あらすじ
音大を出たけれど音楽で食べていく当てのないヴァイオリニストの青年・響介。叔父から紹介されて彼がやってきたのは竜が舞い降りた―― と思われる程に何もない町、竜ヶ坂の商店街の有志が集まったアマチュアオーケストラだった。 魚屋のおっさんから女子高生、スナックのママまで、激烈個性的な面子で構成されたそのアマオケを仕切るボスは、車椅子に乗った男勝りの若い女性、七緒。彼女はオケが抱えている無理難題を半ば強引に響介へ押し付けてきて―― !? 竜ヶ坂商店街フィルハーモニー。通称 『ドラフィル』を 舞台に巻き起こる、音楽とそれを愛する人々の物語。
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Posted by ブクログ
音楽の話か、面白そう!と思って買ったはいいものの、一年ぐらい放置してしまっていた作品。
読み終わって、思わず「はぁ!」と感嘆の息をもらしてしまいました。後味がとても良い!文章も読みやすいですし、最後の章は本当に、オーケストラの演奏を聴いているようでした。
そして、オーケストラのメンバーが商店街の人たちなので、クラシック特有の堅苦しさやこ洒落た感じが一切ない。音の表現もわかりやすく親しみを感じることが出来ました。
うん、やっぱ商店街っていいですね。この商店街に住む人たちと家族になりたいという響介の気持ちがよくわかります。
続編も読みたいです。
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評価:☆5
音大を出たけれど音楽で食べる当てのないヴァイオリニストの青年・響介。叔父の伝手で行き着いた先は竜が破壊の限りを尽くした―と思える程に何もない町、竜ヶ坂の商店街の有志で構成されたアマチュアオーケストラだった。個性的な面子で構成されたそのアマオケを仕切るボスは、車椅子に乗った男勝りの若い女性、七緒。彼女はオケが抱えている無理難題を、半ば強引に響介へ押し付けてきて―!?竜ヶ坂商店街フィルハーモニー、通称『ドラフィル』を舞台に贈る、音楽とそれを愛する人々の物語。 (転載)
商店街の人達がみな温かく、やりとりが微笑ましい。
オーケストラのメンバーが抱えている問題を音楽と絡めて解決するシーンはどれも胸が温かくなった。
物語が進んでいくにつれて七緒についての謎が明かされていくのでどんどん読み進めたくなってしまう。
七緒やゆかりたちのドラマもかなり良く出来ていて入り込んでしまったし、どれだけの障害があっても音楽をやりたいんだという七緒の情熱には胸が熱くなってしまった。
そして何と言っても演奏シーンの描写ですね!
読んでると本当に音が聞こえてくる。
ラストの演奏はこっちまで手に汗握って、興奮して、感動した。
ド派手なキャラや展開があるわけではない。でも音楽への愛と人の温かさを確かに感じるとても良い小説でした。
「……俺も、なれるでしょうか」
「皆さんの家族に、なれるでしょうか」
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プロになれなっかたヴァイオリン演奏者が、ひょうんなことからある町のアマオケ(アマチュアオーケストラ)に入ることになった。
アマオケに参加する人達がかかえる問題を音楽とからめ紐解いていく物語である。
自分は、クラシックをあまり聞くことはないのだがこの本を読んでからどんな曲なのかを知りたく、よく聞くようになった。
この本の魅力は演奏の迫力を読んだ人に伝わる良作だと思います。
とても読みやすいのでぜひ、一読してみてください。
Posted by ブクログ
いやー王道の面白さっていったらいいんでしょうか。登場人物がみな愛おしいと思ったのは久しぶりです。
音楽を知らなくても全然楽しめます! メディアワークス文庫への入門書として読んでも面白いんじゃないでしょうか。
とても暖かいお話です。
Posted by ブクログ
話の展開は途中で読めたので置いておく。
最初の指揮と、ラストの演奏シーンはなかなか。音楽はあまり詳しくないが、引き込まれるものがあった。
文章や構成にもう少し磨きがかかったら…
本業持ちの方相手にそれは酷な話かもしれない。
Posted by ブクログ
どう考えても人数的にも実力的にもかなり恵まれたアマオケなのでは、とかオケでユーフォニアムはまず出番がないよね、とか本筋とは関係ないところでついつい羨ましく思ったり突っ込んだりしながらも、楽しく読めました。
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音大を出たけれど音楽で食べる当てのないヴァイオリニストの青年・響介。
叔父の伝手で行き着いた先は竜が破壊の限りを尽くした―と思える程に何もない町、竜ヶ坂の商店街の有志で構成されたアマチュアオーケストラだった。
激烈個性的な面子で構成されたそのアマオケを仕切るボスは、車椅子に乗った男勝りの若い女性、七緒。
彼女はオケが抱えている無理難題を半ば強引に響介へ押し付けてきて―!?
