川本三郎のレビュー一覧

  • ひとり遊びぞ 我はまされる

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     表題の「る」が存続の助動詞だと気付いてから、なんとも味わいがました。
     老年になってから、こんなふうに一人で様々な場所を訪れ、また、読書し、味わえる。
     まだまだ自分など修行もエネルギーも足りない。

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    2023年05月01日
  • すごいトシヨリ散歩

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    池内紀と川本三郎の対談をまとめた本。
    旅、本、音楽、カフェなど、どのページを開いても興味深く、含蓄のある話が聞ける。

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    2022年06月03日
  • 映画のメリーゴーラウンド

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    「オマージュ」という言葉があります。名作
    映画への尊敬の念を込めて、少しだけそこで
    使われているシーンをなぞることです。

    それを「あっ、あのシーンの再現だ」と察知
    するのは、相当の映画への知識が必要とされ
    ますが、この本はその一助になります。

    「〇〇といえばこの映画であり、このシーン」
    でもそれは別の〇〇という映画のオマージュ
    なのだ。というように次々と連鎖しているの
    です。

    著者は「神は細部に宿る。とまでは言わない
    が、細部には小さいお地蔵さんくらいは棲ん
    でいると思う」と言います。

    そんなお地蔵さんを発見できる楽しい一冊で
    す。

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    2022年04月11日
  • すごいトシヨリ散歩

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    お二人のどの話も興味深く、少しずつ味わって読んだ。こうしたかけがえのない友人を亡くした川本さんの心痛はいかばかりかと思う。また、晩年の池内さんの著作を巡る騒動は、これで寿命を縮められたとしたら悔しいとしか言いようがない。
    ローカル線に乗って小さい町を訪ねたり、喫茶店に入ってみたくなる。

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    2022年01月01日
  • すごいトシヨリ散歩

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    同世代、話の合う盟友の存在がどれだけ人生を豊かにすることか。ドイツ文学者と評論家の途切れることのない対談。

    4歳違いのお二人。紀行文好きの自分にとってレジェンドのお二人の夢のコラボ。残念ながら池内紀氏は亡くなってしまった。妻を亡くしさらに敬愛する先輩も亡くなり川本氏の絶望たるやいかに。

    映画、旅、読書。人生には1人の友があれば良い、という言葉の重みを感じる、気の合った二人の興味深い対談でした。

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    2021年12月20日
  • 君のいない食卓

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    妻に先立たれ一人人生の晩年を過ごす。食を通じて思い出される過去。

    「いまも、君を想う」に続くエッセイ集。ちょっとしたおつまみだったりありふれた食。それが時に過去を思い出させ一人涙に暮れることもある。

    妻を亡くし一人食材を持て余しながら自炊したり外食する孤独な姿。思い出すのは妻や昔の仲間の思い出。

    筆者の十八番の紀行も含めしんみりとした品のあるエッセイです。

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    2021年03月03日
  • 「男はつらいよ」を旅する(新潮選書)

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    映画「男はつらいよ」シリーズは全48作。日本全国津々浦々、舞台となった土地を訪れる旅。

    「男はつらいよ」に登場する街並み、SLやローカル線、現在は失われ風景、中には現在でも変わらぬ情景も。寅さんが訪れた北は北海道から南は奄美まで、訪れる。

    筆者は山田洋次のロケハンを絶賛している。日本の里山、ローカル線の駅など旅情あふれる風景。そして何十年も前の出来事でも地元の人々には映画のロケは重大な事件。「男はつらいよ」の舞台を旅しているというと、急に親切に案内してくれる。

    失われた日本に出会える紀行。

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    2020年12月06日
  • いまも、君を想う(新潮文庫)

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    7歳年下の愛妻を57歳で喪った夫、35年間の夫婦生活を振り返る追想記。

    妻は夫に先立たれると元気になるが、夫が妻に先立たれると大変。そんなイメージそのまま。たくましい妻、朝日新聞を解雇され評論家生活、ずっとそばで支えてきた妻。子もなく愛猫や旅行などの思い出。

    闘病生活も含め、涙なくして読めないエッセイ。

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    2020年11月30日
  • 向田邦子と昭和の東京

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    向田邦子さんに関する作品は、ご本人の著書はもとより関係本もかなり読んだつもりでしたが、未読の本がありました。これまた大好きな川本三郎さんの著作を見渡していて探し出した本、それが「向田邦子と昭和の東京」(2008.4)です。存命なら今年91歳の向田邦子さんの51年余の生涯を、丁寧にまとめ、語られた書です。序が「昭和の女学生」①「父母のいませし頃の懐かしい言葉」②「家族の記憶と食」③「向田家の父と昭和の父」④お嬢さん、実社会へ」⑤「家族の中の秘密と嘘」最終章が「向田邦子と東京の町」。

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    2020年07月26日
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     記憶のかなたに消えていた60年代がセピアからフル・カラーになって甦ってくるような一冊。
     あとがきに綴られた <あの時代に青春を生きた人間が好きなのだ> という川本氏の真情は、あの時代をさまざまに生きた人たちへのオマージュでもあるのだろう。

