はついたのかもしれないけれど、肝心の七緒自身の問題が解決されたとは思えないんですよね。
彼女が今後も車いすの指揮者のままというイメージが出来ない。
響介もしかりで、音楽と生活の帳尻を今後どうつけていくのか?理想と現実にどう向き合っていくのか、そういう奮闘ぶりを楽しみにしていたのに、「まあいっか」的に終わってしまった感が拭えない。
オケも交響曲の演奏に至らなかったし、、、
七緒のエロイカとか聴いてみたかった
これが最終巻でなければ星5つでした。
Posted by ブクログ
「大舞台から転がり落ちても楽しみ続けること、懊悩を飼い慣らしながら名誉を得ること……そのどっちが、音楽人にとって正解なんだろうな?」
「……なぜ音楽を奏でることは、こんなに苦しいのだろう?」
音楽の竜はついに王者に挑む!
アマチュアオーケストララノベ「ドラフィル!」完結巻!
いやぁ今回も良かった。
1巻の心揺さぶられるような演奏シーンはなかったけれど、ここまで読み続けてきたファンを満足させるには十分な1冊でした。
今回のメインテーマは、ヴァイオリン協奏曲の王者、ヴェートーベンのヴァイオリン協奏曲ニ短調。
あぁ「王者に挑む」ってそういう意味かと納得しながら、Youtubeでこの曲を流しつつ読み進めました。
いつもの通り前半にちょっとした短編をはさみ、「ドラフィル」という物語のまとめとなる後編へ。
話の中心はもちろん七緒。
決して弱さを見せずに皆をぐいぐい引っ張っていく彼女も、強いばかりではない。
指揮棒を白旗に例える七緒。
音楽から逃げた結果事故で手足を不自由にし、これまで音楽に対する降参として降伏の白旗を振り続けてきた。
「……なぜ音楽を奏でることは、こんなに苦しいのだろう?」
しかし、そこからの盛り上がりね!
七緒が自信を取り戻し、そして当初交わした「ドラフィルを日本一のオーケストラにする」という約束を果たすために挑戦したもう一つの“王者”。
この“王者”のダブルミーニングが分かったときは鳥肌ものだったわ。
音楽家なら音で語れ。
自分たちの音で王者に挑めばいい。
そうして迎えた演奏会・・・の、リハーサル。
演奏するはヴァイオリン協奏曲ニ短調作品61第1楽章。
もうほんとドキドキだった。
響介にバリバリ感情移入して読んでいただけに不安でしょうがなかった。
それだけにラスト展開はもう・・・ね。
ドラフィルが挑んだ2つの王者。
王者はやはり王者だった。
エピローグもドラフィルらしくて素晴らしい!
3巻を通していろんな曲が登場したけど、やはりドラフィルと言えばこの曲だよね。
今日も竜ヶ坂商店街には「ニュルンベルクのマイスタージンガー」が鳴り響きます。
オーケストラが分からない人でも楽しめる、むしろ楽器がやりたくなる素敵な作品でした。
特に1巻のラストの演奏シーンを読んだ時の感動は忘れられないなー。
美奈川先生の次回作も期待しています!
Posted by ブクログ
いつもながらに痛快な展開でした。
クラッシックにはあまり詳しくないので途中でタイトルやらバイオリンやらを調べながら読んでしまいました(笑)
途中途中で何だかあっさり問題解決か!?と思いきやいい感じでかわされる感じで一気に読んでしまった…。
最後は正直意外な部分もありましたが彼女らしいなぁと言う気がしました
これが最終作になるようですがまた最初から読み返したいシリーズの一つです。
Posted by ブクログ
なんだか色々あってこれ全て回収できるのかとハラハラもしましたが、もう大丈夫だなと一息着くことができる終わりに安心しました。日本一にしてください。二人だけじゃなく、みんなの力で!
Posted by ブクログ
一ヶ月放置したのを漸く
今回は出会いと、愛と、別れと―呪いの話?
前半の短編は結構ほのぼのさと切なさといつものちょっとした笑いを含んでたのに、後半にいけばいく程呪いの話に、七緒の家族の過去の話と・・・まぁ重たくてどうしようかと思った
その一方で響介と七緒の決断、勝負はカッコよかったと思う
あとがきによるとこれで最終回らしいけど
なんか・・・いろいろと決着がついたようだけど、妙にすっきりしないこの後味は何だろうか・・・
いろいろと重すぎたからかな?
(てか作者、やっぱり女性の方だったか 文体からそうかと思ってたけど、なんで護なんて男性を連想させる名前なんだ・・・)
三冊通して、やっぱり演奏シーンは曲を知らないと、曲の描写もただの描写でしかなくて、伝わってくるようで伝わってこんのが曲を扱う作品を読んでる時の困ったとこだよね・・・今回もまた後でようつべで曲検索をかけます
出来れば読んでる時に曲も聴きたいけど、結局指揮者の、楽団の表現と、作者の表現が一致しなければ、邪魔でしかないから出来ないのも困ったとこだ
知らなかった曲に出会えるのはいい機会なんだけどね
それにしても、相変わらずまた楽器を手にしたくなるね
ファゴットは無理でも、何か新しい楽器を始めたい
それかピアノでもいい そう思えてくる
それくらいには演奏シーンには動かされてる