竜ヶ坂商店街フィルハーモニー、通称『ドラフィル』を舞台に贈る、音楽とそれを愛する人々の物語。
Posted by ブクログ
ああ、透明な主人公とキャラが立った登場人物たちが織りなすハートウォーミングストーリーね、と高をくくってた。音楽表現が圧倒的に素晴らしい。音色、楽曲の描写が多彩、華麗。「惜しげも無く」と言いたいくらいレトリックを駆使し読んでいるだけで音に包まれる感覚を味わえる。
Posted by ブクログ
文章は丁寧で読み易いし、お話は暖かい優しい。
想像を飛び越えるようなことはないけれど、非常にほんのりとした満足感をいただきました。
子どもの頃に習っていたヴァイオリンを久しぶりに弾きたくなりましたよ。…、もう弾けませんけどね(^^;;
Posted by ブクログ
ラストの演奏場面の盛り上がりがとてもよかった。熱くてちょっと感動した。自分が音楽素人だからかもしれないけど。
唐突に、ほぼ台詞での説明だけで提示されたからか、一部の人間関係がやや書割的に感じた。
でも面白かった。文章も好きだ。
Posted by ブクログ
ごちゃごちゃ言えば、音楽的なことやオーケストラまわりのことについて突っ込みどころはある。
しかし、人々の生き生きした様子や街の空気感が心地よく、一気に読ませる力があった。
快作!
読み終わって表紙イラストを見たが、私のイメージとは全く違っていてビックリ。
以前他書で、何度もイラストを見ないと主人公を想像できないという経験をした。
この作品では、一度もイラストを見る必要がなかったのです。
Posted by ブクログ
各章ごとに曲が頭に浮かんできた。最後のどんでん返しも◎!ただ、登場人物の会話中に横槍が入り、知りたいことが後回しになるところが何ヶ所かあり少しいらっとしたかな。それが作家さんの工夫なんだろうけどせっかちな私がいけないのか…
Posted by ブクログ
フルートは和菓子屋の若奥さん。
オーボエとクラリネットは、喫茶「ぴっころ」の熱愛夫婦。
(ピッコロ担当じゃないのはご愛嬌☆)
ホルンはペットショップの主人で、トロンボーンは魚屋さん。
トランペットは葬儀屋のご隠居、コントラバスはスナックのママ。
毎日エンドレスで『ニュルンベルクのマイスタージンガー』が
スピーカーから高らかに流れる、竜ヶ坂商店街。
メンバーのほとんどが商店街の老若男女で、
練習時間に急な変更があっても、商店街を端から端まで
順繰りに走って呼びかければ、あっという間に連絡が行き渡ってしまう
竜ヶ坂商店街オーケストラ、素敵です♪
期待されて音大に進んだはいいけれど、コンクール入賞歴もないまま卒業し
ニートになりかけていた響介が、コンマスとして召喚され
謎めいた車椅子の指揮者、七緒に翻弄されながら、
オーケストラという大きな家族の一員となっていくのですが
音楽を通して、商店街の面々の悩みが解決される微笑ましい展開の中、
父の期待に添うようなプロのオケで活躍する力がないことを自覚する響介の苦しさや
天賦の才能に恵まれたのに、事故で楽器を諦めたらしい七緒の謎解きも
丁寧に描かれて、ハラハラさせられます。
コンクールで優勝したり、プロのオーケストラに所属して
マエストロの指揮で難曲を演奏するのも、もちろんすばらしいけれど
音楽で得られるよろこびには、もっと人それぞれの、いろんなかたちがあっていい。
ワーグナーの数ある歌劇の中で唯一ハッピーエンドを迎える
『ニュルベルクのマイスタージンガー』の輝かしいメロディを胸に
それぞれの家業を地道に営みながら、音楽を愛し、音楽で繋がって
自分たちの音楽をうたい続ける、竜ヶ坂商店街のマイスタージンガーたちに
「ブラボー!」と精一杯の賞賛の声をかけたくなる1冊です。
Posted by ブクログ
オーケストラで人情物。
音楽をかじっていたので興味を持って購入。
読みやすい文章で、演奏シーンの描写がすばらしい。
実際に楽器を持って舞台に立った時の気持ちを思い出しました。
展開が予想できる内容ではありますが、
キャラクターが魅力的で退屈さは感じませんでした。
最後の方にいろいろ詰め込まれた感は少しあったかなー
再読は作中の曲を聴きながらにしようと思います
Posted by ブクログ
音大を出たけど音楽で食べる当てのないヴァイオリニストの青年が叔父の手伝いで行きついたのはなにもない竜ヶ坂という町。
でも、その町は町おこしのためにアマオケが存在した。
美奈川護さんが奏でる音楽とそれを愛する人々の物語。
展開はちょっとわかりやすかったけど、心温まる物語ですね。
美奈川さんの作品は、情景描写がキレイでどの作品を読んでも読後感は好きですね。
今回は文字で表すのが難しい音というものを扱っていながら、まとめていく過程での世界への引き込み方は流石です。
Posted by ブクログ
商店街オーケストラ人情物語。
最後がちょっと曖昧でもやもやと気に掛かるところが多い。
結局二人はその後どうするのか。
色々と疑問が残る部分はあるけれど、良いお話でした。
追記:WEB書き下ろし小説。陽菜ちゃんがとっても可愛かったです。
Posted by ブクログ
クラシック音楽はまったく無知だけど、興味だけはあって手に取った作品。
すごく面白かった!
