ギンカムロ

ギンカムロ

616円 (税込)

3pt

花火には、二つしかない。一瞬で消えるか、永遠に残るか。幼い頃、花火工場の爆発事故で両親を亡くした昇一は、高校を卒業後、一人東京で暮らしていた。ある日、祖父から電話があり、四年ぶりに帰郷する。そこには花火職人として修業中の風間絢がいた。十二年前に不幸な出来事が重なった。それぞれが様々な思いを抱え、苦しみ、悩み、葛藤していく。花火に託された思いとは――。希望と再生の物語。

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ギンカムロ のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2020年10月10日

    『 星降プラネタリウム』がおもしろかったので気になっていた作家さん。これまた大好きな花火がテーマということで読んでみました。

    花火が美しく見えるのは、花開いたその数秒間の裏にある、関わった人達の目に見えない想いがあるからなんだろうね。
    芯の強さを感じる物語。
    カバーのイラストも美しい。
    これも出会...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2020年03月15日

    小説はいかに読み手に情景を想像させるかが面白さの鍵となっていますが、これに出てくる花火の描写はリアリティを伴って脳裏に映像として浮かびあがりました。天頂に到達するまで五秒間、開いて消えるのは二秒間、花火の見方が少し変わった気がします。

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    Posted by ブクログ 2016年08月22日

    夏の風物詩・花火。夜空に大きく咲いて、散る。それは一瞬であるからこそ、儚く美しいのだと思う。
    ただ、その花火を打ち上げる花火師の仕事はもちろん一瞬ではない。様々な下準備があり、いろいろな想いがあり、狂おしいほどの情熱と覚悟がある。
    そこに登場人物を取り巻く謎が相まって、物語に力強さを与えている。

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    Posted by ブクログ 2016年05月06日

    秋田の大曲で花火競技大会というものを初めて見て、花火師の職業に興味を持ち購入しました。
    閉鎖的な街ならではの関わり合いや苦悩、反対にみんなで作り上げる祭りへの思いが込められている、読ませる物語でした。

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    Posted by ブクログ 2020年08月19日

    花火の季節になったら読もうと思いながら5年以上積んだまま。今年こそ!と思ったのに、コロナのせいで花火大会ないやん。

    花火工場の息子として生まれながら、訳あって家を飛び出した主人公。祖父に呼ばれて戻ってみれば、そこには自分とさほど歳の変わらない女性の花火職人がいた。

    花火を見られなかったところで死...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2018年06月30日

    凋落した花火工場を舞台に、花火職人たちが奮闘する物語。作者さんの文章やテンポが好きです。 かつて両親を奪った事故から逃げ出すように一人暮らしをしていた主人公。祖父からの連絡で帰郷し、花火職人として修業していた風間と出会います。彼女と花火の依頼をこなしていく中で、自身の中にあった花火への思いに気付き、...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2017年02月21日

    花火師という特殊な職業故に起こる衝突、苦悩を軸に主人公の成長を描いたお仕事小説

    花火師は一瞬にその人生の全てを賭ける。
    この本の主人公は過去のある事件がきっかけで家業である花火師から逃げ続けている。そんな彼が、だんだんと逃げ続けていた過去と向き合っていく姿が花火と共に描かれていく。
     物語の中で大...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2016年01月02日

    花火師の世界を知るということで面白かったのですが、個人的には純小説くらいにただ花火師の世界を書いてもらって、ちょっとした謎や特異的な登場人物がいなくてもよかったのに、と思ってしまいました。

    美奈川護さんの文体は独特なことが多くて好きだったのですが、本作ではそこが抑えられているような気がしました。

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    Posted by ブクログ 2015年11月09日

     この季節に読むのがピッタリなのは、美奈川護さんの書かれた「ギンカムロ」という一冊。花火職人を主人公とした物語だが、花火職人の一家だけではなく、花火に関連した町全体の悲しみや苦しみや喜びや幸せを描いた物語だ。

    《あらすじ》
     幼い頃に実家の花火工場で起きた爆発事故で両親を亡くし、父と同じ花火職人お...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2015年08月20日

    花火師さんのお話。

    恥ずかしながら、この本を読んで花火に名前があることを知りました。

    「昇群光小花付五重芯引先銀乱」という本書の肝になる花火ですが、まるで呪文のような名前です。
    この名前はその花火の一生を表す名前なんだそうです。

    そして、何よりタイトルにもなっている銀冠(ギンカムロ)。

    鎮魂...続きを読む

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