蓮實重彦のレビュー一覧

  • 表層批評宣言

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    リアル本棚の一番左上の端にいつもある。
    大学時代に読んで「まえがき」にヤラレた。
    徹底的な表層批評は、書く側ー読む側の構造力学をシンプルにした。
    ナカミは、読まなくてもイイ。
    「まえがき」だけ読んでみるといい。

    それは、読む側の勝手なのだから。

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    2009年10月04日
  • 見るレッスン~映画史特別講義~

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    蓮實重彦氏の映画の見方に関する新書、もしくは蓮實重彦氏の好き嫌いを知る新書だ。

    とりあえず、蓮實重彦氏が濱口竜介監督のことを気に入っていることはよく分かった。本書を読んで、結局、映画なんて、楽しく観ればそれでいいじゃない、という気分だ。

    星は3つとするが、まぁ、とりあえず3つという感じだ。

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    2025年04月10日
  • 見るレッスン~映画史特別講義~

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    ネットで映画関連本を探している中で目に留まったもの。カメラワーク、ショットに強烈なこだわりがあり、映画の判断基準はまずはそこ、ってのはよく分かった。ただ、それを即ち自分に当てはめるにはハードルが高く、言及される作品の殆どが未知だし、あまり視聴欲を掻き立てられる作品も見つからなかった。よほど自分の視点が変わるようなことでもなければ、本書を参考に映画を選ぶ、ってことはなさそう。

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    2024年09月13日
  • 齟齬の誘惑

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     著者が東大総長だったときの入学式や卒業式の式辞、各種式典やシンポジウムでの祝辞や挨拶、広報誌等への寄稿文、それに小津映画に関する講演等をまとめた一冊。
     著者はあとがきで「入学式の式辞なり祝辞なり来賓挨拶なりを、そのつど真剣かつ真摯に書いていたということができようかと思う」としているが、確かにその通りだと思う。(自分もあいさつ文の案を結構書いたりしたので、本書収録の文章を読んで、それを実感した。)

     特に印象に残ったのは、大学の歴史とこれからの大学の在り方について論じたところ。中世ヨーロッパに成立した、神学や形而上学を学問の中心に据えていた「第一世代の大学」、これはその背後に「神」や「真理

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    2024年06月19日
  • 笑犬楼vs.偽伯爵

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    口の汚い頑固な爺さん2人の罵り合いを期待していたのに、見事にうらぎられる!
    互いに気を遣い合うかの如き美辞麗句の数々!

    それにしても、蓮實さんが「◯◯させていただく」表現を連発していることに、ガッカリしました…。

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    2024年01月04日
  • 齟齬の誘惑

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    難しくてとばしたところもあり。

    最後の文庫本にあたってで、大学やイベントの挨拶で、あえて普通の型にはまったことを言わないようにしてたということで納得。

    知識と経験から、こうも物事を違うこと角度捉え方、表現ができるのかとため息がでる...

    塔から寄港地へ。

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    2023年12月03日
  • ショットとは何か

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    あらゆる映画を見て、そこにあるショットの良し悪しを具体のシーンを引き合いに出しながら説明する本。まだまだ自分は映画詳しいと言えないなと思った。

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    2023年07月08日
  • 笑犬楼vs.偽伯爵

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    すこし驚いたのが、筒井が最近「二件の出版社に断られた」と書いてた部分。コンプラが厳しいといった文脈だったが、筒井康隆の小説でも断られるんだといった感じ。

    内容の半分近くは大江健三郎の話が占める。
    年寄りのふたりなので内容も戦前から最近まで幅広く、固有名詞も多いが、わからなくても語り口が軽快で口語調なので、年寄りの呑気な話を盗み聞きしてるような気分で、なんとなく読める。

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    2023年02月07日
  • ハリウッド映画史講義 ──翳りの歴史のために

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    1935年以降のアメリカ映画史をつづった教養書。いろいろと勉強になるが、人名がたくさん出てくるのと、文章が読みづらいので、じっくり読まないと途中でわからなくなる。キューブリックとコッポラに関する記述が興味深かった。

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    2022年10月29日
  • 伯爵夫人(新潮文庫)

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    ネタバレ

    著者(元東大総長)の作品は初読みとなりましたが、本作の評価は分かれるんだろうなぁ...