中盤は若干だれたり、展開がみえみえだったりしたけど、そんなもんどうでもよくなるくらい演奏のシーンが素晴らしかった。
序盤の七緒の指揮に引きずられるシーンと、ラストの本番のシーン。
どちらも場面がはっきりと思い浮かび、曲まで聞こえてきたかと思えるほどでした。
また、終盤にかけて印象的なセリフもちらほら。
引用したセリフは場面とも相まって、鳥肌物だったね。
作者の音楽への愛が満ち溢れた作品。
僕みたいに音楽に無知な人でも十分に楽しめるけど、特にクラシックに携わってきた人に読んでもらいたいな。
Posted by ブクログ
物足りない。
文章がくどい。
感情移入し辛い。
設定は良いのに、生かしきれてない感じがする。
あと一歩、何か足りない。
星は3.4とする。
続編に期待か。
Posted by ブクログ
音大卒業後絶賛ニート中だった響介が、とある街のアマオケのコンマスをやることになるお話。こういう話を読むたびに、クラシックの知識がないことが残念だなぁと思うし、オーケストラを聴きに行きたくなる。生で聴くと違うんだろうなぁ。とても読みやすくてキャラもたってて楽しかった。
Posted by ブクログ
やっぱりそう来るか~と思ってしまったのが正直。それから響介の魅力をもっと伝えて、教えてほしかった!伝わってくるのは七緒ちゃんの魅力ばかりだったように思えたので、響介の見せ場をもっと見てみたかったです。
好きなものに魅せられて、繋がる絆が温かい1冊でした。オーケストラは1人じゃつくれないものね。
Posted by ブクログ
【収録作品】序章 終わらない八分休符/第一楽章 帝王の喇叭/第二楽章 アダージョ・ノン・タント/第三楽章 Chorale/第四楽章 贖罪のアリア
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音楽物にありがちな凡才と天才の絡みを描いたものだけど、キャラたちもまぁまぁで楽しく読むことができました。七緒の過去については意外と深い?ところもあり今後に期待というところでしょうか。。
Posted by ブクログ
まあまあ面白かった。
マイスタージンガーの精神は好き。
自分の専門の職業がありながら、音楽を愛し、歌い続ける。音楽によって心をつなぎ、家族になる。
次巻はもっと家族らしいところを読みたい。
Posted by ブクログ
プロになれないヴァイオリニストとちっちゃなオーケストラ、わけありの指揮者、そんなヒューマンストーリー
これだけの素材があればまずつまらなくはないだろう、何て思って買ってみたら超特急ガールと同じ作家さん
オケメンバーのちいさなどたばたは面白く読めた…んだけど、まああんまり大きく盛り上げる必要はなくないかなぁって
ほんわか納めてよかったんじゃないかなって思ってしまった
まぁ続編も買うけどね
Posted by ブクログ
アマオケの一員としては、練習場所が確保できているのはうらやましい。終盤に解決した問題がメインだったのかもしれないけど、そのへんはどうでもよかった。続編は純粋にオケのはなしになるのか期待。
Posted by ブクログ
本屋さんで惹かれて購入
(最近、メディアワークス文庫ばっか読んでるな・・・)
読み始めは、正直、なんだこの漫画みたいな登場人物は・・・って思った 特に七緒ね
もうキャラがぶっとんでて、最初はついていけなかった
でも、話が進んで行くうちに、受け入れられて、彼女の言葉には裏があって、とかそういうのが分かるうちに、彼女も結構好きだなって思えた
彼女の家族の話はね・・・皆勝手すぎんだろ!って感じで、正直イライラした
文体も最初は少し微妙だったし、音楽に関することが語られてる時と、それ以外の日常の場面が語られてる時で、なんか違って、違和感感じるんだよね
でも、これも慣れれば普通に楽しめた
"サクラの音がきこえる"を読んだ時も思ったけど、こういう音楽が強く関わる作品は、その曲を知らないと、描写もただの描写でしかなくなっちゃうのがね・・・辛い
結局ようつべで曲聞いてから読んでみることになるのが、
知らなかった曲に触れられるのが嬉しいと思うのと同時に、少し面倒なのが正直な所
結局表現方法はそれぞれだから、のだめみたいに実写化されないと、作者の曲に対する描写がいまいち自分の中で形になりきらないというか、想像しきれない・・・のは音楽に触れてた期間が短いからかもしれない
でも、こういうの読んでると、またオケやりたくなる!