美奈川護のレビュー一覧
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母は、家にお客様がみえると、
父の歌に私のピアノ伴奏で、音楽のおもてなしをさせるのが好きでした。
若い頃、声楽を習わせてもらったと言う割に、リズムが全くとれないひとだったので
音楽に人一倍、憧れがあったのでしょうか。
私も小学生くらいまでは、母に言われるまま張り切ってピアノを弾いていたのですが
中学生くらいになると、反抗期も手伝って、
お客様みんながみんな、音楽が好きな人ばかりじゃないのに、と
いやいや演奏することが多くなってきて。。。
ある日、父に言われたのです。
「おまえの伴奏、この頃歌いにくいぞ」って。
そうですよね、いやいや弾いている伴奏で、気持ちよく歌えるわけがない。
両親との -
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フルートは和菓子屋の若奥さん。
オーボエとクラリネットは、喫茶「ぴっころ」の熱愛夫婦。
(ピッコロ担当じゃないのはご愛嬌☆)
ホルンはペットショップの主人で、トロンボーンは魚屋さん。
トランペットは葬儀屋のご隠居、コントラバスはスナックのママ。
毎日エンドレスで『ニュルンベルクのマイスタージンガー』が
スピーカーから高らかに流れる、竜ヶ坂商店街。
メンバーのほとんどが商店街の老若男女で、
練習時間に急な変更があっても、商店街を端から端まで
順繰りに走って呼びかければ、あっという間に連絡が行き渡ってしまう
竜ヶ坂商店街オーケストラ、素敵です♪
期待されて音大に進んだはいいけれど、コンクール入 -
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上司を殴って会社をやめた元OL。
次の仕事は、
バイク便配達会社のハンドキャリー。
あれは椅子にキャスターがついてたから、
飛んでいっただけなのよ。
なんて犬歯を見せて笑う、陶子。
転職先には、
オカメインコの大谷さん
永遠の18さい沙織さん
人間カーナビ菅原さん
そして
なんだかマイナスイオンの出ていそうな社長如月。
ビジネス書類やら、
個人的な荷物まで何でもはこぶ運び屋さん。
託された荷物には、
とっても切実な気持ちが宿っていて。
手から手へ。
人から人へ。
やさぐれていた陶子が、
どうしても走らずにはいられないような
荷物と人ばかり。 -
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クラシック音楽はまったく無知だけど、興味だけはあって手に取った作品。
すごく面白かった!
中盤は若干だれたり、展開がみえみえだったりしたけど、そんなもんどうでもよくなるくらい演奏のシーンが素晴らしかった。
序盤の七緒の指揮に引きずられるシーンと、ラストの本番のシーン。
どちらも場面がはっきりと思い浮かび、曲まで聞こえてきたかと思えるほどでした。
また、終盤にかけて印象的なセリフもちらほら。
引用したセリフは場面とも相まって、鳥肌物だったね。
作者の音楽への愛が満ち溢れた作品。
僕みたいに音楽に無知な人でも十分に楽しめるけど、特にクラシックに携わってきた人に読んでもらいたいな。 -
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■荷物を持って全国を駆ける!バイク便会社のワーキングコメディ
上司をぶん殴って一流商社を辞めた、吉原陶子24歳。いきなり目覚めた「ある能力」に相変わらず振り回されながらもバイク便会社・ユーザービスの風変わりな同僚たちとともに、手渡しで荷物を運ぶ「ハンドキャリー便」担当として騒がしい日々を送っていた。自転車メッセンジャー便担当の天然新人が加入したり、社長がスリ被害に遭ったり、過去に一件だけ起こった「配送事故」問題が再浮上してきたりと、事件が絶えない中……陶子自身にまさかの引き抜き話が降って湧き、大きな岐路に立たされることに――!?荷物を巡って東奔西走! 異色のワーキングコメディ第2弾。 -
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■誰かの想いがこもった荷物を運ぶため――吉原陶子24歳、全国を駆ける!
上司をぶん殴って一流商社を辞めた元OL、吉原陶子。同僚のツテであるバイク便運営会社に身を置くことになるが……職場の人々はとんでもなく個性的なメンツばかりだった!常に寝ぐせがついたままの社長・如月。強面で口の悪い“人間カーナビ”・菅野。少女趣味な女性ライダー・さおりん。そして、宣伝部長・大谷さん(オカメインコ)――。若干引きつつも長距離の荷物を手持ちで運ぶ「ハンドキャリー便」担当として仕事を始めた陶子だったが、あるときそんな彼らの個性をも凌駕する「ある能力」を身につけてしまい――!?荷物をめぐって東奔西走! 異色のヒューマ -
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こちらは第16回電撃小説大賞金賞受賞作です。思わず手に取り読んでみましたが、世界観が綺麗で、各章完結というスタイルも作品にあっている。また、取り扱っているのは有名な絵画であるが、各章のタイトルに絵画名、その裏にはその作品の詳細がかいてあり、絵画がわからない方でも大丈夫なようになっています。内容としてはキャラクターの魅力が今一つだった点が残念ですが、文章は大変良いのそれほどで気になりません。お勧めできる作品だと言えるでしょう。しかし、個人的な意見としては1巻完結だと思っていただけに続巻が出るとのことで少し残念です。続巻には期待ができないと言うのが正直な感想ですが、1巻完結として読むならこの作品は