蓮實重彦のレビュー一覧
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著者が東大総長だったときの入学式や卒業式の式辞、各種式典やシンポジウムでの祝辞や挨拶、広報誌等への寄稿文、それに小津映画に関する講演等をまとめた一冊。
著者はあとがきで「入学式の式辞なり祝辞なり来賓挨拶なりを、そのつど真剣かつ真摯に書いていたということができようかと思う」としているが、確かにその通りだと思う。(自分もあいさつ文の案を結構書いたりしたので、本書収録の文章を読んで、それを実感した。)
特に印象に残ったのは、大学の歴史とこれからの大学の在り方について論じたところ。中世ヨーロッパに成立した、神学や形而上学を学問の中心に据えていた「第一世代の大学」、これはその背後に「神」や「真理 -
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ネタバレ著者(元東大総長)の作品は初読みとなりましたが、本作の評価は分かれるんだろうなぁ...
テーマは「戦争とエロ」、帝大受験を控えた二朗とその前に現れた和装の女。「金玉潰し」の凄技で男を懲らしめるという妖艶な伯爵夫人のW主演作品。
説明
内容紹介
ばふりばふりとまわる回転扉の向こう、帝大受験を控えた二朗の前に現れた和装の女。「金玉潰し」の凄技で男を懲らしめるという妖艶な〈伯爵夫人〉が、二朗に授けた性と闘争の手ほどきとは。ボブヘアーの従妹・蓬子や魅惑的な女たちも従え、戦時下の帝都に虚実周到に張り巡らされた物語が蠢く。東大総長も務めた文芸批評の大家が80歳で突如発表し、読書界を騒然とさせた -
Posted by ブクログ
映画の見方の本。著者は映画評論家。
映画評論も色々あるが、この本では映画の作り手、プロデューサーや監督カメラマンについて、著者の考え方を記す。 前半は日本映画について述べているが、自分は最近の日本映画をほとんど見ていないので話が全くわからなかった。読み進めても、見てない映画、知らない映画監督の話ばかり。この本の内容を理解するには、古今東西の映画を何でも見ている事が前提で、よほどの映画マニアでないと 難しいように思う。また著者は好き嫌いもはっきりしていて、自分がいい映画だなと思っていたものが、残酷なくらいけなされていたりする。自分の好みを押し付ける講義というのは、講義になるのか。参考になる話やエ