    テーマは「戦争とエロ」、帝大受験を控えた二朗とその前に現れた和装の女。「金玉潰し」の凄技で男を懲らしめるという妖艶な伯爵夫人のW主演作品。





    説明
    内容紹介
    ばふりばふりとまわる回転扉の向こう、帝大受験を控えた二朗の前に現れた和装の女。「金玉潰し」の凄技で男を懲らしめるという妖艶な〈伯爵夫人〉が、二朗に授けた性と闘争の手ほどきとは。ボブヘアーの従妹・蓬子や魅惑的な女たちも従え、戦時下の帝都に虚実周到に張り巡らされた物語が蠢く。東大総長も務めた文芸批評の大家が80歳で突如発表し、読書界を騒然とさせた

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    2022年08月28日
  • 見るレッスン~映画史特別講義~

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    映画の見方の本。著者は映画評論家。
    映画評論も色々あるが、この本では映画の作り手、プロデューサーや監督カメラマンについて、著者の考え方を記す。 前半は日本映画について述べているが、自分は最近の日本映画をほとんど見ていないので話が全くわからなかった。読み進めても、見てない映画、知らない映画監督の話ばかり。この本の内容を理解するには、古今東西の映画を何でも見ている事が前提で、よほどの映画マニアでないと 難しいように思う。また著者は好き嫌いもはっきりしていて、自分がいい映画だなと思っていたものが、残酷なくらいけなされていたりする。自分の好みを押し付ける講義というのは、講義になるのか。参考になる話やエ

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    2021年08月19日
  • 見るレッスン~映画史特別講義~

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    こういうのがダサいのはわかってるんだけど、濱口竜介と三宅唱がめちゃくちゃ褒められてて、蜷川美花や山戸結希の悪口が書かれてるのを見て気持ちよくなってしまった。

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    2021年04月25日
  • 見るレッスン~映画史特別講義~

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    文章のキレに年齢は関係ないのだろう。
    いろいろしがらみがあって言えないことが多い人が圧倒的多数の現在、ここまで断言できる人は貴重な存在である。
    そして観ておられる映画の数も半端ない。

    映画選出に関する資料として。

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    2021年02月08日
  • 監督 小津安二郎〔増補決定版〕

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    再読。正確には所有しているのが初版で、増補決定版は初読。

    詳しい内容はあらかた忘れていたが、初回にはえらく面白くて、刺激的だったような記憶があるが、読み直してみるとさほどではなかった。初版を読んだ時は、戦前の作品はほとんど見たことがなく、戦後の作品もようやく最近全部見た程度。うーむ、映画史的に映画を見ないといけないのは大変だわ。しかし、さほどではなかったとは言いながらも、今でも知らず識らずのうちに「蓮見レンズ」をかけて映画を見ていることを再確認し、苦笑。

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    2020年06月13日
  • 伯爵夫人(新潮文庫)

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     ぼくは何故この人が、こんな小説を書いたのか、今考えているところです。遊んでいるんですかねえ?そんなわけないか?でも、言うだけ言い続けてきた人が、書いてみると、存外つまらないということも事実で、なんというか、そこのところが面白い作品でした。

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    2019年09月07日
  • 伯爵夫人(新潮文庫)

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    〈東大総長も務めた文芸批評の大家が80歳で突如発表〉した小説。戦争と官能の気配にみちた、というより、おじいちゃんが最近覚えた猥語乱発手法と内輪への目配せにみちた、って感じだろうか。
    冒頭から電話ボックス内で気絶する辺りまではまだ緊張感があって面白かったんだけど、キンタマ握られて気絶→キンタマにボールがぶつかって気絶していただけでした、な場面転換はいくらなんでも無いだろうと脱力してしまった。

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    2019年02月11日
  • ハリウッド映画史講義 ──翳りの歴史のために

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    ハリウッドだけではないだろうが赤狩りの嵐は不幸では片付けられない出来事だったことがわかる.B級映画の由来は面白く読んだ.「ヘイズコード」がアメリカ映画を映画たらしめていたという逆説的な「物語性の優位」について書かれているところ,なるほどと思った.とにかく知らない映画や監督がザクザク出てきたが,知らないなりに興味深く読んだ.ただもう過去のことなのに、「‥だろう」という表現が鼻について,読みにくかったのが(文章がわかりづらいのかも?)残念だ.

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    2018年01月11日