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    2017年02月17日
  • いまも、君を想う(新潮文庫)

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    ネタバレ

    3月に脳外科を回っていた時に患者様の奥さんが毎日入院中の旦那さんの元に面会にきて長年付き添ってきた関係だからできる温かみのあるやりとりを見て読みたくなった作品。

    愛する奥さんの死という自分の力では何ともすることのできない不条理な悲しみを乗り越えて奥さんとの出会いからわかれまでを書き綴っていて僕のように人生経験が浅い若造に対して今一度患者様との接し方と生きとし生けるものは皆無常観から逃れられないことを教えてくれました。

    また一つ川本さんから生きるヒントを得たので近々開かれる彼の講演会に参加してみたいなと思いました。

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    2013年04月08日
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    生まれる何年も前の話。
    眉間に皺が寄りっぱなし。何だか鼻の奥がツンとする。
    不思議な読後感。
    悲しい、のとはちゃうな。なんやろ。
    映画も観たいが、止めた方がええやろか。むう。

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    2013年03月26日
  • いまも、君を想う(新潮文庫)

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    35年間連れ添い、病により先立った妻への追想記。夫婦の楽しいエピソードを重ねることにより、残された夫の喪失感の大きさを際立たせている。エピソードがどれもユーモラスで楽しく、長く連れ添った夫婦の強い信頼感が印象的である。著者と年代的に近いので、身につまされる。この優れた追想記により、聡明で、明るく、美しい妻の肖像が、人々の記憶の中に、永遠に行き続けることになった。

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    2012年11月11日
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    映画化されているのは知っているが、映画はまだ見ていない。
    小説を見つけて読んでみた。
    この内容をバブル期の80年代半ばに発表した作者は、地に足が付いているなあと。
    2012年の今改めて読んでも、普遍的な感情があると思う。迷いとか、エゴとか反発とか。良い作品だと思います。

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    2012年02月26日
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    映画を先に見ていた。あの時代を知らない世代が原作に誠実に一つのストーリーとして映像にしたことがよくわかる。あの時代の熱、若者たちの思い、筆者の傷。もう一度映画見たくなった。

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    2011年10月25日
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    私にとって全共闘、安保反対は歴史の中の出来事ですがその時代の空気を感じられるスピード感のある青春ストーリーとして興味深く読みました。アメリカのことに詳しい評論家、翻訳家として川本三郎さんのことは知っていましたがこんな過去があったとは驚きでした。

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    2011年09月29日
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    ベトナム戦争反対運動・学生(全共闘)運動・安保条約反対運動・連合赤軍事件・・・・・デモ/バリケード/シュプレヒコール/ローリング・ストーンズ/CCRなどなど。

    ここに描かれる1969年から1972年にかけた日本社会の出来事は、あまり一般的なことではなく、一部の人たちしかかかわっていない特殊なことだという意見がもしあるとしたら愚かなことです。

    たとえ実際に行動を起こした人が数万人だったとしても、確実に時代の突きつけてきた問題に真正面から誠実に応えようと、中には命を賭して命を落とした人もいるわけですが、もし地域制・まわりの制約などさまざまな理由で実際の行動ができなかったとしても、心情的には同意

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    2011年08月14日
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    最初はつらつらと60年代当時の著者の記者としての日常が綴られていくだけだったのだが、いつのまにか「ジャーナリズムとは」と考えさせられる展開になっていく。自分が3年間学んできたもの、それは実際自分がその場にいたらどうするか?という類のものではなかった。単なる学術である。いざこの本を読んでみて、自分が著者の立場だったらどうしたか?答えがでない。

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    2011年06月04日
  • 荷風の昭和 前篇―関東大震災から日米開戦まで―(新潮選書)

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    カフェの日本史から女給が気になり、女給を主人公にした永井荷風の『つゆのあとさき』を読んでみたところ、そこに書かれた昭和初期の銀座をはじめ、市ヶ谷、神楽坂など東京の描写が良かったので、ガイド本的にこちらを読んでみました。

    荷風の日記『断腸亭日乗』と彼の作品をベースにたどる昭和史。
    今年の小林秀雄賞を受賞。

    前篇だけで500ページを超えてるので読み終えるのに時間がかかりましたが、めちゃくちゃおもしろいです。

    たとえば、私も気になった『つゆのあとさき』で主人公・君江が数寄屋橋の朝日新聞社にあがるアドバルーンを見上げる場面。
    アドバルーンが広告に使われるようになったのが大正時代で、朝日新聞

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    2025年11月06日
  • 成瀬巳喜男 映画の面影

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    偶然とある映画館で成瀬巳喜男監督特集を開催していたので試しに観てみたらハマってしまい、時間の許す限り何本も観たのがきっかけ。なんの予備知識もなかったのだけれど、撮影内容や演出に類似性があることに気づき、もっと知りたくなって取り急ぎ手にしたのがこの本。難しい評論よりも、こちらから読むほうが頭に入りやすいかも。

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    2025年07月28日