蓮實重彦のレビュー一覧

  • 日本映画のために

    sun

    購入済み

    必読の書

    早速購入させていただいた本書は、日本映画の過去と現在を鋭く見つめる批評の傑作です。
    長年、映画批評家として活躍した蓮實が、小津安二郎、溝口健二から是枝裕和、濱口竜介まで、日本映画の美学と文化的意義を深く掘り下げていきます。
    映画を単なる娯楽ではなく、思想と芸術の交差点として捉える蓮實の視点を集大成した一冊となっています。
    本書は三部構成で、戦前・戦後の日本映画史、個々の作品論、現代映画の課題を論じています。
    特に、小津の『東京物語』の低位置カメラや溝口の『雨月物語』の映像美を、形式と感情の融合として分析する論考は、蓮實の批評の奥深さを示しています。
    また、濱口竜介の『ドライブ・マイ・カー』を称

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    2025年10月20日
  • ショットとは何か 歴史編

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    「ショットとは何か」「ショットとは何か 実践編」ときて、この歴史編。小難しい言い回しにも慣れて一番読みやすく感じた。観てない映画が多かったが、終盤の侯孝賢、ケリー・ライカートは好きな監督なので特に興味深く読んだ。濱口竜介「悪は存在しない」の項は今後絶対観るので読み飛ばした。

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    2024年11月30日
  • 伯爵夫人(新潮文庫)

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    開戦前夜の帝都、東京。高校生の二朗は〈伯爵夫人〉にホテルに誘われ性の手ほどきを受ける。突然べらんめえ調に豹変し卑猥な言葉を連呼する夫人。官能場面に唐突にはさまれる過去の回想や戦場場面。虚実入り混じる人を喰ったような物語は現代文学へのアンチテーゼか?

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    2024年10月18日
  • 夏目漱石論

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    衝撃の評論。
    何度読んでもその衝撃は消え去らない。
    何度も手に取り、そのたびに一気読みしてしまう、青春の一冊。

    誰もが、蓮實重彦の生み出した魅惑の評論スタイルの模倣を試みるが、見事に失敗する。
    唯一、蓮實の教え子である松浦寿輝のみが、そのスタイルを継承し、磨きをかけたと言える。
    松浦のみが皇位継承ができたのは、彼が詩人であり、評論家であり、フランス文学者で、蓮實並にずば抜けた頭脳を持っているからだ。
    ただ、文体を真似し、スタイルを真似するだけでは、悲しい猿真似に終わってしまう。
    蓮實重彦の精神的そのものを継承しなければ、本質的な意味で、文体もスタイルも継承し得ないのだ。

    過去の漱石論を鮮や

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    2024年10月02日
  • ショットとは何か 実践編

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    とにかくあらゆる映画のその細部へのこだわり抜いた視点と考察にひたすら唸るしかなかった。常々ぼんやりと映画を観てしまう自分を恥じてしまうほどに。
    観ていない映画もあったが、“偶然”を描く天才エリック・ロメールはほぼ観ているので読み入った。
    『アネット』のマリオン・コティヤールについて書かれていることはずいぶんと辛辣で、今後彼女が出ている映画を観たらその評価に影響されそう。

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    2024年09月21日
  • ショットとは何か

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    自分にはまだ早い本だった。でも確実に大事なことが詰まっているという気配を感じた。筆者の語り口が面白く、映画の大体のストーリーの説明がとても分かりやすい。
    ここで紹介されたたくさんの映画を見ることがとても楽しみ。

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    2024年02月11日
  • ジョン・フォード論

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    蓮實重彦によるジョン・フォード論。いつも通りの蓮實重彦節でジョン・フォードの主要作品を中心に、馬、投げるとこと、囚われによる自由、白いエプロンなどなどについて語りつつ、ジョン・フォードの映画の魅力を語る。当然ながら映画の魅力とはストーリーに還元されるものではなく、その映像、映像の連なりなどにあるわけで、それがいつもの蓮實節で語られる。小津論のときもそうだったけれど、映画をみる喜びとは本書で語られているような体験であって、蓮實重彦は小津やフォードの映画をみる喜びをその独特な表現で語ってくれていて、本書を読んだ読者はフォードの映画をみたくてたまらなくなることは必定だと思う。

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    2024年01月19日
  • 見るレッスン~映画史特別講義~

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    筆者初の新書だけに読みやすい。そして筆者が同時代の映画と常に対峙していることが素晴らしい。この本を読み、出てくる映画も観てみて、なんとなく「驚きと安心とが巧みに塩梅されているものが映画」という感覚が理解できるようになってきた。

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    2021年02月23日
  • 見るレッスン~映画史特別講義~

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    蓮實さんの、映画をめぐるとりとめもないよもやま話、という趣き。特別に理論的だったり体系的だったりするところは一切なく、もうほんとに随想。いろいろ思い違いもあったりするみたいだけど、まぁでも世のほとんどの人に、蓮實さんのこういうリラックスした放談など聞く機会はないわけだし、意見の当否はまた別として先達の話をゆるゆる聞けるのは面白い。先輩の話を聞く、というつもりで読むといいと思う。

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    2021年02月04日
  • 伯爵夫人(新潮文庫)

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    あまりにも幻想的かつ非現実的で滑稽。終始甘美かつ卑猥で淫らな戦闘の奇譚。
    伯爵夫人の口から語られることの真偽は如何にせよ、翻弄と籠絡と幻惑の一夜はするりと展開する。時が過ぎれば夢幻の如くその奇譚は薄れゆき、経験と記憶と現実が同化していく。

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    2019年06月12日
  • 伯爵夫人(新潮文庫)

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    衝撃的な小説でした!
    今まで読んだことがない世界観と、文章のリズムが独特で、小説の世界にのめり込んでしまいます。
    が、作者の異色過ぎる世界観には到底理解が追いつかず、ぜひ再読したいと思います。

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    2019年03月27日
  • 表層批評宣言

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    高校生のときに読んで、何と手厳しい本かと思いました。40を過ぎて読み直してみると著者が書くようにエンタテインメントとして楽しく読めました。文体は真似したくなるほど魅力的です。

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    2016年05月07日
  • 表層批評宣言

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    書かれている内容よりも、ただ紙面を流れていくハスミ節に圧倒されよう。といいながら、読むたびにハスミンであった昔の自分を恥ずかしながら思い出す、ある意味、青春の一冊。

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    2009年10月04日
  • 見るレッスン~映画史特別講義~

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    冒頭で、映画を見る際重要なのが、自分が異質なものに晒されたと感じることだという。自分の好きなものを自由に見ればいいが、優れた映画はハッとする瞬間が必ずあるため、それを逃してはならない。このことをふまえて、著者は本書で邦画、洋画問わず、たとえ巨匠であったとしても、忖度なしに作品を褒めたり貶したりする。最後に改めて映画とは一体なにかと語る。

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    2025年11月22日
  • 見るレッスン~映画史特別講義~

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    蓮實重彦のストレートな物言いがとにかく面白い
    ただ、それは自分が蓮實重彦と映画の見方や好みが似ており挙げられる作品や監督を知っているからで、映画をあまり知らない人が読んで面白いと思うかは分からない

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    2025年10月18日
  • ショットとは何か

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    とても面白くて勉強になる。
    私は無学なのでドゥルーズや映画論はまるで分からないし、この本の理論の話もよくわかったとはとても言えないのですが、自分の中では持ち得なかった新たな映画の見方を学ぶことができました。

    とはいえ、私にはやはりゴールドウィンガールズは無個性の団体にしか思えないし、御大がカンターやバスビー・バークレイのどの辺りの運動性を多少でも評価されているのかや、タルコフスキーの雪はロシアでのタルコフスキーの情景なのだろうから同じように比べるものなのかもよく分からないのですが・・・・。

    御大の本を読むとクラシック映画の見たことのない多々の映画がどんなに素晴らしいものなのだろうとワクワク

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    2025年09月22日
  • 笑犬楼vs.偽伯爵

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    お互い尊敬し合う表現者。
    過去の芸術作品に関する広範な記憶と繋ぎ合わせられる連想力。
    喫煙と一人息子の逝去。
    違うと思ったら意見をぶつける自分への率直さ。

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    2023年02月28日
  • 見るレッスン~映画史特別講義~

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    手放しで褒めるものと、こき下ろすものの差がハッキリしてた。どっちの評価でも、名前が挙げられていたものはみたいな。「ロメールはわたくしの殺人リストの上位におります」ってわろた。

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    2025年03月31日
  • ショットとは何か

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    映画そのものと映画にまつわる知識に圧倒され呆然とする。つまりまったく着いていけないのだが、映画の見方として大変刺激を受けた。そして表紙にもなっている「殺し屋ネルソン」も早速視聴してみたが、面白さが今ひとつわからなくて情けなくなっただけだった。簡単に撃ち殺すし、ネルソン。
    ーショットとは何かー 掴めたとは言えない。

    デヴィッドボードウェルの「180度の規則」に対する見解に執拗に噛みついてる項はとても面白かった。

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    2023年01月22日
  • ジョン・フォード論

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    蓮實重彦さんのライフワークとも言える「ジョン・フォード論」がついに出版された。何年か前にもう一つのライフワーク「ボヴァリー夫人論」もでている。

    この2冊がでることはないだろうと勝手に思っていたのだが、本当に本になって驚きだ。

    さて、「ジョンフォード論」であるが、残念ながら、ジョン・フォードの映画はみたことがなく、もしかすると1つか、2つはみたのかもしれないが、記憶にはのこっていない。

    そんな状態で読んでどうなると思いつつ、読んでみた。映画に関する本としては、もう一つの「主著」ともいえる「監督 小津安二郎」をほぼ映画をみてない状態で読んで、それ以降、小津安二郎のみることができる全作品をみる

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    2023年01月08日